パフィオペディルム
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パフィオペディルムは、袋状の花弁をもつ洋ランの一属である。
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パフィオペディルム(パフィオペディラム Paphiopedilum)は、袋状の唇弁が特徴的なラン科植物で、洋ランの代表的な1群である。地上に根を下ろす地生蘭もしくは半着生蘭であり、洋ランでは少数派に属する。
茎はごく短く、葉は幅広い楕円形で平たく、根出状に重なる。
華は、長い花茎の先に単独か、少数を穂状につける。花の外3弁のうち上向きの弁は幅広く、大きくなり、側面の2弁は互いに融合して、唇弁の背景になる。内3弁のうち側方2弁は細く、横に張る。唇弁は袋状、またはつぼ状になる。
蕊柱はさじ型で、唇弁の口をふさぐような位置にある。先端の下面の平らな部分が柱頭に当たる。雄しべは基部の左右側面にある。これは普通のラン科では蕊柱の先端に雄しべ、基部下側に柱頭があるという配置と大きく異なり、アツモリソウ亜科の特徴である。
園芸的に人気のあるグループであるが、組織培養による増殖技術が確立されておらず、野生優良個体は交配用の種親として高額で取引される。現在ではワシントン条約によって国際取引が厳しく規制されているが、新発見された希産種などは希少価値のみならず、園芸育種における遺伝子資源としての価値も高いため、現在でも違法取引が絶えない。
ちなみに1990年1月18日には、パフィオペディルム属(および近縁属のフラグミペディウム属)の原種は、一般のラン科植物が属する附属書II類(輸出入に許可が必要)からI類(輸出入は原則禁止※)に格上げされている。 ※1992年9月1日付で、I類のランでも「試験管中で固体または液体の培地によって作成された実生または組織培養体であって無菌の容器で輸送されたもの」、いわゆる「フラスコ苗」は人工増殖品であることが明らかなため、ワシントン条約の規制対象外とされた。
[編集] 名前について
名前は女神のスリッパ(サンダル)を意味する。英語で「レディースリッパ (Ladyslipper)」とも。花の形が丁度女性の靴を思い起こさせる形をしているところから。古くはクマガイソウ・アツモリソウと同じくシプリペジューム(Cypripedium)属とされ、この名で流通した。現在、葉(常緑性の革質葉)、仮雄しべ(多肉質)、自生場所の違い等によって別の属に分けられている。
「洋」ランのイメージが強いが、日本での栽培の歴史も浅くはなく、歴史的に水戸徳川家のコレクションが有名。現在、このコレクションは水戸市植物園等で栽培が続いている。
また、袋状の花弁が食虫植物を思わせるため、虫を取ると良く言われるが、事実無根である。

