フレンチ・ワイアーヘアード・ポインティング・グリフォン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

フレンチ・ワイアーヘアード・ポインティング・グリフォン(英:French Wire-haired Pointing Griffon)とは、オランダおよびフランス原産の多目的なグリフォンタイプの犬種である。

Wirehaired Pointing Griffon

別名はフレンチ・ラフヘアード・ポインティング・ドッグ(英:French Wire-haired Pointing Dog)、ワイアーヘアード・グリフォン(英:Wire-haired Griffon)、コルハルス・グリフォン(英:Korhals Griffon)、グリフォン・ダレー・ア・ポワール・デュール(英:Grifon d' arret a Poil Dur)、フレンチ・ワイアーヘアード・コルサルス・ポインティング・グリフォン(英:French Wire-haired Korthals Pointing Griffon)、などがあり、非常に多い異名を持つ。そのため、時には「犬種図鑑の水増し犬」などといった旨の皮肉った呼び方をされる犬種のひとつにもなっている。

歴史[編集]

1874年に作出が始まった。オランダ出身のブリーダーが出身国で入手したグリフォンタイプのミックスの雌犬をもとにジャーマン・ワイアーヘアード・ポインターやセッター種の犬種、バルビー(フレンチ・ウォーター・スパニエル)などをかけ合わせて多目的な猟犬を目指して作り出された。本種は作出者の願いどおりに万能な猟犬として完成し、ポインターとしてポイントを行う他、主人が銃で撃ち落した鳥を水陸両用で回収できるレトリーバーとしても使える上、嗅覚が鋭くいばらなどで怪我をおこしにくいワイアーヘアのためウズラウサギなどの狩猟にも適している。また、番犬として家や倉庫などの見張りも出来るなど非常に有能で多岐にわたる使役方法をもつ犬種である。

作出はフランスで行われ、1870年代にこの犬種は完成した。しかしFCI公認犬種となったのは遅く、そのおよそ100年後の1964年である。現在は万能な猟犬としてだけではなくペットやショードッグとしても多く飼われていて、北米ヨーロッパなどで広い人気を博しているが、日本にはまだ輸入されていない。

本種は時に既出の通り「犬種図鑑の水増し犬」などと皮肉って呼ばれる事もあるが、このように呼ばれる事があるには本種だけではない。近年の世界的な愛犬ブームによって一般の人の犬種に関する知識が非常に深まりつつあるため、短い間隔で新刊を発行している週刊誌図鑑などでは毎回同じ犬種ばかりが掲載されていると読者がマンネリ化を起こしてしまう事がある。そのために数種の犬種名を別名に呼びかえることによってそれを防いでいることも多くない。このことを皮肉ってこうした呼び方をされてしまうのである。これによって犬種知識に対する混乱を招き、誤認識や誤解を招く恐れがあることは否めない。しかし、全ての週刊誌や図鑑がこのような措置を行っているわけではない。日本においてはあくまでこれは最終手段であって、最小限に抑えられる事が基本である。多くの出版社では年々深くなる一般の人々の犬種に関する知識に対抗し、辺地の犬種や今までに取り上げた事のない犬種を日夜探し続けているということも事実である。

特徴[編集]

グリフォン(「剛毛の猟犬」という意味がある)タイプの犬種のためワイアーヘアで、コートはラフでウエーブがかり、ごわごわしている。毛色はテェスナット、テェスナット・ローン、ホワイトとグレーの混色のローンなど。脚は長く、大きめで短い垂れ耳で、長めの垂れ尾であるが半分の長さに断尾することもある。泳ぐのが得意で運動する事が大好きなため、多くの運動量を必要とする。体高は雄55~60cm、雌50~55cmで体重は雌雄ともに20~25kgの中型犬。性格は警戒心が強いが、家族には友好的でしつけもよく入る。股関節形成不全にかかりやすい。

参考[編集]

  • 『日本と世界の愛犬図鑑2007』(辰巳出版)佐草一優監修
  • 『デズモンド・モリスの犬種事典』(誠文堂新光社)デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年
  • 『日本と世界の愛犬図鑑2009』(辰巳出版)藤原尚太郎編・著

関連項目[編集]