フランジバック
フランジバック(flange back、英語ではふつう、flange focal length)とは、レンズ交換式のカメラにおいて、レンズマウントのマウント面から、フィルム(撮像素子)面までの距離のことである。バックフォーカスと混同されることがあるが別概念である。
[編集] 概要
レンズマウントの規格によってフランジバックの長さは厳密に決まっている。フランジバックの長さには高い精度が求められており、精度を確保するための方法として、マウント面を固定した状態でフィルムガイド側をフライス盤によって削ったり専用の調節機構を備えるなどの方法が用いられる。とくに、ライカMマウントに代表されるような距離計連動機構をもつレンジファインダーカメラにおいてはフランジバックの精度がピント合わせの精度に直結しており非常に重要な要素である[要出典]。Lマウント用のレンズをMマウントで使うためのマウントアダプターが存在するが、メッキをかけた後で切削しないと精度が確保できない。
ミラーレス一眼カメラを除く一眼レフカメラでは、ミラーボックスが必要になる関係から、比較的長いフランジバックが設定されており、ミラーのないレンジファインダーカメラやミラーレス一眼カメラでは短いフランジバックが設定されている。後者の場合ミラーがないためマウント面よりも後玉が大きくせり出すような設計が可能である場合が多いが、これはフランジバックが短いからではなく、バックフォーカスを短くできるからである。
この他に、フランジバックの長さが問題になるのは、レンズの互換性を考える場合である。通常、ピント調節のためのヘリコイドはレンズと一体となっており、レンズがもっともフィルム面に近づいた位置で無限遠の被写体にピントが合うように設計されている。レンズ設計時に想定されたフランジバックよりも、短いフランジバックを持つカメラに対してならば、補正光学系無しのマウントアダプターによって、レンズを無限遠から使える可能性がある(実際にはマウント径やマウント面の突起物等の影響で不可能な場合もある)。
例外として、レンズ交換をするカメラでもビューカメラのレンズはカメラ側でフィルム位置を自由に移動できるのでフランジバックは不定である。
[編集] 各種マウントのフランジバック
各レンズマウントのフランジバックの長さについては、レンズマウントを参照