ファム・クイン・アイン

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ファム・クイン・アイン (Pham Quynh Anh, 1987年1月16日 - ) はベトナム人の女性歌手ベルギーリエージュ生まれ。ベトナムで活動する同名の女性歌手とは別人。

略歴[編集]

ベルギーに移り住んだ父と母の下に生まれる。両親の影響で少々のベトナム語を話すことができる。テレビのコンテストで勝ったところを、音楽プロデューサーに見初められる。2002年ユニバーサル・ミュージックの系列「ラパス」(Rapas)と契約する。両親は彼女が高校を卒業する前にプロの歌手になることを望まなかったので、すぐには歌手活動に入ることができなかったが、2005年11月になってからマルク・ラヴォワーヌと共演してフランスベルギースイスなどで公演やレコーディングをするようになった。

「ボンジュール・ヴェトナム」 (Bonjour Vietnam) は、彼女のためにマルク・ラヴォワーヌによって書かれた曲である。その後、「ハロー・ベトナム」(Hello Vietnam)として英語でも歌われている。

ヒット曲「ボンジュール・ヴェトナム」[編集]

「ボンジュール・ヴェトナム」は、国外の若いベトナム人の世代の活躍を示すものである。ベトナムに郷愁を持ち、ベトナムを訪れることを心待ちにするという内容のこの曲の冒頭[1] は、以下のようなものである。

この奇妙で発音しにくい名前について語ってよ
わたしが生まれながらもっている名前を
いにしえの帝国とわたしの切れ長の目について語ってよ
あなたが言おうとしないことを雄弁に語っている切れ長の目を
わたしはお前のことを戦争映画でしか知らない
コッポラの映画や猛り狂うヘリコプターでしか知らない
いつかあそこに行って、お前の魂に挨拶するわ
いつかあそこに行って、こんにちはベトナムというわ

「ボンジュール・ベトナム」の冒頭部

この曲は、当初はデモとして録音されたに過ぎなかったが、その歌声の美しさゆえ、多くの聴衆の心に刻みつけられ、とりわけ海外で暮らすベトナム人に母国と家族との結びつきを感じさせた。そして、一旦インターネット上に乗ると、曲は全世界のベトナム人によって話題となった。

1975年に終了したベトナム戦争について、戦後ベルギーで生まれたクイン・アインは、さまざまな理由で親世代が亡命せざるを得ず、欧米で自己のアイデンティティに苦悩する在外ベトナム人の心情に訴えかけ、世界的なヒット曲になった。

脚注[編集]

  1. ^ Paroles de Bonjour Vietnam”, Parolesmania.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]