ファニエル・ホール

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ファニエル・ホール
「ファニエル・ホールの上には何がいる?」「もちろんバッタだ」

ファニエル・ホールFaneuil Hall)は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストン市の中心部に位置する歴史的建造物。1740年に市場として建てられ、その2年後に集会場に転用された。サミュエル・アダムズジェームス・オティスなど、独立派の有力者が演説を行った場所でもある。2004年大統領選挙のときには、当時上院議員であったジョン・ケリーがここで演説を行った。現在では観光名所のひとつとなっている。

ファニエル・ホールは芸術家ジョン・スマイバート(John Smibert)によって設計された。当初は2階建てであった。1740年に完成してから2年間は、本国イギリスにあったような市場として使われていた。2階は集会室になっていた。建設費用は地元ボストンの豪商ピーター・ファニエル(Peter Faneuil)の出資によって賄われた。

屋根の上についているバッタ風見はこの建物のシンボルであると共に、ボストンのシンボルでもある。細工師シェム・ドラウン(Shem Drowne)によって制作されたこの風見はロンドンの旧王立市場の風見に似せて作られたもので、「新世界」の経済の中心の象徴となるべく建てられたこの建物に相応しいものであった。独立戦争中、13州植民地側の兵士たちの間では、「ファニエル・ホールの上には何がいる?」という質問に対し「もちろんバッタだ」と答えることが敵味方を区別するための合言葉となっていた。

ファニエル・ホールは1761年に一度焼失してしまったが、翌1762年には建て直された。1806年にはチャールズ・ブルフィンチ(Charles Bulfinch)によって大規模な増築が行われた。その結果、新しい建物の高さと幅はそれまでの建物の2倍になり、また3階が新たに設けられた。新たに4つの張り出し窓が設けられ、回廊には天井が設けられ、屋根上のドームは建物の反対側に移された。また、ブルフィンチはドーリア式付柱を1階と2階に、イオニア式の壁柱を3階にそれぞれ設けた。集会場の天井も高くなり、またその周囲には絵画が飾られた。

その後、1898-99年にかけてファニエル・ホールは不燃材を使用して建て直された。1979年には地下と1階が改装された。1992年にも修復が行われた。現在では、ファニエル・ホールは隣接するクインシー・マーケットと共に、ショッピングセンターの一部になっている。また、ボストン国立歴史公園の一角をなし、フリーダムトレイルに沿った観光地のひとつともなっている。

参考文献[編集]

  • Burgon, John William, (1839). - Life and Times of Sir Thomas Gresham. - London: Robert Jennings
  • Abram English Brown. Faneuil hall and Faneuil hall market: or, Peter Faneuil and his gift. Boston: Lee and Shepard, 1901.

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