パウリの排他原理
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パウリの排他原理(パウリのはいたげんり、Pauli exclusion principle)とは、1925年にヴォルフガング・パウリが提出したフェルミ粒子に関する仮定である[1]。パウリの定理、パウリの排他律、パウリの禁制などとも呼ばれる。 内容を要約すると、1つの原子軌道に属する2つの電子は、量子状態を決める4つの量子数の全部を共通には持ち得ない、というものである。
パウリの排他原理の起源は、N個の電子から構成される多電子系の波動関数、つまりN行N列のスレイター行列式にある。N行N列のスレイター行列式において同値の行か列が2つ存在する場合、N個の電子の内の2つが同一となるため、解が0となってしまう。このため、多電子系におけるパウリの排他原理の成立を、背理的に証明することができる。
ただし、パウリの排他原理はすべてのフェルミ粒子に対して適用される一方、ボース粒子はパウリの排他原理の拘束を受けない点に注意が必要である。
言い方を変えると、「2つ以上のフェルミ粒子が、全く同一の量子状態を持つことはできない」ということである。このことは複数のフェルミ粒子からなる系の波動関数が、粒子の交換に対し反対称となり、つまり負の符号が出ることから説明できる(→フェルミ粒子を参照)。
また、スピンの方向が違う粒子の場合は、異なる量子状態に属する。たとえば、スピンが1/2の電子は、スピンの方向としてある方向(↑)と逆方向(↓)をとり得る。よって、ひとつの軌道には、上向きと下向きをペアにすることで、最大2つの電子まで入ることができる。 周期表の上のほうにある原子の電子配置は、水素原子の波動関数とパウリの排他原理を使って、おおよそ説明がつく。
[編集] 脚注
- ^ W. Pauli,“Über den Zusammenhang des Abschlusses der Elektronengruppen im Atom mit der Komplexstruktur der Spektren,” Z. Physik, 31, p.765 (1925) doi:10.1007/BF02980631
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