ヒゲワシ

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ヒゲワシ
ヒゲワシ
ヒゲワシ Gypaetus barbatus
保全状況評価
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: タカ目 Accipitriformes
: タカ科 Accipitridae
: ヒゲワシ属 Gypaetus
: ヒゲワシ G. barbatus
学名
Gypaetus barbatus
Linnaeus, 1758
和名
ヒゲワシ
英名
Lammergeier

ヒゲワシ(髭鷲、Gypaetus barbatus)は、鳥綱タカ目タカ科ヒゲワシ属に分類される鳥。本種のみでヒゲワシ属を形成する。

分布[編集]

ユーラシア大陸南西部、アフリカ大陸北部

形態[編集]

全長115cm。翼を広げると時には3m近くになる。喉部から、髭のようにふさふさとした黒い羽毛が生えている。種小名 barbatusは「髭のある」の意でこの咽頭部の羽毛に由来し、和名と同義。

生態[編集]

山岳地帯に生息する。

主に動物の死骸の腐肉や、栄養価の高い骨髄を食べる。小さいの場合は丸呑みにして、強力な胃酸で骨もろとも骨髄を消化する。また、一度に飲み込めないほどの大きな骨やカメ等の硬い獲物を上空から岩の上などに落として割り、飲み込みやすいサイズにしてから食べる。

岩棚に営巣し、1個の卵を産む。

保全状態評価[編集]

人間との関係[編集]

アラビアンナイトに登場する怪鳥ロックは、この鳥がモデルという説もある。古代ギリシアでワシが三大悲劇詩人の一人であるアイスキュロスを岩と間違えてカメを落として死亡させたとの逸話は、ヒゲワシの生態と一致する。

静岡県日本平動物園は、日本で唯一ヒゲワシを飼育展示している。

画像[編集]

脚注[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]