ピアノ三重奏曲第1番 (ブラームス)

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ピアノ三重奏曲第1番ロ長調作品8は、ヨハネス・ブラームス1854年に作曲したピアノ三重奏曲。作曲者自身による改訂版が1891年に出版されている。ブラームスの作品中で2つの版が現存するのは出版された作品の中ではこの作品のみであり(ブラームスは曲を改訂すると初版はすぐに廃棄するのが常であった。なお、初期の歌曲など数曲は破棄を免れた初版が現存する)、今日では専ら改訂版が演奏されることが多い。長調で始まり、短調で終わる、多楽章の大規模な作品としては最初のものである(メンデルスゾーンイタリア交響曲に他の例を認めることができる)。

初演[編集]

初版[編集]

1855年11月27日ニューヨークにおいてウィリアム・メイソンのピアノ、セオドア・トマスシカゴ交響楽団創設者)のヴァイオリン、カール・バーグマン(後のニューヨーク・フィルハーモニー指揮者)のチェロによる。

改訂版[編集]

1890年1月10日ブダペストにおいてブラームスのピアノ、イェネー・フバイのヴァイオリン、ダーヴィト・ポッパーのチェロによる。

構成[編集]

全4楽章から構成されている。改訂版では主題の書き換えと共に、第3楽章以外の短縮(全4楽章で1728小節→1279小節)などが行われている。

1. Allegro con brio アレグロ・コン・ブリオ(初版ではアレグロ・コン・モト)

2分の2拍子,ソナタ形式ロ長調。改訂版では、初版にあった第2主題が書き直され、冗長な部分が削除されている。

2. Scherzo
Allegro molto スケルツォ、アレグロ・モルト

4分の3拍子,ロ短調。初版と改訂版とでは中間部の速度指定(ピウ・レント→メノ・アレグロ)と終結部分が異なる(初版は弱音で終結し、改訂版はフォルテで終結)。

3. Adagio アダージョ(初版はアダージョ・ノン・トロッポ)

4分の4拍子,ロ長調。改訂版では中間部を書き直している。

4. Allegro アレグロ(初版はアレグロ・モルト・アジタート)

4分の3拍子,ロ短調。改訂版では、第1楽章同様に第2主題を書き直し、展開部が縮小されている。

外部リンク[編集]