フランス国鉄141R形蒸気機関車

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フランス国鉄141R
141-R-568-a.jpg
1981年11月27日撮影の141 R 568
基本情報
動力方式 蒸気
総製造数 1340
主要諸元
軸配置(ホワイト式) 2-8-2
軸配置(UIC式) 1'D1'h
軌間 1435 mm
全長 14.64 m (機関車のみ)
24.13 m(炭水車含む)
総重量 115.5 t (石炭)
116.25 t(重油)
テンダ重量 75 t (30.R 炭水車)
燃料種別 石炭 または重油
ボイラ圧力 1.55 MPa
火格子面積 5.2m2
気筒 2
気筒寸法 597 x 711 mm
最高速度 100 km/h
出力 2.154 MW (80 km/hにおいて)
引張力 202.4 kN
経歴

フランス国鉄141R形蒸気機関車(フランスこくてつ141Rがたじょうききかんしゃ)は第二次世界大戦後に米国で作られたフランス国鉄 (SNCF) の蒸気機関車

第二次大戦後、フランスでは輸送力が逼迫していた。しかし、製造基盤は打撃を受けていた為、米国とカナダから輸入される事になった。

設計はアメリカ合衆国鉄道管理局 (USRA) のライトミカド型を基にしたGreen Bay & Western Railroadで良好な実績を挙げていたミカド型をSNCFの規格に合わせた。連結器を欧州型に換え、バッファーをつけ、運転席を左に設置、Nord型煙室扉、キルシャップ排煙装置が備えられた。

1945年2月、1~700号機が機関車がアメリカン・ロコモティブ(アルコ)社、ボールドウィン・ロコモティブ・ワークス社、ライマ・ロコモティブ・ワークス社に発注された。700~1340号機がカナダのモントレー社に発注された。

最初の700両は1945年にビッグ3であるボールドウィン、アルコ、ライマの3社に発注された。2段目の640両はカナダのモントリオール・ロコモティブ・ワークスが加わった。これらの2回目に納入された機関車は最初の一団が石炭焚きであったのに対して、予熱された重油を燃焼する構造になっていた。

戦後、良質の石炭の供給量は逼迫しており、SNCFは毎年900万トンの石炭を消費していたので重油焚きが強く望まれた。 重油を燃料として使用する事は(今とは逆で)石炭を節約し、労働条件を改善するものだった。重油の補給は700kmで従来の400kmから伸びた。機関士は重油焚きの機関車をmazoutières または charbonnières ("coal-scuttles") とニックネームで呼び、同時に乗務員はles goudronneuses ("tar spraying machines") と呼んだ。

製造会社 シリアル
ナンバー
台数 SNCF 番号
ライマ・ロコモティブ・ワークス
8867–9046
180
141.R.1 – 141.R.180
アルコ
74054–74313
260
141.R.181 – 141.R.440
ボールドウィン・ロコモティブ・ワークス
72254–72513
260
141.R.441 – 141.R.700
ボールドウィン
72699–72763
65
141.R.701 – 141.R.765
72857–72897
41
141.R.766 – 141.R.806
72928–72981
54
141.R.807 – 141.R.860
アルコ
73934–74053
120
141.R.861 – 141.R.980
74833–74872
40
141.R.981 – 141.R.1020
ライマ
9112–9211
40
141.R.1120 – 141.R.1160
ボールドウィン
72982–73017
36
141.R.1161 – 141.R.1196
73046–73049
4
141.R.1197 – 141.R.1200
モントリオール・ロコモティブ・ワークス
75010–75109
100
141.R.1201 – 141.R.1300
カナディアン・ロコモティブ・カンパニー
2368–2407
40
141.R.1301 – 141.R.1340

第二次世界大戦後、アメリカの製造会社は戦時生産により生産力が増大していた。1945年7月から1946年5月までの僅か11ヶ月で最初の700両の141.Rが生産された。生産は9月から1月にかけて最高潮に達して2月、3月から5月にかけて徐々に減少した。平均すると一日あたり3両生産された。一方、(戦後フランスの産業はとても弱体化していたが)フランスでは1948年1月から1952年7月までで4年かけて34両の241Pを生産した。

1975年、10月19日、最後のSNCFの141.RであるVénissieux機関区の141.R.1187が特別列車リヨンからヴェネツィアまで運転された。4両のナボネ機関区の機関車は1973年11月から1974年4月までHellenic State鉄道に貸し出された。

"141R"の名称は、軸配置が1-4-1(1D1)であることから付けられたものである。"R"は、アメリカから輸入された機関車であることを示す(フランス国鉄の蒸気機関車は、軸配置+アルファベット1文字の形式番号が付けられている)。