ヒートショック現象

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ヒートショック: Heat shock)とは、医学的には細胞にとって理想的な体温より高い温度下にさらされた場合の生化学的な効果のことである。細胞が熱等のストレス条件下にさらされた際、熱ショックタンパク質(英:Heat Shock Protein、HSP)群の発現が上昇して細胞を保護する。

日本の建設業界や暖房メーカーで使われている用語では、急激な温度変化により身体が受ける影響のことであり、正式な医学用語ではない。比較的暖かいリビングからまだ冷たい浴室、脱衣室、トイレなど、温度差の大きいところへ移動すると、身体が温度変化にさらされて血圧が急変するため、脳卒中心筋梗塞などを引き起こすおそれがある。そうしたヒートショックの要因となる住環境のリスクを「暖差リスク」と呼び、特に冬は住宅内の温度差が大きくなるため、注意が必要である[1]
日本の入浴中の急死者数は諸外国に比べて高いとされ、その理由は浴室と脱衣室の温度差であるとされる[2]

ヒートショック対策方法[編集]

住宅内を移動した際の急激な温度変化による影響を防ぐためには、住宅内の温度差を小さくすることが推奨される[3]

高断熱・高気密住宅
家の構造自体を保温性の高いものにして、外気温の影響を受けにくくする。
脱衣所や浴室、トイレへの暖房器具設置や断熱改修
お湯や水を大量に使うため、誤った器具の使用で事故に発展しないよう、浴室での暖房器具は浴室専用のものを使うことが望ましい。
シャワーによるお湯はり
蛇口ではなくシャワーを使うことでお湯を拡散させ、浴室全体を温める。
夕食前・日没前の入浴
外気温が比較的高い日中に入浴し、浴室と脱衣所の温度差を少なくする。

脚注[編集]

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  1. ^ 冬の住宅環境に潜む、ヒートショックのリスク要因『暖差リスク』”. 暖差リスク予防委員会. 2014年11月5日閲覧。
  2. ^ 暮らしと住まいの便利帖 住まいの中の安全大研究 温度のバリアフリーとは?”. 東京ガス. 2009年1月13日閲覧。
  3. ^ 「暖差リスク」予防・対策ガイドライン”. 暖差リスク予防委員会. 2014年11月5日閲覧。

外部リンク[編集]