ピラミッド・テクノロジー

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ピラミッド・テクノロジー (Pyramid Technology) は、RISCベースのミニコンピュータを製造していたコンピュータ企業。

歴史[編集]

ピラミッド・テクノロジーは、1981年にヒューレット・パッカード社を退職した人々が、RISCベースのミニコンピュータを開発するために設立した。1985年にはUNIXベースのマルチプロセッサ機をリリースしている。1995年、ピラミッドはシーメンスに買収され、Siemens Computer Systems US に合併された。ちなみに、1999年にシーメンスと富士通はアメリカでのコンピュータ部門を統合し、Fujitsu Siemens Computers を設立、さらに 2000年にはアムダール社がこれに吸収合併されている。

製品[編集]

  • 90x(1983年) - 32ビット独自プロセッサ(3MHz)を使ったミニコンピュータ
  • 98x(1985年) - 対称型マルチプロセッサシステム(クロック 7MHz)、9815(1プロセッサ)~9845(4プロセッサ)。9845は最高 25MIPS
  • MIServer(1989年) - MIPS R3000ベースで、4~12プロセッサ。最高 140MIPS。
    • MIServer S(1991年) - R3000/33MHz、1~12プロセッサ。
    • MIServer ES(1992年) - R3000/33MHz、~24プロセッサ。
  • Nile(1993年) - R4400/150MHz、2~16プロセッサ。1プロセッサ当たり 92MIPS。
  • Reliant RM 1000(1995年) - コードネーム Meshine。シーメンスに買収された後でリリースされた。MIPS R10000 を使ったノードをメッシュ型に構成したコンピュータ・クラスターであり、各ノードでUNIX系OSが動作し、全体の制御を PrimeCluster HA というソフトウェアで行う。各ノードには最大12台のSCSIディスクを接続可能で、Nile もノードとして組み込み可能だった。シーメンスは後継マシンを開発しなかったため、これを実際に使用していた顧客企業は代替となる製品(並列処理が可能で、かつI/Oが大規模なもの)を探すのに苦労したという。