ビールジョッキ

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ビールジョッキ
蓋・脚付きの金属製ビールジョッキ
ピューター製のビールジョッキ
ガラス製のビールジョッキ

ビールジョッキは、ビール飲用に特化したジョッキ。別称、ビアジョッキ。厚手のガラス製が一般的だが、陶器のものも親しまれている。中には木製のものも存在する。ビールだけでなく、同類の発泡酒第三のビールも喉越しが軽いため、ビールジョッキで飲まれる。

厚手の飲み口は味覚にも影響し、薄手のコップでは味わえない爽快な味となる。一般的に使用者が口を半開きにした(唇の力を抜いた)時と同じ厚さが好まれる傾向にあり、逆にワインのように繊細に味わいたい場合にはワイングラスのように薄手のグラスが好まれる。

英語でビアマグ: Beer mug)または、タンカード: Tankard)と呼ばれ、大きめの物は、ビアスタイン: Beer stein)と呼ばれている。

歴史[編集]

ビールジョッキが作られ始めたのは、ドイツでビール醸造が盛んになった中世以降である。それまではドイツの騎士達がビールを飲む時は履いている長靴を脱ぎ、それにビールを注いで飲んでいたという説がある。長靴型のジョッキがあるのは、その名残のためだと言われている。やがて、一般庶民にもビールを飲む習慣が広がり、騎士の長靴の代用品が必要になると、陶器象牙などでジョッキが作られるようになった。これらに比べるとガラス製のジョッキの歴史は浅い。[要出典]

飲み方[編集]

シュタイン(石)と呼ばれる陶器製の蓋付きビアマグ。日本の大ジョッキサイズである。

日本[編集]

日本のラガー・ビールは、味わいがあり、なおかつ喉越しが良い事で世界的にも知られている。その日本のラガービールを飲む上で、ジョッキに注いで盛大に飲む事は、一般的なビールを飲む日本人が好む飲み方である。ジョッキは主に円筒形をしており、側面には大きな取っ手がついている。これを片手ないし両手で持って、大いに飲み合うのである。

には良く冷えた生ビールをなみなみと注いで、これを飲み干す事で涼を取る習慣も見られ、エアコンの普及する以前の1970年代頃までは、仕事帰りに屋上ビアホールなどでビール片手に涼を取る人もしばしば見られた。中には中ジョッキで2~3杯は立て続けに飲む人もいる。

中生 (ちゅうなま) ・生中(なまちゅう)は中サイズのジョッキに注がれた生ビールを指し、居酒屋などで最も一般的な飲み方である。小サイズは小生(生小)、大サイズは大生(生大)である。ビールジョッキは大きさの規定がなく、小ジョッキは 200~300ml 程度、中ジョッキは 350~500ml 程度、大ジョッキは 700~800ml 程度が一般的である。 (大・中・小:七五三と例えると覚えやすい)

イギリス[編集]

英国で好まれるジョッキは、パイント・グラス: pint glass)と呼ばれ、1パイントの物と、その半分の物であるが、日本のラガービールより濃くて風味の強いラガーや、更に味の濃いビター、濃厚な風味が楽しめる黒ビールであるため、日本の「喉越し良く飲めるラガー」との事情の違いもみられる。英国では、パブでジョッキに注いだビールを片手にちびりちびりと飲みながら、談笑することが好まれる傾向もある。なお英国では日本と違い、泡や香りを楽しむために、ビールを極端に冷やしたりはしない。

扱い方[編集]

最も一般的なガラス製ビールジョッキの場合、まずはジョッキを綺麗に洗浄し、泡立ちを妨げる埃の付着を防ぐために布で拭いたりせず自然乾燥させる。完全に水が切れたらこれを冷蔵庫に入れ、冷やす。厚手のジョッキは冷やすことで常温に置いても温まりにくくなり、注がれたビールの保冷効果を期待できる。飲食店では、あえて一定の水分を残したまま凍らせいっそう保冷効果を高めてビールを注いで出すところも多い。

関連項目[編集]