フォッカー・プランク方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

フォッカー・プランク方程式とは、統計力学クラマース・モヤル方程式においてn ≥ 3 の項のない次の方程式のことをいう。

\frac{\partial P(x,t)}{\partial t}
=-\frac{\partial}{\partial x} \alpha_1(x,t)P(x,t)
+\frac{1}{2}\frac{\partial^2 }{\partial x^2}\alpha_2(x,t)P(x,t)

物理量x (t ) の揺動確率微分方程式

\frac{dx}{dt}=a(x,t)+b(x,t)R(t)

という形で与えられるとする。ただし、R (t ) は白色雑音ガウス過程

\langle R(t)R(t')\rangle=D \delta(t-t')

である。このとき、x の確率分布P (x , t ) はフォッカー・プランク方程式に従う。ただし係数の定義には以下の2つの流儀がある:

\begin{align}
\alpha_1(x,t)&=a(x,t) \\
\alpha_2(x,t)&=D(b(x,t))^2
\end{align}
\begin{align}
\alpha_1(x,t)&=a(x,t)+\frac{D}{2}\frac{\partial b}{\partial x}(x,t)b(x,t) \\
\alpha_2(x,t)&=D(b(x,t))^2
\end{align}

特に線形ブラウン運動(オルンシュタイン=ウーレンベック過程)に対する方程式を線形フォッカー・プランク方程式という。このときは

\begin{align}
\alpha_1(x,t)&=-\gamma x \\
\alpha_2(x,t)&=D
\end{align}

となる(γ , D は定数)。これは

\frac{dx}{dt}=-\gamma x +R(t)

というランジュバン方程式に対応する。

参考文献[編集]

  • 『物理学辞典』 培風館、1984年 

関連項目[編集]