バーガーシェフ

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バーガーシェフBurger Chef)は、かつてアメリカ合衆国インディアナポリスに存在したハンバーガーを中心とするファストフードチェーン店1970年代のアメリカではマクドナルドバーガーキングと並ぶ三大ハンバーガー・チェーンだった。

概要[編集]

1954年創業、1968年ゼネラルフーヅ傘下となり1996年に消滅。

世界展開[編集]

日本での展開[編集]

1971[編集]

1971年6月26日、1959年に日本に進出したゼネラルフーヅ株式会社が神奈川県茅ヶ崎市常磐町4-15に全世界で1163店目にあたる日本一号店をドライブイン形式で開店[1]。本格的な展開ではなくマーケティング用の実験店舗だったが、日本市場調査に2億円、開店までに1億円かかったという[2]。郊外マーケットが成熟しておらずまもなく閉店した[3]

1971年はウインピー・インターナショナル東食の合併会社「東食ウインピー」が6月26日に青山で開店、日本マクドナルドも7月20日に東京・三越銀座店をオープンするなど、外資系のハンバーガー・レストランが相次いで日本に進出した年だった[4]

1974[編集]

1974年、株式会社不二家の100%出資による子会社、株式会社シェフジャパンによってチェーン展開が進められた。3月29日に第1号店の横浜西口店、4月10日に第2号店の浅草店をオープン。外資ハンバーガーチェーンでは初めてミートブロイラー、バンズグリラーのコンベヤーシステムで自動的に焼き上げるチャコール方式をとった[5]

ミートは明治ケンコー、バンズは伊藤製パン、店舗施行は高塚建設、ユニフォームは伊勢丹松坂屋、印刷物はアロー印刷大昭和製紙。店舗の外装は緑色の屋根とレンガ造り。テーマカラーはセピアDIC312、赤DIC198を使用。店舗、インテリア、印刷物のデザインは日本独自のものが多かった。

日本店舗の主なメニュー[編集]

1971[編集]
  • バーガーシェフ
  • バーガーシェフ・ダブル
  • チーズバーガー
  • チーズバーガー・ダブル
  • ジャンボバーガー
  • ハム・エンド・チーズ
  • ジャンボ・ダブル
  • フレンチフライ
  • ミルクシェイク(大、小)
  • アメリカン・コーヒー
  • コーラ
  • ファンタ
  • バヤリース・オレンジ
  • エコノミー・パック
  • ジャンボ・パック
  • スタート・パック
1974[編集]
  • コーヒー(ホット)
  • ホットチョコレート
  • コカコーラファンタ(レギュラー、ラージ)
  • インディアナシェイク
  • フレンチフライズ
  • ホットアップルパイ
  • ハンバーガー
  • チーズバーガー
  • ダブルチーズバーガー
  • ビッグバーガー
  • ジェフバーガー

脚注[編集]

  1. ^ 『朝日新聞』東京朝刊1971年6月26日8ページ「相次いで東京進出 外資系のハンバーガー・レストラン」
  2. ^ 『月刊食堂』1971年9月号(柴田書店)記事「バーガーシェフ一号店の意図するもの」
  3. ^ Food 104 総合フードビジネスマガジン 10店舗を越えるチェーン店の店長になるためには第1回 http://www.sayko.co.jp/article/syogyo/insyoku/96/96-01.html
  4. ^ 『朝日新聞』東京朝刊1971年7月21日8ページ「“本場の味をどうぞ”ハンバーガー、銀座に進出」
  5. ^ 『月刊食堂』1974年7月号(柴田書店)記事「チェーンレストランのトータルデザイン」