ヒュンダイ・イオン

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イオン (EON) は、2011年から2019年まで現代自動車が製造・販売していたAセグメント級のシティカーである。インドで生産が行われ、フィリピンベトナム、中南米諸国などの新興市場へ輸出されていた。2011年にヒュンダイ・サントロ/アトスプライムの後継車種として登場したが、2018年に登場した後継車種は再びサントロ/アトスの車名を使用している。

概要[編集]

イオン
概要
製造国 インドの旗 インド
フィリピンの旗 フィリピン
販売期間 2011年 - 2019年
ボディ
ボディタイプ 5ドアハッチバック
エンジン位置 フロント
駆動方式 前輪駆動
パワートレイン
エンジン 0.8/1.0L 直列3気筒
最高出力 0.8 MPi
41 kW (56 PS) / 5,500 rpm[1]
最大トルク 0.8 MPi
74 N⋅m (7.5 kg⋅m) / 4,000 rpm[1]
変速機 5速MT[1]
車両寸法
ホイールベース 2,380 mm
全長 3,495 mm
全幅 1,550 mm
全高 1,500 mm
車両重量 760 - 790 kg
系譜
先代 ヒュンダイ・アトスプライム/サントロ
後継 ヒュンダイ・アトス/サントロ
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開発コード名HA。インド市場での最量販車種であるマルチ・スズキアルトK10(5代目ベース、0.8L)やアルト800(7代目ベース、0.8L)の対抗車種としてヒュンダイの南陽技術研究所にて開発された。ヒュンダイのラインナップでは既存のサントロi10よりさらに下位に位置する新たなエントリーモデルとなる。スタイリングは近年のヒュンダイ車の例にもれずフルイディック・スカルプチャー(fluidic sculpture 、流体の彫刻)デザイン言語に則ったものとなっている。

エンジンは新開発の直列3気筒 9バルブSOHC814ccエンジンが搭載される。最高出力、最大トルクはそれぞれ56仏馬力/5,500rpm、7.6kgm/4,000rpmとなる。燃費は21.1km/lでアルトK10(1.0L)の20.2km/l、アルトの19.7km/l、スパークの18.0km/lを上回る。

インド向けの車両にはエアバッグ、前席シートベルトプリテンショナー、ABSなどの安全装備がなく、グローバルNCAPが公表した衝突安全テストでは、成人乗員保護性能の評価が最低の星ゼロになった[2]

価格は地域によって異なるがデリーでは269,999ルピー~という設定がなされている。

ヒュンダイ・モーター・インディアではイオンの年間販売目標を15万台としている[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 森本太郎 編『世界の自動車オールアルバム 2020年』三栄書房、2020年8月8日、169頁。ISBN 978-4-7796-4170-1 
  2. ^ ヒュンダイの小型車、イオン も星ゼロ評価…グローバルNCAP レスポンス 2016年5月25日
  3. ^ Hyundai Launches New Eon Low-Cost City Car in India to Compete with Suzuki”. Carscoop (2011年10月13日). 2011年11月6日閲覧。

外部リンク[編集]