バンレイシ属

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バンレイシ属
Starr 071024-8775 Annona squamosa.jpg
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : モクレン亜綱 Magnoliidae
: モクレン目 Magnoliales
: バンレイシ科 Annonaceae
: バンレイシ属Annona
学名
Annona[1]
チェリモヤの種子
A.salzmanniiの果実
アテモヤの種子
A. glabraの果実

バンレイシ属(Annona)は、顕花植物ポーポーシュガーアップル(=バンレイシ)などの種を含むバンレイシ科の一つのである。バンレイシ科の中ではグアッテリア属(en: Guatteria)に次いで2番目に大きな属であり、熱帯・亜熱帯地方、アフリカ地方の樹木潅木に多く見られる約110の種を含んでいる。植物考古学では、おおよそ紀元前千年にメキシコのヨーテペック川地方で利用されたり栽培していたことが判明している。

最近では、7つの種と1つの交配種が食用・栄養果実として自家栽培や商業的商品として利用されている。その他のいくつかの種も食用果実として栽培されている。この種の多くは様々な病気の治療のための伝統的な薬として利用されている。バンレイシ科のいくつかの種は、様々な生物活性を示す天然の化合物であるポリケチドを含んでいることが知られている。 なお、最近の研究により、西インド諸島で見られるある種のパーキンソン症候群と、サワーソップバンレイシの摂食との関連性が示唆されている。 [2] [3] [4] [5] [6]

バンレイシ科バンレイシ属のアルカロイドやポリケトン鎖を経由して生合成された化合物であるポリケチドは、抗HIV及び抗がん作用があると考えられている。 がん治療への利用のため多くの製品が開発され利用されている。 この分野の研究は進行中であり、前途有望な結果が幾つか報告されているが、更なる研究が必要である。 [7]

バンレイシ属の主要な種類[編集]

学名:Annona squamosa、別名釈迦頭(しゃかとう)詳細はバンレイシを参照。
学名:Annona atemoya、和名:アテモヤ、英名 Atemoya
バンレイシチェリモヤを掛け合わせフロリダ品種改良された品種。食感や風味がパイナップルに似ていることから、台湾では鳳梨釋迦(パイナップル釈迦頭)と呼ばれている。甘味だけの釈迦頭に比べ程よい酸味と芳香を兼ね備えているため、近年栽培され始め急に人気が出てきた。
学名:Annona cherimola、和名:チェリモヤ、英名 Cherimoya
学名:Annona muricata、和名:トゲバンレイシ、英名 Soursop
果実の表面に棘があることからこの和名がついた。ほどよい酸味があることから英名は付けられた。果実にはバンレイシのような石細胞が存在しないためジャリジャリとした食感はない。果実はバンレイシの2倍以上の大きさになる。
学名:Annona reticulata、和名:ギュウシンリ(牛心梨)英名 Custard-apple, Bullock's heart, Bull's heart
果実が牛の心臓に見えることからこの和名と英名が付いた。観賞用として果実の鮮やかさを優先に改良されてきた品種である。果実の生食は可能であるが、他のバンレイシ属の果実と比較し食味が劣るため、一般に流通していない。チェリモヤやアテモヤなどバンレイシ属全般の果樹をCustard-appleの名で呼ぶ場合もあるが、正確にはこのAnnona reticulataを指す。
アテモヤ (A. cherimola x A. squamosa
アテモヤ断面 
サワーソップ断面 (A. muricata
チェリモヤ (A. cherimola) plantation 
チェリモヤ断面 
A.crassiflora の果実 
バンレイシ (A. squamosa
バンレイシの花 
ギュウシンリ断面(A. reticulata

脚注[編集]

  1. ^ Natural Resources Conservation Service (NRCS). “PLANTS Profile, Annona L.”. The PLANTS Database. en:United States Department of Agriculture. 2008年4月16日閲覧。
  2. ^ Lannuzel, A; et al. (2003-10-06). “The mitochondrial complex i inhibitor annonacin is toxic to mesencephalic dopaminergic neurons by impairment of energy metabolism”. Neuroscience (International Brain Research Organization) 121 (2): 287–296. doi:10.1016/S0306-4522(03)00441-X. 
  3. ^ Champy, Pierre; et al. (2005-08-02). “Quantification of acetogenins in Annona muricata linked to atypical parkinsonism in guadeloupe”. Movement Disorders 20 (12): 1629–1633. doi:10.1002/mds.20632. 
  4. ^ Lannuzel A, Höglinger GU, Champy P, Michel PP, Hirsch EC, Ruberg M. (2006). “Is atypical parkinsonism in the Caribbean caused by the consumption of Annonacae?”. J Neural Transm Suppl. 70 (70): 153–7. doi:10.1007/978-3-211-45295-0_24. PMID 17017523. 
  5. ^ Caparros-Lefebvre D, Elbaz A. (1999-07-24). Possible relation of atypical parkinsonism in the French West Indies with consumption of tropical plants: a case-control study. 354. pp. 281–6. PMID 10440304. 
  6. ^ 太田 茂 (12 2003). “カリブ諸島にみられる風土病の原因究明”. 広大フォーラム (広島大学広報委員会) (379). http://home.hiroshima-u.ac.jp/forum/2003-12/gakumon.html 2010年10月12日閲覧。. 
  7. ^ Fruits for the Future Annona