パークウェイ

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パークウェイ(parkway)は、

  1. 手入れの行き届いた道路帯エリア。車線反対分離帯でしばしば風景が観れる場所。分割したストリート上のトラフィックレーン。
  2. アメリカ合衆国では公園道路の意味の他に道路の中央にある非車道エリア。イギリスでは中央の予備スペース、アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアでは中央分離帯または道路中央の植栽帯。
  3. 道路の種類ではアクセス制限された道路。アメリカでは公園道路インターチェンジや山脈を走る高速道路国道ハイウェイ有料道路高規格道路、州間を結ぶ州間高速道路など
  4. イギリスで中央分離帯のある高規格道路・高速道路、自動車専用道路。
  5. アメリカでトラックや他の大型車両は除外されている公園や庭園内の道路。広い庭園、高速道路の大通り、そこから公園を結ぶ大通り・パークシステム
  6. アウトバーン(ドイツ、オーストリア、スイス )やアウトストラーダ(イタリア、ポーランド、ルーマニア、リトアニア、アルバニア、ベルギー、エジプト、レバノン、イスラエル)といったヨーロッパや西アジアの高速道路・高規格道路の通称。
  7. プールバール公園緑地系統ターンパイクなどの別称。

パークウェイの例[編集]

井出久登は、景観づくりを考える(細川 護煕 中村 良夫企画構成、技報堂出版、1989年)において、緑豊かな道路を一般にはパークロードとかパークウェーという言い方をし、この言葉はアメリカで発達したが、パークウェーにはいくつかの概念があり、日本で用いられている言葉としてのパークウェーというのは、アメリカの諸種のパークウェーという概念の中の一部のことが多いとし、次のように述べている。

アメリカでいうパークウェーで公園道路のうち、アメリカ内務省の国立公園局が所管する国立公園道路は日本的にいえば環境省所管で、当時の環境庁では道路公園というふうに訳されている。これはプレジヤードライブと呼び、「ドライブを楽しむためにつくられた公園」の意味を含む。道路が主要目的の施設であるが細長い公園で、このことを呼称した。これがアメリカでいう純粋な意味での公園道路であって、アメリカの連邦議会で承認されたものしかつくることができない。

いずれの公園道路も、完全にレクリエーション的な利用目的でしか通行できず、商業的なトラックは一切通行が不可である。このパークウェーは別な意味、幹線道路にある程度並行して走っている場合には、その幹線道路の代替道路としての役割をもっており、すなわち、平常時にはレクリエーション的な利用をしており、また災害時あるいは国防的な観点で、いざというときに幹線道路が塞がれたり爆撃を受けたりした場合に、この道路が代替道路になって輸送するという防衛的・国土保全的な役割がある。

こういうものは日本ではほとんどなく、快適なドライブウェーというのは、熊本県には「やまなみハイウェー」など、こういうものは全国でも数少ないとしている。

その他のはアメリカ内務省の道路局所管のもので、州道路行政官協議会が定義している。これには二つの内容があり、一つは公園内道路というもので、日本でいえば国立公園国定公園、あるいは都市公園で非常に広大な中の道路でパークロードといったほうがいいものを、アメリカ国内では公園道路といっている。この公園内の道路、パークロードは、もともとが自然公園とか大規模な公園の中を通るため非常にすぐれたよい道路になり、また景色のよい道路になる。日本では旧建設省サイドで、公園道路と訳された。言葉の訳し方が国立のものと州のものとで、日本で環境庁と建設省とで違っているが、内容も両者は違っている。

またアメリカでは各都市に、どこの都市でも並木やまわりに緑地を多く配した道路を、「○○パークウェー」と愛称をつけているものがある。州間道路でこれは必ずしも公園の中ではなくいわば都市部等で公園風に修景されて緑の多い道路を公園道路と呼称している。別称ではパークライクロードと呼び、公園風に周囲が修景された道路のことであり、こういうタイプの公園道路が各地で必ずある。

アメリカではこの他に公園と公園をつなぐ道路、公園と公園をつないでいくというパークシステムで、都心部の公園から郊外の公園、あるいは自然地域の自然公園を道路でつないで一回りする公園と公園をつなぐ公園連絡道路もパークウェーと呼ばれる。この公園連絡道路という考え方は、日本で昭和八年に旧内務省に公園部局が発足時にいち早くとり入れられ、公園連絡路と呼ばれた。しかし、実際にはこういうものは実現していなく、これに代わる規模が小さいもので緑道が都市公園法で定義された。規模が小さいながら一種の公園連絡道路的な役割を満たしている。

このようにパークウェーという言葉を一つとっても、以上のような概念があり、いずれも非常に緑豊かな道路である。

アメリカではこのようなパークウェーのほかに、一般道路をできるだけパークウェイ化しようとする動きがある。これは、1964年に「ハイウェービューテイフィケイションアクト」という法律ができて、広告の取締り、パークウェー化を進めるにあたっての補助金制度が発足しているという。

アメリカの例[編集]

カナダの例[編集]

日本の例[編集]

眉山パークウェイ
阿蘇山公園道路(熊本県阿蘇市)

イギリスの例[編集]

鉄道駅

参考文献[編集]

  • 横山光雄「公園道路本質論」(『造園雑誌』、1948年12月号)
  • 京谷昭, 堀繁「国立公園「那須街道」―ー日光国立公園に残る日本のパークウェイ」(『国立公園』 (653), 16-19, 2007年5月号)
  • 京谷昭, 堀繁, 手嶋潤一「栃木県道那須高原線林間道路の空間的特徴とその成立過程に関する研究」(平成17年度日本造園学会全国大会研究発表論文集(23)) (『ランドスケープ研究』2005年3月号)
  • 脇本 幹雄「勝山市親水公園計画と浄土寺パークウェイの一体整備」 (特集 環境) (『ダム技術』 (181), 120-126, 2001年10月号)
  • クラウンで行く京都ロングドライブ――嵐山、高雄パークウェイ (特集 古都・真夏のそぞろ歩き――京都雅遊抄) (『よみがえる』 12(8), 38-41, 2000年9月号)
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  • 越沢明「パークウェイとして整備された夙川公園の特徴とその意義」(『IATSS review』国際交通安全学会 23(1), 60-69, 1997年9月号)
  • 西村 尚純「海外だより シンガポール野ヘルスケア・ビジネス大手"パ―クウェイ・ホ―ルディングス"の経営戦略(証券アナリストジャーナル 35(3), 97-106, 1997年3月号)
  • 持齋 康弘 , 堀 繁 , 仲間 浩一「わが国における自然風景地立地型車道の計画・設計コンセプトの変遷に関する研究」(『都市計画. 別冊, 都市計画論文集』1995年11月)
  • 石川 幹子「パークシステムの都市防災計画における意義」(『都市計画. 別冊, 都市計画論文集』1996年11月)
  • 石川 幹子「パークシステムの萌芽としてのプロスペクト公園成立の意義(平成6年度日本造園学会研究発表論文集(12))」(『造園雑誌』 57(5), 61-66, 1994年3月号)
  • 石川 幹子「ミネアポリスにおける公園緑地系統の成立に関する研究」(『造園雑誌』56(5), 43-48, 1993年3月号)
  • 石川 幹子「アメリカ合衆国におけるパークウェイの成立に関する研究」(土木学会土木史研究委員会編『土木史研究』 13, 105-120, 1993年)
  • 福田 誠「イーストコーストパークウェイの建設現場を訪ねて」(<小特集>第六回アジア地域会議) 『土と基礎』 28(1), 44-45, 1980年1月号)
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  • 松井 勇 , 湯浅 昇 , 米久田 啓貴「8 建築仕上材料の対落書き性の評価項目及び評価方法に関する研究 : その3 船橋市内の公園・道路・鉄道橋の落書きの実態調査(材料・施工,構造系) 」(『研究報告集』 (69), 137-140, 1999年2月)
  • 田中 重光「近代都市計画における公園道路の成立に関する研究-大正から戦前までの東京都市計画案を事例に-」(『都市計画. 別冊, 都市計画論文集』 33, 301-306, 1998年10月)
  • 平井 健三「台北の日本統治下における公園道路計画」(『都市開発研究』 (2), 90-94, 1998年8月号)
  • 越沢 明「神都計画:神宮関係施設整備事業の特色と意義」(『都市計画. 別冊, 都市計画論文集』 32, 73-78, 1997年10月号)
  • 五島 寧「台北の公園道路に間する歴史的研究」(『都市計画. 別冊, 都市計画論文集』 31, 265-270, 1996年11月号)
  • 神田 徳蔵「「住宅まわり生活空間」計画理論の基礎的研究 : 幼児における遊び場としての児童公園・道路の利用形態の考察 その1 : 建築計画」(『学術講演梗概集. 計画系 54(建築計画・農村計画)』, 1171-1172, 1979年9月)
  • 渡邊 孝夫「公園道路の設計」(『造園雑誌』 3(1), 40-50, 1936年3月号)
  • 壁のない学校――パークウェイ・プログラム〔AD NOV.1971より〕(平本 健次 [訳] 、『建築』 (139), 3-11, 1972年4月号)

関連項目[編集]