ヒイラギ

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ヒイラギ
Hiiragi02.jpg
ヒイラギの花と葉
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ゴマノハグサ目 Scrophulariales
: モクセイ科 Oleaceae
: モクセイ属 Osmanthus
: ヒイラギ O. heterophyllus
学名
Osmanthus heterophyllus (G.Don) P.S.Green
和名
ヒイラギ
英名
Chinese-holly[1], false holly, hiiragi[2], holly-olive[1], holly osmanthus[3]

ヒイラギ(柊・疼木・柊木、学名:Osmanthus heterophyllus)は、モクセイ科モクセイ属常緑小高木

和名の由来は、葉の縁の刺に触るとヒリヒリ痛む(古語:疼(ひひら)く・疼(ひいら)ぐ)ことから。季語としては、「柊の花」 は冬。

目次

特徴 [編集]

東アジア原産で、日本では本州(関東地方以西)、四国、九州、琉球の山地に分布しているほか、外国では台湾でも見られる[4]。樹高は4-8m。は対生し楕円形から卵状長楕円形、革質で光沢あり、縁には先が鋭いとなった鋭鋸歯がある。また、老樹になると葉の刺は次第に少なくなり、葉は丸くなってしまう。

花期は11-12月。葉腋に白色の小花を密生させる。雌雄異株で雄株の花は2本の雄蕊が発達し、雌株の花は花柱が長く発達して結実する。花は同じモクセイ属のキンモクセイに似た芳香がある。花冠は4深裂して、径5mmになる。果実は長さ12-15mmになる核果で、翌年6-7月に暗紫色に熟す。果実は鳥に食べられて種子が散布される。

殖やし方は、実生または挿し木

病虫害 [編集]

ヘリグロテントウノミハムシ(ヒイラギモクセイを食害中)

ヒイラギは、庭木の中では病虫害に強い植物である。

しかしヘリグロテントウノミハムシハムシ科ノミハムシ亜科)に食害されることがある。この虫に寄生されると、春に新葉を主に、葉の裏から幼虫が入り込み食害される。初夏には成虫になり、成虫もまた葉の裏から食害する。食害された葉は、枯れてしまい再生しない。 駆除は困難である。防除として、春の幼虫の食害前に、農薬スミチオンオルトランなど)による葉の消毒。夏の成虫は、捕獲駆除。冬に、成虫の冬眠を阻害するため、落ち葉を清掃する。

ヘリグロテントウノミハムシは、形状がテントウムシ[5]」に良く似ていて、「アブラムシを食べる益虫」と間違えられ放置されやすい。ヘリグロテントウノミハムシは、テントウムシ類より触角が太く長く、また跳躍力が強く、人が触ると跳ねて逃げるので見分けがつく。

その他の用途 [編集]

鑑賞用:低木で常緑広葉樹であるため、盆栽などとしても作られている。

具材:幹は堅く、なおかつしなやかであることから、衝撃などに対し強靱な耐久性を持っている。この為、玄翁(げんのう)と呼ばれる重さ3kgにも達する大金槌の柄にも使用されている。特に熟練した石工はヒイラギの幹を多く保有し、自宅の庭先に植えている者もいる。他にも、細工物、器具、印材などに利用される。

防犯:葉に棘があるため、防犯目的で生け垣に利用することも多い。

魔除け:古くから邪鬼の侵入を防ぐと信じられ、庭木に使われてきた。家の庭には表鬼門(北東)にヒイラギ、裏鬼門(南西)に南天の木を植えると良いとされている(鬼門除け)。また、節分の夜、ヒイラギの枝と大豆の枝に(いわし)の頭を門戸に飾ると悪鬼を払うという(柊鰯)。

品種 [編集]

  • キッコウヒイラギ(亀甲柊 O. heterophyllus f. subangustatus
  • マルバヒイラギ(丸葉柊 O. heterophyllus cv. Rotundifolius)

類似の植物 [編集]

似たような形のヒイラギモクセイは、ヒイラギとギンモクセイの雑種といわれ、葉は大きく縁にはあらい鋸歯があるが、結実はしない。クリスマスの飾りに使うのはセイヨウヒイラギ(学名:Ilex aquifolium)であり、「ヒイラギ」 とあってもモチノキ科という別のに分類される別種である。

その他、ヒイラギの鋭い鋸歯が特徴的なため、それに似た葉を持つものはヒイラギの名を与えられる例がある。外来種ではヒイラギナンテンがよく栽培される。他に琉球列島にはアマミヒイラギモチヒイラギズイナがある。ほかに、鋭い鋸歯を持つものにリンボクがあり、往々にしてヒイラギと間違えられる。また、ヒイラギを含めてこれらの多くは幼木の時に鋸歯が鋭く、大きくなると次第に鈍くなり、時には鋸歯が見えなくなることも共通している。

脚注 [編集]

  1. ^ a b Griffiths, M., & Huxley, A. J., (ed.), The New Royal Horticultural Society Dictionary of Gardening, Palgrave MacMillan, 1992.
  2. ^ Iwatsuki, K. et al., Flora of Japan, Kodansha Scientific, 1993-.
  3. ^ Terrell, E. E. et al., "A Checklist of Names for 3,000 Vascular Plants of Economic Importance", Agriculture Handbook, no. 505, Agricultural Research Service, U.S. Dept. of Agriculture, 1977.
  4. ^ Germplasm Resources Information Network: GRIN Taxonomy for PlantsTaxon - Osmanthus heterophyllus (G. Don) P. S. Green
  5. ^ 「二紋型のナミテントウ」や「アカホシテントウ」

参考文献 [編集]

  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅱ』(1989年)平凡社
  • 茂木透、崎尾均他『樹に咲く花(合弁花・単子葉・裸子植物) 山溪ハンディ図鑑5』(2001年)山と溪谷社

関連項目 [編集]