パチョリ

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パチョリ
Pogostemon cablin 001.jpg
パチョリ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: シソ目 Lamiales
: シソ科 Lamiaceae
: ミズトラノオ属 Pogostemon
: パチョリ P. cablin
学名
Pogostemon cablin
(Blanco) Benth. (1848)

パチョリ (patchouli, patchouly, pachouli Pogostemon cablin) とは、シソ科ミズトラノオ属植物である。ハーブの一つであり、主に精油パチョリ油)に加工され利用される。古くから香水に用いられている。インド原産。その名前はタミル語で緑の葉を意味するパチャイ・イライ(タミル語: பச்சை இலை)に由来する。パチュリパチュリーとも。 漢方ではパチョリの全草を乾燥させたものを霍香(カッコウ)と呼よび霍香正気散などの漢方薬に用いる[1]

生育地[編集]

主に東インドや西インドなど、熱帯地方に生育している。高さおよそ60-90cmの低木であり、暑い環境で良く育つが、直射日光は好まない。そのは強い芳香を放ち、晩ごろに開花する。種子は非常に脆く、繊細である。水栽培も可能。

利用[編集]

パチョリ油

精油は、乾燥させた水蒸気蒸留することによって得られる。葉は年に数回収穫される。通常、栽培場の近くで新鮮な葉から抽出された油が最高品質のものとされているが、他の国で油の抽出を行うために、葉を乾燥させて輸出することもある[2]。精油の主成分はパチョロールと呼ばれている。

防虫[編集]

パチョリが虫除けに効果がある、という研究もある[3]18世紀から19世紀にかけて、中国から中東を運んだシルクロードの交易商たちは、に卵を産みつけるのを防ぐために、を乾燥させたパチョリの葉とともに包んで運んだ。このことが、西洋でパチョリが高貴な匂いと捉えられていた理由の一つであっただろうと推測する歴史学者[誰?]もいる。

香料[編集]

パチュリ油や香が持つ強い匂いは、他の匂いを消すためにも用いられた。1960年代から1970年代にかけて、大麻の臭いを隠すために、パチョリはヒッピーたちの間で広く用いられた。また、ベトナム戦争の折りに、アメリカ軍の兵士は敵兵の死体の臭いを消すために、パチョリを利用したという。

脚注[編集]

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  1. ^ 伊藤謙、伊藤美千穂、高橋京子「医療としての「アロマテラピー」の可能性を探る:吸入による芳香性生薬類の作用」、『日本薬理学雑誌』第140巻第2号、日本薬理学会、2012年、 71-75頁、 doi:10.1254/fpj.140.71NAID 10030987165
  2. ^ Grieve, Maude (1995). A Modern Herbal. Botanical.com. http://www.botanical.com/botanical/mgmh/p/patcho15.html.  2007.
  3. ^ Yuwadee Trongtokit; Y. Rongsriyam; N. Komalamisra; C. Apiwathnasorn (2005). “Comparative repellency of 38 essential oils against mosquito bites”. Phytotherapy Research (John Wiley & Sons, Ltd.) 19 (4): 303-309. doi:10.1002/ptr.1637. PMID 16041723. 

外部リンク[編集]