ピアノ協奏曲第3番 (ベートーヴェン)

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ピアノ協奏曲第3番ハ短調
作品37
Beethoven piano concerto 3 (page de garde) ..png
初版表紙
Nuvola apps arts.svg 音楽・音声外部リンク
Nuvola apps arts.svg バーバラ・シューベルト指揮、デュペーグ交響楽団による演奏[1]
ジャンル 協奏曲
楽章数 3
作曲者 ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
編成 ピアノとオーケストラ
演奏時間

約36分[2]

  • 第1楽章:15分
  • 第2楽章:10分
  • 第3楽章:10分
作曲期間 1800~1802年[3]
初演 1803年4月5日ウィーン[4]

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37は、1800年の作。1803年4月5日ウィーンアン・デア・ウィーン劇場において作曲者自身の演奏で初演された。ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中、唯一の短調である(それ以外は全て長調)。ハ短調は作曲者の特徴を象徴しており、弦楽四重奏曲第4番交響曲第5番ヴァイオリンソナタ第7番などと同様に英雄的・悲愴感ある曲想で名高い。同じ調性のモーツァルトの「ピアノ協奏曲第24番」の影響が指摘されている。

初演は自筆譜が乱筆で判読し難かったこと、演奏会自体が慈善事業という別目的のもので作者の大作を迎える空気がなかったことなどから反響は鈍かった。しかし雄渾な主題がすぐに評価され、現代ではピアニストの主要レパートリーとして有名である。

楽器編成[編集]

独奏ピアノフルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニ弦五部

曲の構成[編集]

古典的な協奏曲によくみられる形の3楽章構成である。

演奏時間 約34分
協奏的ソナタ形式弦楽がC-E♭-G-F-E♭-D-Cの主題を静かに提示する。[1]主和音のオクターブによる単純な第1主題というのは交響曲第3番「英雄」と同じである。展開は単純で同じ主題を印象付ける。
カデンツァはベートーヴェン自身により1曲書かれ、63小節ある。その他にも、クララ・シューマンイグナーツ・モシェレスなどのものが知られている。
カデンツァがヘ長調属七の和音で半休止した後、第1主題によるコーダで締めくくられる。類似がよく指摘されるモーツァルトのピアノ協奏曲第24番と同じくカデンツァ後にもピアノ演奏が続く。コーダでは第1主題後半部の「C-G、C-G」の音をティンパニが演奏するという画期的手法をとっている。この手法はのち第9交響曲で大胆に使われている。
複合三部形式。独奏ピアノがハーモニーに富んだ緩い旋律を奏でる。中間部はロ長調
ロンド形式。属七の和音で始まるハ短調のロンド主題が繰り返し提示された後、ファンファーレのような管楽器に導かれて変ホ長調の副主題が現れる。ロンド主題の復帰前にはピアノ独奏の走句が見られる。中間部では、変イ長調の穏やかな主題が現れる。ロンド主題の再現の後でハ長調に転じ、副主題の再現が行われる。その後、変ニ長調でロンド主題が軽く回想された後、オーケストラのトゥッティで劇的な盛り上がりを見せた後、独奏ピアノがプレスティッシモで華麗にパッセージが演奏された後コーダに入って6/8拍子に転じ、速度もPrestoとなりハ長調で喜ばしく終わる。このコーダは急速なテンポのなかでの分散オクターブなど至難なテクニックが要求され演奏至難。

編曲[編集]

シャルル=ヴァランタン・アルカンは、この曲の第1楽章をピアノ独奏用に編曲している。この編曲の白眉はカデンツァで、全曲の4分の1以上を占める。このカデンツァでは、作曲者の交響曲第5番第4楽章の第1主題(C-E-G-F-E-D-C-D-C)と、この協奏曲の第1楽章のテーマが組み合わされるが、これは両者が酷似しているためと考えられる。マルカンドレ・アムランらが演奏している。楽譜はIMSLPページから入手できる。

脚注[編集]

  1. ^ この主題がモーツァルトのピアノ協奏曲第24番、第1楽章・第1主題とよく似ているとしばしば指摘される。

外部リンク[編集]