パース・ヒート

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パース・ヒート
創設 1989年
所属リーグ
オーストラリアン・ベースボールリーグ
歴代チーム名

  • パース・ヒート (1989 - )
本拠地
バーバガロ・ボールパーク

獲得タイトル
リーグ年間優勝(2回)

シリーズ優勝(4回)

リーグ優勝(2回)

成績(タイトル以外)
アジアシリーズ出場(2回)
太字は優勝、斜体は準優勝)

シリーズ出場(5回)
太字は勝利した年)

プレーオフ出場(5回)(太字は勝利した年)

球団組織
監督 アンドリュー・カイル
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パース・ヒート英語: Perth Heat)は、オーストラリアン・ベースボールリーグに加盟している野球チーム。本拠地は、オーストラリア西オーストラリア州パース

歴史[編集]

1989年創設。現在ABLに加盟する6球団の内、1989年から1999年まで存在した旧オーストラリアン・ベースボールリーグ(旧ABL)時代より国内プロリーグ参加している唯一のチームである[注釈 1]

パース保護地域とし、現在はABLによって直接運営されている。

旧ABL時代[編集]

旧ABLが初めて開幕した1989-90シーズンにおいて、1989年10月27日に本拠地パーリー・フィールドで行われたアデレード・ジャイアンツとの開幕戦がABL最初の公式試合であり、これはチームのみならずオーストラリアにおけるプロ野球興行しても初の公式戦である[1]。このシーズンは最終的に参加8チーム中4位の成績でリーグ戦を終えた。

1990-91シーズンにプレーオフ突破の末ダイキョー・ドルフィンズをチャンピオンシップシリーズで破り、チーム初のタイトルを獲得した。 続く1991-92シーズンにもチャンピオンシップシリーズに進出、前年と同じくドルフィンズとの対戦カードとなったが1勝3敗の結果に終わり、4試合で計41失点を喫し大爆発したドルフィンズ打線の前に敗れた。 1992-93シーズンもチャンピオンシップシリーズへと進出したが、プレーオフを勝ち上がったメルボルン・モナークスに敗れ、この年もABLチャンピオン奪還を逃した。

1993-94シーズンはプレーオフに進むも初めてセミファイナルシリーズで敗退、翌1994-95シーズンは一年ぶりにチャンピオンシップシリーズへと進んだが、ウェバリー・レッズに敗れた。 しかしこの年、シリーズでは敗れたもののリーグ戦は好調であり、スコット・メトカルフがヒートの選手として初めてリーグMVPに選出された。

1996-97シーズンのチャンピオンシップシリーズでブリスベン・バンディッツを破り、5年ぶりとなるABLチャンピオン奪還を果たした。 翌年以降成績は低迷し、1997-98シーズンのリーグ戦で5位となりプレーオフ進出を逃すと、旧ABL最終年となった翌1998-99シーズンのリーグ戦では大きく負け越し最下位に沈んだ。

旧ABLが買収により消滅し、その後継リーグとして発足したインターナショナル・ベースボール・リーグ・オブ・オーストラリア(IBLA)には参戦せず、また旧ABL以前に存在した国内アマチュアリーグクラクストン・シールド英語版もABL/IBLAに統合する形で休止されていたため、1999年でチームとしての表立った活動は一旦途切れる事となった。 新興球団でありながら旧ABLにおいては上位常連球団であり、経営難にあったリーグにおいて成功した球団の一つであった。

クラクストン・シールド時代[編集]

旧ABLの後を受け開幕したIBLAであったが、こちらも資金難により短期間で消滅し、豪州国内からプロリーグが無くなった。 それに伴い、2003年より州対抗アマチュアリーグクラクストン・シールドが再開される事となった。当初は不参加であったが、2007年より西オーストラリア州のチームとしてこれに加盟、以降2010年まで参加した。

参加初年度の2007年はリーグ戦全敗という結果で最下位でシーズンを終えるも、翌2008シーズン、初戦を大敗で落としたもののチームは徐々に持ち直し、最終的に接戦ながら地区リーグ、優勝決定戦を勝ち抜き、初めてクラクストン・シールドのタイトルを獲得した。 2009年も前年の勢いのままに地区リーグと優勝決定戦を制し、完全優勝を果たした。

クラクストン・シールドは現ABL発足に伴い2010年に休止される事となり、2018年現在最後の開催となった2010シーズンはリーグ戦4位に終わった。

ABL時代[編集]

2010年に新プロリーグとして現在のオーストラリアン・ベースボールリーグ(ABL)が発足した。チームは初年度より加盟し、実に11年ぶりにプロリーグへと復帰することとなった。

現ABL初年度となった2010-11シーズンは、レギュラーシーズン2位からプレーオフを勝ち抜き、初代ABLチャンピオンとなりプロ復帰のシーズンを飾った。 続く2011-12シーズンにはリーグ戦初制覇からポストシーズン、チャンピオンシップシリーズまで勝ち抜き、旧ABL時代を含め球団初のプロリーグ連覇を成し遂げた。また、この年のリーグMVPにはティム・ケネリー英語版が選出された。 この年をもって監督のブルック・ナイト英語版が勇退し、ベースコーチのスティーブン・フィッシュが次期監督に昇格した。

2012-13シーズンもプレーオフからチャンピオンシップシリーズまで勝ち進んだが、キャンベラ・キャバルリーにストレート負けを喫し三連覇を逃す。 2013-14シーズン、2年ぶりにリーグ戦を制覇し、チャンピオンシップシリーズでは昨年と逆の立場で前年チャンピオンのキャバルリーを迎え、ストレート勝ちを収め雪辱を果たした。

2014-15シーズンはリーグ戦を2位で終え、プレーオフから5年連続となるチャンピオンシップシリーズに進出した。シリーズではリーグ戦王者のアデレード・バイトを敗り2度目の連覇を達成、通算4度目のABLチャンピオンに輝いた[2]。シリーズのMVPには、アラン・デサンミゲルが選ばれた[3]。 シーズンオフの2015年6月2日、3年間チームの指揮を執ったスティーブン・フィッシュが来季よりコーチへとまわり、ケビン・ボールズ英語版が監督を務める事が発表された[4]

体制を一新して迎えた2015-16シーズンはレギュラーシーズン5位に終わり、リーグ開幕以来初めてプレーオフ進出を逃す。シーズン後には監督の交代が告げられ、来季監督としてマット・ケネリーの就任が発表された。

2016-17シーズンも成績は低迷し、現ABLでは初めてリーグ戦最下位に沈んだ。シーズン後には3季連続となる監督の交代が発表され、アンドリュー・カイルが2017-18シーズンの指揮を執る事となった。

2017-18シーズンはリーグ戦を2位で終え、3年ぶりにプレーオフに進出したがセミファイナルシリーズで敗退し、チャンピオンシップシリーズ進出はならなかった。

選手名鑑[編集]

所属選手[編集]

投手

  • 50 マッケンジー・アッカー (McKenzie Acker)
  • 15 トム・ベイリー (Tom Bailey)
  • 46 ブライアン・ベーカー (Brian Baker)
  • 13 リアン・バロン (Liam Baron)
  • 45 アレックス・バーカード (Alex Burkard)
  • 19 キャメロン・ラム (Cameron Lamb)
  • 12 ジョージ・マーバン (Jorge Marban)
  • 31 マイク・マッカーシー (Mike McCarthy)
  • 48 マイク・マクレンドン (Mike McClendon)
  • 38 アダム・ミルソン (Adam Milson)
  • 35 スコット・ミッチンソン (Scott Mitchinson)
  •  8 チャド・ロビンソン (Chad Robinson)
  • 22 ショーン・サンフォード (Shawn Sanford)
  • 30 ワーウィック・サーポルト (Warwick Saupold)
  • 26 ダニエル・シュミット (Daniel Schmidt)

捕手

内野手

  •  4 マット・ディクソン (Matt Dixon)
  • 16 ルーク・ヒューズ (Luke Hughes)
  • 24 サム・ケネリー (Sam Kennelly)
  • 14 ジョーダン・マクドナルド (Jordan McDonald)
  • 43 中川大志 (Taishi Nakagawa)
  •  1 ジョーイ・ウォン (Joey Wong)

外野手

指名打者


2015年2月19日更新

[公式サイト(英語)より:ロースター ]

過去に所属していた選手[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Previous Domestic Leagues and Competitions Australian Baseball League History ABL.com (2010年10月31日) 2018年2月27日閲覧
  2. ^ Perth claim second consecutive Shield ABL.com Nina Zimmerman (2015年2月8日) 2015年2月19日閲覧
  3. ^ FEATURED: Perth Heat celebrate their 2015 ABLCS title ABL公式YouTube (2015年2月9日) 2015年2月19日閲覧
  4. ^ Boston Red Sox Triple-A Manager Kevin Boles to take the Helm for the Heat in 2015/16 Season ABL.com 英語 (2015年6月2日) 2015年6月14日閲覧

注釈[編集]

  1. ^ 旧ABLにはブリスベン・バンディッツという球団が存在したが, 現在ABLに加盟しているブリスベン・バンディッツとは同名の別組織である。

外部リンク[編集]