ヒュドラー

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ヒュドラ から転送)
ヘーラクレースとレルネーのヒュドラー ギュスターヴ・モロー

ヒュドラーὝδρα, Hydra)は、ギリシア神話に登場する怪物長母音を省略してヒュドラとも表記される。ヒュドラーとは古典ギリシア語で水蛇を意味するが、通常はレルネーに住むヘーラクレースに退治されたヒュドラーのことを指す。

テューポーンエキドナの子で、ヘーラーがヘーラクレースと戦わせるために育てたとされる。9つ(5から100までの異説がある)の首を持ち、一本の首を切り落としても、すぐにそこから新しい二本の首が生えてくる。

なお、トレミーの48星座のうちの1つであるうみへび座(海蛇座、Hydra)の「うみへび」とはヒュドラーのことである。

[編集] 神話

ヒュドラーは9つの頭を持つ危険な怪物であったが、12の功業のうちの1つとしてヘーラクレースに倒された。

ヘーラクレースはヒュドラーの吐く毒気にやられないように、口と鼻を布で覆いながらヒュドラーの住むアルゴス近くのレルネーの沼地へとやって来た。そしてヒュドラーの巣に火矢を打ち込み、ヒュドラーに立ち向かった。しかし、ヒュドラーの首を切り落としても、9つの首のうち1つが不死であったため全ての首が元に戻ってしまうことにヘーラクレースはやがて気が付いた。

ヘーラクレースは甥のイオラーオスに助けを求めた。イオラーオスは、首の切り口をたいまつの炎で焼き焦がす方法を思いついた。ヘーラクレースが首を切り落とし、イオラーオスが次々にその切り口を焼いた。ヒュドラーを殺すには、真ん中にある1つの不死身の首を何とかしなければならなかったが、ヘーラクレースはその首を巨大な岩の下敷きにして倒した。そしてヒュドラーはうみへび座となった。一説によると、ヘーラクレースの死を願うヘーラーはこの戦いで、彼の足を切らせるために化け蟹を送り込んだという。しかし、ヘーラクレースはヒュドラーとの戦いの中にあったため、全く気付かずにこれを踏み潰してしまっていた。そしてこの蟹がかに座となった。

しかし、エウリュステウスはヘーラクレースの甥が松明を持っているのを見て、この苦行は一人で行われなかったため達成されなかったと言い渡したため、完了した10の功業の中には入らなかった。

ヘーラクレースは、この戦いで得たヒュドラーの猛毒の血を自分の矢に塗ってその後の戦いに用いるようになった。 この猛毒の矢を誤って受けたケンタウロス族の賢者ケイローンは毒の苦痛に耐えきれず不死を返上した。また、ヘーラクレース自身もこの毒によって人間としての生に終止符を打つことになる。

[編集] フィクションで描かれているヒュドラー

ギリシア神話のアルゴナウタイを描いた映画アルゴ探検隊の大冒険』(1963年)に、ヒュドラーが登場している。レイ・ハリーハウゼンストップモーション・アニメーション技術によって、7つの首を巧みに動かして自在に移動するヒュドラーが創造された。

また、ヒドラの持つ再生能力が怪物性を想起させるためか、ヒドラと名付けられた様々なモンスターが古今東西の物語の中で登場する。このような創作物の中ではドラゴンの眷属として扱われたり、多頭の蛇という共通点から日本神話ヤマタノオロチと関連付けられることもある。


また、「ゴジラ」シリーズに登場する有名な三つ首竜のキャラクター・キングギドラは、ヒュドラーにインスパイアされたのではないかと言われている。

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