ファントマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

ファントマFantômas)は、フランスのピエール・スーヴェストル(Pierre Souvestré)とマルセル・アラン(Marcel Allain)共作による小説シリーズ。1911年から13年まで32作が書かれて圧倒的な人気を受け、1914年のスーヴェストルの死後は、1926年からアランが単独で執筆して10作が書かれた。1930年代まで映画、ラジオなどで広く取り上げられ、1960年代に映画化されたものも有名。

ファントマ第1巻(1911)の表紙。匿名画家による(以降の巻ではGino Starace画)。

歴史[編集]

現代のアエネーイス(小説シリーズのヒット)[編集]

ファントマはフランスの大衆文学の中で最も印象的な作品の一つで、「ロカンボール」「ボッツォ・コロナ大佐」「ジゴマ」「オペラ座の怪人」「アルセーヌ・ルパン」といった犯罪の天才の系列だが、恐怖や暗さは無い。

マルセル・アラン(1885年9月15日-1969年8月25日)は、パリ大学法科卒業後に自動車のセールスマンなどをしていたが、1904年に『プチ・パリジャン』紙に小説が掲載されて、人気作家のピエール・スーヴェルトル(1874年6月1日-1914年2月26日)に知り合う。アランはスーヴェルトルの秘書となり、その後共作者として2作の小説を執筆し、次いで1910年にファントマの執筆を開始して、1911年2月からフェイヤード社から刊行した。

アランによると、この小説は彼とスーヴェストルによってディクタフォン(ボイスレコーダー)で口述された[1]。この方法により(シュルレアリスムの自動筆記を連想させる)、(アンチ)ヒーローによる複雑怪奇な陰謀というだけでなく、当時の最新テクノロジー(自動車、列車、船、1960年代にはロケット)によるカーチェイスといった奔放なスタイルを挿入し、詩的なファンタジーの雰囲気を生み出した。

そしてファントマは、ベル・エポックのパリの社会、19世紀の小説(ウージェーヌ・シューなど)、ヨーロッパの都市ジャングルでデュマのモヒカンを受け継ぐパリのアパッシュとともに現代の読者の前に復活した。その後には20数カ国に翻訳されている。

文学から映画の成功へ[編集]

覆面盗賊は発表されるや凱歌を上げ、大衆だけでなく文学者や芸術家にも愛好された。ブレーズ・サンドラールギヨーム・アポリネールの『レ・ソワレ・ドゥ・パリ』誌に「ファントマは現代のアエネーイスである」と書いた。アポリネール、マックス・ジャコブロベール・デスノスジャン・コクトーシドニー=ガブリエル・コレットや、ルイ・アラゴンなどシュルレアリスト達が競って、黒タイツ(夜の悪事の定番)と黒の狼マスク、燕尾服にシルクハットを纏い、血濡れのナイフをかざしてパリを股にかける犯罪者(第1巻の有名なカバーで、錠剤の広告に触発されて繰り返された)を讃えた。

ファントマは今日では、ルイ・ド・フュネスジャン・マレーによる冒険コメディーを通した一般的なイメージでよく知られている。しかし映画三部作での、盗賊の蒼いマスクと技術装置(空飛ぶシトロエン・DSなど)、ヒステリックで不器用なジューヴと曖昧なファンドール(ジャーナリストのファンドールの不屈の敵である刑事を同じ俳優-ジャン・マレー-が演じていた)は、スーヴェストルとアランの小説の設定である、変装した主役のただ一つの本当の性癖とは違っていた。

ライバルのアルセーヌ・ルパンとは違い、発表以来様々に脚色されたプロジェクト、1970年代のクロード・シャブロルとフアン·ブニュエルによる、ファントマ役のヘルムート・バーガー、ジャック・デュフィロ(Jacques Dufilho)、ゲイル·ハニカット(Gayle Hunnicutt)のテレビ・シリーズにも関わらず、映画シリーズの印象が定着している。

登場人物[編集]

  • ファントマ: 犯罪の天才。「あらゆる物と人のマスター」「拷問者」「理解不能」などとも呼ばれる。正体は不明。
  • ジューヴ: パリ警察の警部。
  • ジェローム・ファンドール: 「キャピタル」紙の新聞記者。本名はシャルル・ランベール。
  • ヘレン: ファンドールの婚約者。
  • モード・ベルサム: 殺されたベルサム卿の夫人。

小説シリーズ[編集]

ピエール・スーヴェストル、マルセル・アラン共作[編集]

  • 1.『ファントマ』Fantômas, 1911年
  • 2.『ファントマ対ジューヴ警部』Juve contre Fantômas, 1911年
  • 3. Le Mort qui tue, 1911年(『ファントマの逆襲』Fantômas se venge, 1932年)
  • 4. L'Agent secret, 1911年(Une Ruse de Fantômas, 1932年)
  • 5. Un Roi prisonnier de Fantômas, 1911年
  • 6. Le Policier apache, 1911年(Le Policier… Fantômas, 1932年)
  • 7. Le Pendu de Londres, 1911年(Aux Mains de Fantômas, 1932年)
  • 8. La Fille de Fantômas, 1911年
  • 9. Le Fiacre de nuit, 1911年(Le Fiacre de Fantômas, 1932年)
  • 10. La Main coupée, 1911年(Fantômas à Monaco, 1932年)
  • 11. L'Arrestation de Fantômas, 1911年
  • 12. Le Magistrat cambrioleur, 1912年(Le Juge Fantômas, 1933年)
  • 13. La Livrée du crime, 1912年(La Livrée de Fantômas, 1933年)
  • 14. La Mort de Juve, 1912年(Fantômas tue Juve, 1934年)
  • 15. L'Évadée de Saint-Lazare, 1912年(Fantômas roi du crime, 1933年)
  • 16. La Disparition de Fandor, 1912年(Fandor contre Fantômas, 1933年)
  • 17. Le Mariage de Fantômas, 1912年
  • 18. L'Assassin de Lady Beltham, 1912年(Les Amours de Fantômas, 1933年)
  • 19. La Guêpe rouge, 1912年(Un défi de Fantômas, 1933年)
  • 20. Les Souliers du mort, 1912年(Fantômas rôde, 1933年)
  • 21. Le Train perdu, 1912年(Le Train de Fantômas, 1933年)
  • 22. Les Amours d'un prince, 1912年(Fantômas s'amuse, 1933年)
  • 23. Le Bouquet tragique, 1912年(Le Bouquet de Fantômas, 1934年)
  • 24. Le Jockey masqué, 1913年(Fantômas roi du turf !, 1934年)
  • 25. Le Cercueil vide, 1913年(Le cercueil de Fantômas, 1934年)
  • 26. Le Faiseur de reines, 1913年(Fantômas contre l'amour, 1934年)
  • 27. Le Cadavre géant, 1913年(Le spectre de Fantômas, 1934年)
  • 28. Le Voleur d'or, 1913年(Prisonnier de Fantômas, 1934年)
  • 29. La Série rouge, 1913年(Fantômas s'évade, 1934年)
  • 30. L'Hôtel du crime, 1913年(Fantômas accuse, 1934年)
  • 31. La Cravate de chanvre, 1913年(Le domestique de Fantômas, 1934年)
  • 32. La Fin de Fantômas, 1913年(Fantômas est-il mort ?, 1934年)

マルセル・アラン作[編集]

マルセル・アランは1926年から単独で執筆を開始する。このシリーズはArthème Fayard社から毎週16ページずつ発表された。新作は旧作より多くの業者で販売された。1932年には旧32作の要約版が、タイトルに「ファントマ」を含めるように変えられて出版された。

  • 33. Est-il ressuscité ?, 1926年
  • 34. Fantômas roi des receleurs, 1926年
  • 35. Fantômas en danger, 1926年
  • 36. Fantômas prend sa revanche, 1926年
  • 37. Fantômas attaque Fandor, 1926年
  • 38. Si c'était Fantômas ?, 1933年
  • 39. Oui, c'est Fantômas !…, 1934年
  • 40. Fantômas joue et gagne, 1935年
  • 41. Fantômas rencontre l'amour, 1946年
  • 42. Fantômas vole des blondes, 1948年
  • 43. Fantômas mène le bal, 1963年

オーディオブック[編集]

オーディオブックはHemix éditionsより販売された。

  • Le Train perdu, 2007.
  • Les Amours d'un prince, 2007.
  • Le Bouquet tragique, 2008.
  • Le Jockey masqué, 2008.

原作作品[編集]

映画[編集]

ゴーモン社フイヤード監督による最初の映画化(1913)のポスター。検閲を回避するために、単行本表紙の血の付いた短剣は描かれていない。[2]
モノクロのサイレント版
  • 『ファントマ』Fantômas (1913年)原作『ファントマ』
  • 『ファントマ対ジューヴ警部』 Juve contre Fantômas (1913年)原作 Juve contre Fantômas
  • 『ファントマの逆襲』Le mort qui tue (1913年)原作 Le mort qui tue
  • 『ファントマ対ファントマ』Fantômas contre Fantômas (1914年)原作 Le policier apache
  • 『ファントマの偽判事』Le Faux Magistrat (1914年)原作 Le Magistrat cambrioleur
以上5作品は1913年から1914年にかけてフランスで製作されたシリーズ作品。
ルイ・フイヤード監督、ルネ・ナヴァールジョルジュ・メルシオール
モノクロのトーキー版
  • Fantômas (1932年)Braunberger-Richebéスタジオ、パウル・フェヨス(Paul Fejos)監督
  • Fantômas (1947年)ジャン・サシャ(Jean Sacha)監督
  • Fantômas contre Fantômas (1949年)ロベルト・ヴェルネイ(Robert Vernay)監督
カラー版
  • 『ファントマ/危機脱出』 Fantômas (1964年)
  • 『ファントマ/電光石火』 Fantômas se déchaîne (1965年)
  • 『ファントマ/ミサイル作戦』 Fantômas contre Scotland Yard (1967年)
以上3作品は1964年から1967年にかけてフランスで製作されたシリーズ作品。
アンドレ・ユヌベル監督、 ルイ・ド・フュネスジャン・マレーミレーヌ・ドモンジョ
映画第3作「Le mort qui tue」(1913)のポスター。

テレビドラマ[編集]

1979年にアンテンヌ2とドイツのハムスター・フィルムによって、ピエール・スーヴェストル、マルセル・アランによる32作をもとに、4話各90分が製作された。クロード・ バルマ(Claude Barma)プロデュースで、脚本ベルナール・ルボン(Bernard Revon)、音楽はジョルジュ・ドルリュー、出演はファントマ役ヘルムート・バーガー、ジューヴ役ジャック・デュフィロ、ファンドール役ピエール·マレ(Pierre Malet)、ベルサム夫人役ゲイル・ハニカット。2011年にフランス国立視聴覚研究所から"Les inédits fantastiques"コレクションとしてDVD化された。

  • 1. L'Échafaud magique 、1980/10/4放送、クロード・シャブロル監督、第1作「ファントマ」が原作。
  • 2. L'Étreinte du diable 、1980/10/11放送、フアン·ルイス・ブニュエル監督
  • 3. Le mort qui tue 、1980/10/18放送、フアン·ルイス・ブニュエル監督、第3作Le mort qui tue原作
  • 4. Le Tramway fantôme 、1980/10/25放送、クロード・シャブロル監督、第5作Un Roi prisonnier de Fantômas原作

漫画[編集]

  • Fantomas 、1975年、フリオ・コルタサル、シナリオはアルフレッド・カルドナ・ペーニャ
  • Fantômas contre les Nains 、1941年、アメリカンコミックス
  • Fantômas 、1957-1958年、ピエール・タバリー(Pierre Tabary)作、オペラ・ムンディに192回連載
  • Fantômas 、1962-63年、Del Duca作フォトストリー、1,2,3,5巻原作
  • Fantômas 、1969年、Agnès Guilloteau作、Jacques Taillefer作画、オペラ・ムンディによって"Jours de France"誌に掲載。
  • Fantômas 、1980年、: 漫画雑誌『テレビ・ジュニア』(Télé Junior)に掲載。サシャ(Sacha)作、フリサノ・ピエール(Pierre Frisano)画。小説版のいくつかをまとめた、「神秘的な犯罪」「血まみれのトランク」「ジューブ対ファントマ」「影から来た殺人者」「赤いポートフォリオ」「かつてない皇帝」の6話。
  • Fantômas 、1990-95年、Claude Lefrancq社(ベルギー)のBDétectivesコレクションで発表。リュック・デリッセ(Luc Dellisse)作、クロード・ラベルデュール(Claude Laverdure)画によるシリーズ。
  • Fantômas 、2002-03年、Osmose Éditions掲載。ダミアン・キャビロン(Damien Cabiron)による全3巻「ベルサム夫人の二重夢」「楽園のファンドール」「雷を愛した女」。

ベノイト・プレテシレ(Benoît Preteseille)はファントマに関する2冊の著書「Fantômas, le Dernier Geste」(2008年)[4]、「L'Art et le Sang」(2010年)がある。プレテシレのファントマは、オリジナルのファントマの生まれた古き良き時代、そして当時の大衆文学の中のホラーの形として、1960年代の映画(青い顔、黒のスーツ)から多くを借用している。このL'Art et le sangでは名前のファントマ、ジューヴ、ファンドール(Fantômas, Juve, Fandor)が、Fantamas, Juvet, Fandoreに置き換えられている[5]

ラジオドラマ[編集]

  • 『ファントマ』Fantômas 全60話、RTF放送、1946/11/12-47/1/17、ルネ・ギニャール(René Guignard)監督
  • 『ファントマ』Fantômas 全256話、RTF放送、1973/5/8-74/8/16、クロード・ムルテ(Claude Mourthé)監督
  • 『ファントマの最後』La Fin de Fantômas フランス文化放送、1984/5/8、アリエッティ・エイドリアン(Arlette Adrian), クロード・カルベス(Claude Calvez), アンナ・シーベルト(Anna Sibert), ジャン=ジャック・ビエルヌ(Jean-Jacques Vierne)監督
  • 『ファントマの誕生』La Naissance de Fantômas 全10話、フランス文化放送、1991/5/13-24、クロード・ゲール(Claude Guerre)監督、『ファントマ』出版までのドラマ
  • 『ファントマ』Fantômas フランス文化放送、1991年8月7日

その他[編集]

  • 『ファントマふたたび』Fantômas revient 2005年、16幕から成る演劇、ガボール・ラソフ作
  • 『ファントマかな』Fantômas probablement 2008年、人形劇

影響[編集]

賛辞[編集]

  • パブロ・ネルーダ(チリの詩人、Mémorial de l'Île Noire、1960-1963)「パチェコは夜、台所の火の側でファントマを音読する/剣や苦悩を語る言葉の武勇伝を聞きながら、私は眠ってしまう」
  • Cindy『シンデレラ 2002』「俺はいつでもやり過ごしてきた/愛を返したことは無い/ある日はスーパーマン、またある日はファントマ/跡も残さず消えてゆく」
  • ジャン・コクトーLe Figaro littéraire, 1961)「ファントマは、秩序に反抗する本能と、危険をコントロールする知性という両極端の才能で私たちを魅了する。〜我々は、アルセーヌ・ルパンルレタビーユシェリ・ビビ達の墓を掘り返す。〜しかしファントマは、伝説の竜を殺した聖ジョージのように、マスクとマントでパリという怪物を倒そうとするウージェーヌ・ド・ラスティニャックも凌いでいる。」

後世[編集]

ファントマはシュルレアリストにも影響を与えてきた。ユーモア作家のピエール・アンリ・カミは『Spectras contre Loufock-Holmès』で、犯罪の大家と探偵の対決のパロディを想像している。ピエール・ダク(Pierre Dac)とフランシス・ブランシュ(Francis Blanche)のラジオドラマ『Signé Furax』では、犯罪の首謀者Edmond Furaxの悪事を語っている。

Diabolikは、1962年にイタリアのAngelaLucianaGiussani姉妹によって書かれた漫画シリーズで、プロの犯罪者Diabolikは、愛人のEva Kantを連れて冒険に挑む。彼は警察に雇われた検査官ギンコGinkoに追跡される。

ペイパーリンク(Fantomiald)は、ドナルドダックの分身のスーパーヒーローで、1969年にイタリアのグイド・マティナ(Guid Martina)とジョヴァン·バッティスタ·カルピ(Giovan Battista Carpi)に作られ、部分的にファントマに基づいている。その前身ファントミアス(Fantômias)は、ファントミアルド(Fantômiald)とも呼ばれ、ファントマとも名付けられる。

アンドレ·デルヴォー(André Delvaux)監督の映画『Rendez-vous à Bray』(1971年)では、ビュル・オジエ演じるオディールが、フイヤード版『ファントマ』の画面に驚くシーンがある。

マイク・パットンは1999年に参加したロックグループにファントマ(Fantômas)と名付けた。 スーベストルとアランの賛美者でもあるフイヤードとジョルジュ・フランジュの影響は、映画『Les Vampires』(1915年)、『Judex』(1963年)で、ミュジドラ(Musidora)やフランシーヌ・ベルジェ(Francine Bergé)の演じた女性的なシルエットの黒タイツのキャラクター、フィービー・デュプレイ(Phoebe Duprey)にも現れている。

マーベル・コミックの『ファントメックス』(Fantomex)は、2002年にグラント・モリスン(Grant Morrison)とイゴール・コーディ(Igor Kordey)によって、新X-メンとして描かれた。 1933年のロベール・デスノスによるラジオ番組『ファントマ哀歌』(La complainte de Fantômas)では、詩の合間に多くの俳優が盗賊のやられ役として登場した。

日本への紹介[編集]

日本ではまず最初の映画5作が、1915年(大正4年)に浅草電気館にて以下の邦題で公開された。

  • 『ファントマ/ベルタム事件』(『ファントマ』)
  • 『ファントマ/不思議な指紋』(『ファントマ対ジューヴ警部』)
  • 『ファントマ/黒衣の人』(『ファントマの逆襲』)
  • 『ファントマ/仮面舞踏会』(『ファントマ対ファントマ』)
  • 『ファントマ/偽りの長官』(『ファントマの偽判事』

この前に公開された『ジゴマ』のような大きな人気とはならなかったが、1917年に谷崎潤一郎の短篇「魔術師」では、Fantomasが「世界中の人間の好奇心を唆した」活動写真として言及されている。

1921年(大正10年)になって小説が翻訳され、以後以下が刊行されている。

  • 『犯罪王対探偵王』Juve contre Fantômas 武田玉秋訳、紅玉堂、1921年(大正10年)
  • 『謎の死美人』L'Assassin de Lady Beltham[6] 武田玉秋訳、紅玉堂、1921年(大正10年)
  • 『幻の兇笑』Fantômas、松村博三訳、博文館(探偵傑作叢書)、1923年(大正12年)(1921年『新青年』に前半部分を連載後に単行本化、後半部分は訳されず)
  • 『幻賊』Fantômas、田中早苗訳、白水社、1931年(昭和6年)
  • 新青年』版
1937年(昭和12年)に『ジゴマ』に続いて別冊付録として久生十蘭によって翻訳され、博文館文庫として単行本化。十蘭がこの後に執筆した長篇小説『魔都』の冒頭部分は、ファントマ第5作Un Roi prisonnier de Fantômasに基づいている。
    • 『ファントマ第一』Le Mort qui tue 久生十蘭訳、博文館、1937年(コーベブックス、1975年)
    • 『ファントマ第二』FantômasJuve contre Fantômas 久生十蘭訳、博文館、1937年
  • ハヤカワ文庫版
    • 『ファントマ』Fantômas 佐々木善郎訳、早川書房、1976年
    • 『ファントマ対ジューヴ警部』Juve contre Fantômas 佐々木善郎訳、早川書房、1978年
    • 『ファントマの逆襲』Fantômas se venge 佐々木善郎訳、早川書房、1978年

参考文献[編集]

  • Antoinette Peské et Pierre Marty, Les Terribles, Paris, Frédéric Chambriand éditeur, collection « Visages », 1951, 198 p.
  • Collectif, « Fantômas ?… C'est Marcel Allain », La Tour de feu, cahier n°87-88, décembre 1965, 160 p.
  • Noël Arnaud, Francis Lacassin et Jean Tortel (dir.), Entretiens sur la paralittérature. Centre culturel international de Cerisy-la-Salle, 1er septembre-10 septembre 1967, Paris, Plon, 1970, 482 p.
  • Collectif, « Fantômas », Europe, revue littéraire mensuelle, n° 590-591, juin-juillet 1978, 56e année, 256 p.
  • Alfu, L'Encyclopédie de Fantômas. Étude sur un classique, Paris, Alfu/Autoedition, 1981, 336 p. Réédition : Encrage, 2011.
  • Collectif, « Spécial Feuillade / Fantômas », L'Avant-scène cinéma, n°271-272, 1er-15 juillet 1981, 98 p.
  • Alfu, Patrice Caillot, François Ducos, Gino Starace, l'illustrateur de "Fantômas", Amiens, Encrage, collection « Portraits », 1987, 162 p.
  • Anne-Marie Thiesse, Le roman du quotidien. Lecteurs et lectures populaires à la Belle Époque, Éditions du Chemin Vert, 1984. Réédition : Éditions du Seuil, collection « Points Histoire », 2000, 288 p.
  • Jean-Claude Vareille, L'homme masqué, le justicier et le détective, Lyon, Presses universitaires de Lyon, collection « Littérature et idéologie », 1989, 208 p.
  • Michel Nathan, Splendeurs et misères du roman populaire, Lyon, Presses universitaires de Lyon, collection « Littérature et idéologie », 1990, 220 p. (« Fatala, Fantômas en jupe trotteuse », p. 129-138).
  • Didier Blonde, Les Voleurs de Visages. Sur quelques cas troublants de changements d'identité : Rocambole, Arsène Lupin, Fantômas & Cie, Éditions A.-M. Métailié, 1992, 168 p. (ISBN 2-86-424-131-5)
  • Jacques Champreux, « L'année du maître de l'effroi » in 1895, numéro hors série « L'année 1913 en France », Paris, Association française de recherche sur l'histoire du cinéma (AFRHC), octobre 1993, p. 244-263.
  • Jacques Champreux, « Entretien à propos du DVD de Fantômas » in Jacques Champreux et Alain Carou (dir.), 1895, numéro hors série « Louis Feuillade », Paris, Association française de recherche sur l'histoire du cinéma (A.F.R.H.C.), octobre 2000, p. 343-349.
  • Dominique Kalifa (dir.), Nouvelle Revue des Études Fantômassiennes, Paris, Joëlle Losfeld, 1993, 176 p.
  • Dominique Kalifa, « Roman policier, roman de l'insécurité ? » in Ellen Constans et Jean-Claude Vareille (dir.), Crime et châtiment dans le roman populaire de langue française du XIXe siècle, Presses universitaires de Limoges (PULIM), collection « Littératures en marge », 1994, p. 137-152.
  • Dominique Kalifa, L'Encre et le Sang. Récits de crimes et société à la Belle Époque, Paris, Fayard, 1995, 352 p.
  • Dominique Kalifa, « Les lieux du crime. Topographie criminelle et imaginaire social à Paris au XIXe siècle », in Sociétés & Représentations, 1/2004, n° 17, p. 131-150.
  • Dominique Kalifa, Crime et culture au XIXe siècle, Paris, Perrin, 2005, 331 p. Compte rendu par Arnaud-Dominique Houte, Le Mouvement Social, n°226 (janvier-mars 2009)
  • Philippe Azoury et Jean-Marc Lalanne, Fantômas, style moderne, Centre Pompidou/Yellow Now, 2002. Comment Fantômas a su inspirer les cinéastes tout au long du siècle dernier, et comment son image est perçue aujourd'hui.
  • Marc Lemonier (ミレーヌ・ドモンジョ序文), Sur la piste de Fantômas, Édition Hors Collection/Gaumont, 2005. Retour sur la trilogie « parodique » d'André Hunebelle.
  • Étienne Barillier, Les Nombreuses Vies de Fantômas, collection Bibliothèque rouge, volume 4, Les Moutons électriques éditeur, 2006. « Biographie » de Fantômas, analyse de l'œuvre, des rivaux et des nouvelles en hommage.
  • Thierry Thomas, Cependant Fantômas, éditions La Pionnière, 2009 (ISBN 978-2-908092-56-1)
  • Annabel Audureau, Fantômas : Un mythe moderne au croisement des arts, Presses universitaires de Rennes, 2010, 334 p.
  • Alfu (dir.), « Fantômas centenaire », Le Rocambole, n° 54, mars 2011, 176 p.
  • Emmanuelle André, « De l'indice visuel à la trace fantômatique (Fantômas, Louis Feuillade, 1913-1914) », Double jeu. Théâtre / Cinéma, n° 8, « Les images aussi ont une histoire », Presses universitaires de Caen, 2011, p. 97-114.
  • Alfredo Castelli, Fantômas. Un secolo di terrore, Rome, Coniglio editore / Museo italiano del fumetto e dell'immagine, 2011, 240 p.
  • 長谷部史親『欧米推理小説翻訳史』本の雑誌社、1992年(双葉文庫 2007年)
  • 『定本 久生十蘭全集 11』国書刊行会、2012年

[編集]

  1. ^ 当時の技術では数分程度しか録音できなかったため、数十のディスクを交換しながらの執筆はリズムを崩すだろうという指摘もある(「Le Rocambole」Fantômas centenaire「Le Rocambole」, 2011年)
  2. ^ 同じ理由で映画版ではラストシーンも原作から変更されている。
  3. ^ « Fantômas est de retour ! », Allociné, jeudi 14 mai 2009.
  4. ^ Fantômas, le Dernier Geste sur krinein.com
  5. ^ Extraits de "L'Art et le Sang" sur le site de l'auteur de B.D. Benoît Preteseille
  6. ^ 長谷部史親の推測による。(『欧米推理小説翻訳史』)

外部リンク[編集]

ウィキクォートには、fr:Fantomasに関する引用句があります。