フェデックス

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フェデックス・コーポレーション
FedEx Corporation
FedEx Corporation logo.svg
市場情報 NYSE: FDX
本社所在地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テネシー州メンフィス市
設立 1971年
業種 空運業
事業内容 各種運送
代表者 フレッド・スミス(社長会長CEO
従業員数 25万2000人(2008年)
外部リンク http://www.fedex.com/
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フェデラルエクスプレス ジャパン株式会社
Federal Express Japan K.K.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
261-7110
千葉県千葉市美浜区中瀬2-6
ワールドビジネスガーデン マリブウエスト
設立 1984年8月
業種 国際航空貨物取扱業
航空運送業
通関業
倉庫業
事業内容 国際航空貨物取扱
代表者 氏家正道(代表取締役社長
外部リンク http://www.fedex.com/jp/
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フェデックス・コーポレーション(FedEx Corporation)は、空路や地上で、重量貨物やドキュメントなどの物流サービスを提供する世界最大手の会社である。取り扱い国は220カ国。

歴史[編集]

1971年アメリカ合衆国アーカンソー州リトルロックで、元アメリカ合衆国海兵隊員フレッド・スミス(Frederick Wallace "Fred" Smith)によって、フェデラル・エクスプレス(Federal Express)として設立された。

なお、創業者のフレッド・スミスが、イェール大学経済学のクラスでハブシステムの原案をレポートとして提出したとき、教授からC(日本の大学では「可」相当)と評価された。しかし、そのハブシステムこそが、アメリカの広大な国土のほぼ全域でオーバーナイトデリバリー(翌朝配達)を可能にした。このレポートは、現在もフェデックスの本社に飾られているという。

1973年テネシー州メンフィスメンフィス国際空港に拠点を移し、ダッソー ファルコン20を使った米国主要25都市への翌日配達サービスを開始。1978年の航空会社規制緩和法(Airline Deregulation Act)により、サービスエリアを急速に拡大した。

1989年、国際貨物航空会社フライング・タイガー・ラインを買収。1998年1月、RPS、ロバーツ・エクスプレス (Roberts Express) 、バイキング運送 (Viking Flight) 及びカリバー・ロジステックス (Caliber Logistics) の各会社を子会社に持つコルバー・システム社(Caliber System, Inc.) を買収。続いてアメリカン・フライトウェイズ (American Flightways) を買収。各社の統合後は、フェデックス(FDX Corporation) として知られるようになる。2000年にFedEx Corporationに改名。

2004年2月、書類のコピー及びプリント・サービスを提供する1,200店舗を持つアメリカのチェーン店「キンコーズ」(Kinko's)を24億ドルで買収。

2008年、翌年行われる第43回スーパーボウルの広告宣伝から撤退、世界的な不況のため広告費を見直すことが撤退理由として発表された[1]

主要な競争相手は、DHLUPSTNT及び各国郵便公社・会社(USPSカナダ郵便公社ロイヤルメールJP日本郵便など)である。

運用ユニットとロゴ[編集]

フェデックス・エクスプレスのロゴタイプ

フェデックスは、複数の運用部門として組織化されており、それぞれが自身のロゴを持っている。いずれのロゴも、Fed紫色である。Ex はそれぞれの部門によって別々の色が使われる。会社としてのロゴは灰色Ex を使用している。もともとのフェデックスのロゴは橙色Ex を用いていたが、それは現在フェデックス・エクスプレスのロゴとして使われている。また、Eとxの間の空白には右向きの矢印を隠し絵的に見出すことができる。ロゴをデザインしたのは、当時ランドーアソシエイツに勤めていたリンドン・リーダー (Lindon Leader)[2]。矢印を配置するため、ユニバースフーツラの特徴を併せ持った独自の書体をデザインした[3]。なお、どのロゴでも「e」と「d」の下の丸み部分がベースライン(「F」や「E」の下端を結ぶ線)よりわずかに下に出ているが、これは上下に丸みを持つ文字とそうでない文字のの大きさのバランスを視覚的に揃えるための一般的な手法で、FedExに特有というわけではない(英語版Wikipedia en:Baseline_(typography)参照)。

  • フェデックス・エクスプレス(FedEx Express
  • フェデックス運送(FedEx Flight
    • フェデックス運送東(FedEx Flight East)- 元アメリカン・フリートウエイズ(American Flightways)
    • フェデックス運送西(FedEx Flight West)- 元バイキング運送(Viking Flight)
    • カリビアン輸送サービス(Caribbean Transport Services)- 2003年まで、フェデックス・トレード・ネットワークの一部。
  • フェデックス・グランド(FedEx Ground
    • フェデックス・ホーム・デリバリー(FedEx Home Delivery)- フェデックス・グランドの1部門。
    • フェデックス・スマートポスト(FedEx SmartPost)
  • フェデックス・カスタム・クリティカル(FedEx Custom Critical
    • パスポート輸送(Passport Transport)
  • フェデックス・トレード・ネットワークス(FedEx Trade Networks
  • フェデックス・サービス(FedEx Services
  • フェデックス・オフィス(FedEx Office、旧フェデックス・キンコーズ、日本の「フェデックス キンコーズ」は2012年にコニカミノルタビジネステクノロジーズに売却され、キンコーズ・ジャパン株式会社に商号変更。)

フェデックス エクスプレス[編集]

フェデックス エクスプレス
FedEx Express
IATA
FX
ICAO
FDX
コールサイン
FedEx
設立日 1971年
ハブ空港 メンフィス国際空港
焦点空港 インディアナポリス国際空港
ニューアーク・リバティー国際空港
テッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港
オークランド国際空港
Fort Worth Alliance Airport
マイアミ国際空港
トロント・ピアソン国際空港
シャルル・ド・ゴール国際空港
広州白雲国際空港
保有機材数 633機
就航地 375都市
親会社 フェデックス
本拠地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 テネシー州 メンフィス
フェデックス DC-10型貨物機
ボーイング777-200LRF

フェデックス・エクスプレス社は、フェデックス本社の貨物航空部門子会社として、フェデックス・ブランドの下で貨物航空機(カーゴ機)の運行を担当する。

フェデックス・エクスプレス社は、現在貨物輸送トン数で世界最大の航空会社である。1日あたりの平均輸送量は小包400万個以上、貨物1100万ポンド(約4990トン)以上に及び、220以上の国と地域、375の空港を結び貨物機を運行している[4]。また、保有機材数の面でも、セスナなどの小型機からボーイング777といった大型機まで、合計623機の航空機を有している[4]。この保有機材数は貨物航空会社としては世界最大、旅客航空会社を含めた場合でも有数の規模を誇る。現在フェデックス・エクスプレス社はどの航空連合にも属さない独立系の会社として運行している。

保有機材[編集]

フェデックス・エクスプレス社の保有機材は、以下の航空機で構成されている(2014年現在)。

合計633機(民間航空会社としては世界最大)

フェデックスの保有する航空機は、子会社であるフェデックス・エクスプレス(FedEx Express)とフェデックス・フィーダー(FedEx Feeder)の2社によって運航されている。このうち、前者はMD-11などのジェット機の運航を、後者はセスナ208Bなどターボプロップ機の運航を担当している。

現在フェデックスでは、機材の大がかりな更新を進めている。

同社では、長年に渡ってボーイング727型貨物機をナローボディ貨物機の中核として使用し、近年の騒音規制強化の流れの中でも、ハッシュ・キットと呼ばれる騒音軽減装置を全機に装着して、使用を続けていた。しかし、老朽化がさらに激しくなっていることから、代替機としてボーイング757-200型機を中古で購入した。現在既に80機以上のボーイング757-200が導入されており、さらに数機が発注中である。ボーイング727については、2013年に全機退役。

また、A310などのワイドボディ機、特にDC-10などの3発機についても、更新を順次計画・進行している。この中で、A380-800F型機の納入遅延・発注キャンセル問題が発生した。フェデックスは当初、当時開発中であったエアバスA380-800F型機を最初に購入することを公表していたが、2006年11月、同機の納期遅延が慢性化しているなどの理由で発注を全てキャンセル、新たにボーイング777フレイター(ボーイング777-200LRF)を発注した。なお、エアバスA380-800Fについては、フェデックスの他にもユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)や、エミレーツ航空(エミレーツ・スカイカーゴ)が発注していたが、現在ではこの2社も発注を全てキャンセルしている。これらのキャンセルで発注を全て失ったことから、A380-800F型機の開発は凍結・中止されている。A380の代わりに発注していたボーイング777-200LRFは2009年から順次受領し、MD-10-10型、MD-10-30型貨物機などとの更新などに充てている。また、よりMD-10シリーズと規模等の近いボーイング767F(ボーイング767-300ERF)も導入する予定である。

その他、ターボプロップ機に関しても、フォッカー27 フレンドシップ、セスナ208A型機の退役を完了し、ATR-42/72やセスナ208Bといった新しい機体への更新を完了している。

なお、フェデックスが発注したボーイング製航空機のカスタマーコードはS2で、航空機の型式名は727-2S2F、777F-S2などとなる。

事故[編集]

  • 1997年7月31日:ニューアーク国際空港に着陸しようとしたフェデックス14便(マクドネル・ダグラスMD-11F型機、N611FE)が不安定になり宙返りして着地して炎上、機体は全損したが搭乗していた5名は救助された。
  • 1999年10月17日:上海を出発しフィリピンスービック・ベイ国際空港に着陸しようとしたフェデックス87便(マクドネル・ダグラスMD-11F型機、N581FE)が、滑走路で静止出来ずオーバーランし、海に突っ込んで大破し水没。幸い死者は無かった。
  • 2009年3月23日:強風の中で成田国際空港に着陸しようとした中華人民共和国広州発のフェデックス80便(マクドネル・ダグラスMD-11F型機)が、A滑走路に着陸時に滑走路上で2回バウンドし宙返りになって滑走路わきにたたきつけられ炎上した。2名が死亡。(フェデックス80便着陸失敗事故)。

命名権と冠イベント[編集]

アメリカ合衆国メリーランド州ランドーバー郊外にあるNFLワシントン・レッドスキンズの本拠地スタジアム「ジャック・ケント・クック・スタジアム」の命名権を、フェデックスが1999年11月に取得し、スタジアム名が「フェデックスフィールド」となった。また、同国テネシー州メンフィス市中心部に2004年オープンしたフェデックスフォーラムは、NBAメンフィス・グリズリーズメンフィス大学男子バスケットボールチームの本拠地となっている。

フェデックス・セント・ジュード・クラシックは、メンフィス市で毎年5月に開催されるプロゴルフツアーである。1986年からフェデックスがスポンサーを務めているが、2007年からはスタンフォード・フィナンシャル・グループが新スポンサーとなり、フェデックスはスポンサーを降りる予定になっている。その代わりに年間チャンピオンシップシリーズのフェデックスカップのスポンサーになった。

日本法人は、長野県塩尻市の塩尻営業所に社会人野球チームの本拠地登録をしており、都市対抗野球出場を目指して北信越代表として挑戦している(フェデックス硬式野球部)。

日本での活動[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ フェデックスがスーパーボウルの広告から撤退 MSN産経ニュース 2008年12月24日
  2. ^ Lindon Leader, Federal Express Corporation, leader creative, http://www.leadercreative.com/work/fedex/ 2012年12月9日閲覧。 
  3. ^ Lindon Leader (2004年11月16日). The Man Behind the FedEx Logo. インタビュアー:Steven. The Sneeze.. http://www.thesneeze.com/mt-archives/000273.php 
  4. ^ a b [1]
  5. ^ FedEx orders six more A300 flighters Flightglobal
  6. ^ a b MD-10-10型機、MD-10-30型機の2種類は、DC-10の操縦システムを、MD-11の操縦システムと同様のものに改修した機材である。
  7. ^ 直接集配地域外エリアにおける業務委託提携会社変更のお知らせ(2009年8月1日)
  8. ^ 関空の米フェデックス貨物拠点で起工式 来年春操業 産経新聞 2013年1月17日
  9. ^ フェデックス、関空の北太平洋地区ハブを稼働 FlyTeam 2014年4月9日付

外部リンク[編集]