バレンシア大陸

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バレンシア大陸の勢力図。赤はリゲル帝国、青はソフィア王国の版図

バレンシア大陸Continent of Valentia[注 1])は、任天堂(開発・インテリジェントシステムズ)のコンピュータゲームファイアーエムブレム』のシリーズ作品中、『ファイアーエムブレム外伝』(1992年発売、以下『外伝』)およびそのリメイク作品である『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』(2017年発売、以下『Echoes』)の舞台として登場する架空大陸

概要[編集]

シリーズ第1作『暗黒竜と光の剣』および第3作『紋章の謎』(共にリメイク作品を含む)の舞台であるアカネイア大陸の西方に存在する大陸で、北部のリゲル帝国と南部のソフィア王国の2つの国家に分かれている[1]

『外伝』は『暗黒竜と光の剣』と『紋章の謎』の中間に当たる時期のバレンシア大陸を舞台にしており、マケドニア王国ペガサスナイト三姉妹や後半に登場するジークが両大陸を舞台にした作品群に共通して登場する人物として挙げられる。

歴史[編集]

ここでは基本的に、『外伝』における歴史を述べる。『Echoes』ではこの記述と比較するとバレンシア動乱まわりを中心に変更が加えられているが、大まかな流れは同じである。詳細は『Echoes』公式サイト中の「バレンシア年代史」[2]を参照のこと。

兄妹神の盟約
兄神ドーマの紋章 妹神ミラの紋章
ソフィア・リゲル両国共通の建国神話を記す『バレンシア黙示録』では力と欲望を司るドーマ[注 2]、美と慈愛を司るミラの兄妹神が大陸を創造したと伝えられている。ドーマとミラは大陸の人々をどのように導くかで反目し合い、長い年月の末に一つの盟約を交わす。その盟約に基づき大陸を横断する川を境に北部をドーマ、南部をミラが支配することになった。
リゲル・ソフィアの建国
ドーマの導きによって北部に建国されたのは厳しい自然環境の国土を武力によって支配するリゲル帝国で、逆にミラの導きによって南部に建国されたのは肥沃な大地に恵まれ文化と芸術の発展が奨励されたソフィア王国であった。両国は建国当初こそ相互不可侵条約を結び手を取り合っていたが、長い年月を経て平和な日々を謳歌していたソフィアの人々は堕落し、いつしか大地母神ミラの教えは忘れ去られて行く。
バレンシア動乱
腐敗貴族による専横が進んだソフィア王国では奸臣の宰相ドゼーが暴政を敷いて領民を苦しめ、王族の怪死が相次ぐ不穏な情勢となっていたが怪死事件の首謀者としてドゼーを糾弾した騎士団長のマイセンは逆にドゼーの傀儡となっていた国王リマ4世の手で追放されてしまう[3]。マイセンは後に王家のただ1人の生き残りとなるアンテーゼ王女をドゼーの魔手から保護するため、秘かにソフィア城から連れ出し「セリカ」と命名してアルムと共に育てていたが、ドゼーの追手がラムの村の近辺に及んだことからセリカは村を離れてノーヴァ島の修道院へ預けられることになった。
その後、リゲルは3年連続で大干魃に見舞われるが、腐敗を極めていたソフィアはリゲルからの食糧援助要請を拒否してしまう。ソフィアの対応に激怒した皇帝ルドルフは大陸歴604年、報復としてソフィア領内のミラ神殿へ侵攻し、ミラを封印してしまった[3]。ソフィア軍は復讐に燃えるリゲル軍の前に連戦連敗を重ねて国土のほとんどを奪われるが、かねてからリゲルに内通していたドゼーは地位を保障され相変わらずの暴政で領民を苦しめ続ける。そしてドゼーの手引きでソフィア城は武力で圧倒的に勝るリゲル軍の前に為す術もなく陥落し、国王のリマ4世はドゼーの手で毒殺されてしまった。
解放軍の決起
大陸歴606年[3]、ドゼーの暴政に反旗を翻すため解放軍が組織されるがマイセンは団長への就任要請を固辞し、代わりにアルムがリーダーとして村の仲間たちと解放軍へ入隊した。一方のセリカは大司祭ノーマの名代としてリゲル帝国軍に封印されたミラ神殿を解放するために旅立つが、解放軍の手で奪還されたソフィア城でアルムと再会したセリカは今後の方針を巡る意見の相違からアルムと喧嘩別れをしてしまい、それぞれが別々の道を歩むことになってしまう。
バレンシア王国の成立
苦難に満ちた戦いの末、アルムとセリカは大陸の北の果てにあるドーマ神殿で和解して共闘し、ドーマを封印した。そして2つの王国は統合され、大陸統一国家たるバレンシア王国が建国される。

ソフィア王国[編集]

ソフィア王国の紋章

ソフィア王国(Kingdom of Sofia)はバレンシア大陸南部にある王政国家。美と慈愛を司る大地母神ミラの加護を受け、温暖な気候と肥沃な大地に恵まれている。建国当初から高い農業生産力と文化・芸術の奨励により繁栄を極めていたが、長い年月と共にミラへの信仰心は薄れて行ったことで特に貴族層は享楽に溺れ退廃を極めている。その筆頭とも言える奸臣ドゼーは領民から重税を取り立てて悪政を敷き、リゲル軍の侵攻によるミラ神殿封印を機に王家を見限ってリゲル帝国に内通していた。

ソフィア王国とリゲル帝国は川が国境線になっており、東西2本の橋で繋がれている。大陸中部より北は険しい山岳地帯で東西に隔てられており、旅の商人が行き来する以外に人の移動はほとんど見られない。東部は砂漠地帯となっており、盗賊王ギース率いる一団やその他の盗賊団が群雄割拠している。エンディングではジェシー[注 3]がこの地域に「傭兵王国」を築き、セーバーらもその建国に参加したと言う後日談が語られる[注 4]

ソフィア城
ソフィア王国の首都。大陸南方にあり、繁栄を極めていたがリゲル軍のミラ神殿侵攻後は国力が衰微し、ドゼーの裏切りによって陥落した。
ラムの村
アルムとセリカが元騎士団長のマイセンに育てられた辺境の小さな村。
ノーヴァ島
大陸南東部にある諸島群の主島で、セリカが預けられた修道院がある。
ミラ神殿
リゲル帝国との国境を流れる川のほとりに建つ大地母神ミラを祀る神殿。リゲル帝国の侵攻によってミラが封印されて以降、ミラの加護によって繁栄していたソフィアの国力は衰退を続けている。

国旗(ソフィア王国)[編集]

ゲーム中には一切登場せず、設定画のみ存在する[4]北アフリカスペインセウタの市旗と共通する横長の長方形を放射状に八分割して交互に塗り分けるデザインで、境界部分は赤のラインを用いラインの内側を紫と桃色で交互に塗り分けている。

中央には国章が配され、太陽を中心に置いて下段には文化を重視する国風を表す開かれた書物を背景に城塞が描かれている。書物には左右で1対の白鳩が2羽とも穀物の穂をくわえており、豊穣を表している。

リゲル帝国[編集]

リゲル帝国の紋章

リゲル帝国(Empire of Rigel)はバレンシア大陸北部にある帝政国家。力と欲望を司るドーマ神の教えに従い、建国当初から軍事力を重視する騎士の国としての伝統を受け継いでいる。その風土はソフィアに比べて過酷だが、国民の連帯感は強い。ソフィアとは相互不可侵条約を結び共存共栄を図ってきたが、大干魃に見舞われた際の食糧援助をソフィアに拒否されたことで反ソフィア感情が強まっている。

リゲル城
帝国の首都。大陸北西部にあり、皇帝ルドルフが率いる強力な軍隊を擁している。
恐山
帝国南部にある火山。妖術師のヌイババが麓に居を構えている。
ドルクの砦
帝国東部にあるドーマの塔へ続く道の途中に築かれた砦。
賢者の里
ドーマの塔の東側の森にある、賢者が隠棲する隠れ里。
ドーマの塔
ドーマ神が鎮座する古塔。

国旗(リゲル帝国)[編集]

ゲーム中には一切登場せず、設定画のみ存在する[4]。比率はほぼ正方形に近く左右2分割で背景は右側が赤一色、左側が水色の4本線と白の3本線を横に引いたストライプとなっている。

中央には矢と斧を交差させた手前に国章が配され、城塞をバックに剣の刃へ両前足を伸ばす左向きのグリフォンが描かれている。

人物[編集]

担当声優は、特筆ない限りはメディアミックス作品共通の配役。『Echoes』『ヒーローズ』にて初めて設定された。

味方キャラクター[編集]

味方になるキャラクターは、バグを使用しなければ、それぞれアルム軍とセリカ軍に参戦することになり、合流するのは最終ステージのみ。なお『Echoes』においてはバグ扱いではない正式なものとして、クリフとエフィは1章で仲間に加えず、2章でラムの村を訪ねるとセリカ軍に参戦させることができる。その他の任意加入キャラ(シルク・フォルス・パイソン)はセリカ軍には加えられないが特別な会話がある。

前作に登場したキャラクターのうち、パオラ、カチュア、エストのペガサスナイト3姉妹が登場してセリカ軍に参加する。それ以外にも「死んだと思われていた人物」が、ジークの名で登場し、アルム軍に参加する。

『Echoes』のクラシックモード時ではストーリーの都合上、一部のキャラクターはシナリオ中にロストしても死亡しない扱いとなる[注 5]。但しゲーム中はロストである為、復活させない限り2度と使用できなくなり、エンディング時にロスト状態である場合、死亡する後語りとなる。

『Echoes』では有料追加コンテンツとしてTCG「ファイアーエムブレム0」のオリジナルキャラクターが登場。それぞれのマップをクリアすると仲間に加えることができる。各キャラクターの詳細はファイアーエムブレム0#オリジナルキャラクターを参照。

アルム軍[編集]

アルム (Alm)
声 - 花江夏樹
初期クラスは戦士Lv1。登場は1章。
本作の主人公の一人。ラムの村にてマイセンとともに修行をしていたが、ルカの誘いにより解放軍に参加する。実はリゲル帝国の皇子であり、本名はアルバイン・アルム・ルドルフであるが、本人はそのことを終盤で知ることになる。専用武器は王家の剣、ファルシオン。
ソフィアをドゼーから開放し、そのままドゼーを倒す。その後、やってきたリゲルの正規軍を相手に進撃を勧め、水門にてタタラを撃破、水門を開放してソフィア水没の危機を救う。その後にリゲル帝国に攻め入り、ルドルフ皇帝を倒してリゲル帝国を制圧する。そして囚われの身となったセリカを救うために地下のドーマ神殿に突入することとなる。
戦後はセリカと結婚しバレンシア統一王国の初代国王となる。後世からは神々の悪しき鎖を断ち切り千年王朝を築きし者・聖王アルム1世と呼ばれるようになる。
正義感の強い、真っ直ぐな性格。一人称は「僕」であるが、第2章のラストでセリカとの会話中、「俺」と「僕」の両方を使っている。
ユニット・戦士のときは剣しか使えないが、クラスチェンジ後のユニット・勇者の時には剣と弓が使える。この剣と弓が使用できる仕様は『烈火の剣』の主人公・リンの上級ユニット・ブレイドロードに起用されている。ユニット・勇者にクラスチェンジ後に剣装備時限定で盾が戦闘グラフィックに追加される。
戦闘グラフィックはユニット・戦士の通常攻撃、必殺攻撃。前述の盾が追加されるユニット・勇者の剣通常攻撃、剣必殺攻撃、弓攻撃[注 6]、ある条件でラスボス戦限定で見られる特殊グラフィックの6種類。
公式イラストとゲーム画面のデザインが一致していない。前者は短髪の緑髪でパッケージイラストではバンダナをしているが、イメージイラストでは何もつけていない。後者はユニット・戦士時には『烈火の剣』の主人公・エリウッドに近いサークレットをしているが、ユニット・勇者時には戦士の顔グラフィックにあったサークレットが無くなっている[5]
佐野真砂輝&わたなべ京の漫画版では髪は緑色、バンダナは薄い水色、髪型は前髪の分け目以外は『蒼炎の軌跡』の主人公・アイクに近いラフな感じに描かれている。
『ファイアーエムブレム ザ・コンプリート』の水縞とおるの漫画「遠い大陸の追憶」では、イメージイラスト版に近い雰囲気で描かれている。
篠崎砂美の小説版『紋章の謎』上巻にジークのエピソードの経緯時に名前のみが登場している。
『Echoes』
基本的な設定はオリジナルと同じだが、一人称は「僕」に統一された。また、幼少時のセリカとの関係が綿密に描かれている。幼少期から勇敢な性格で、エフィ達に危害を加えようとしていたスレイダーに自ら立ち向かって仲間を守ろうとしていた。タタラに操られたデューテを救おうとした際には、クレーベからリーダーとしてもっと大局を見るべきだと難色を示されるが、彼の意見を尊重した上でなお彼女を救うことを選び、クレーベの考え方に大きな影響を与え彼を精神的に成長させることとなった。
聖痕の位置は左手に変更されており、利き腕も左になっている。これに伴いシリーズ初の左利きの戦闘モーションを持つキャラクターとなった。勇者へのクラスチェンジはセリカの部隊を進めた時強制イベントとなるが、フラグ扱いとなりその後任意のタイミングで行えるようになった。
ドーマ撃破後には彼の戴冠式直前の様子が描かれており、セリカと共にそれぞれの父親に対する想いと、バレンシア統一王国の将来について語りあっている。
戦後はオリジナル同様セリカと結ばれ、バレンシア統一王国初代国王として国内の復興と発展に生涯を捧げる。
ルカ
声 - 櫻井孝宏
初期クラスはソルジャーLv2。登場は1章
ソフィア王国の兵士。解放軍への参加を呼びかけに地方を回っており、マイセンの力を借りるためラムの村を訪れたところから物語が始まる。一人称は「僕」。
小説版ではフォルスと人一倍強い信頼関係を持っている。そのためソフィア城解放戦前夜に「どうせ眠れぬものならば」と2人で槍の打ち合いにいそしんでいる。
『Echoes』
辺境の中流貴族の出身と言う設定になり、一人称も「私」に変更された。強制加入のため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
家柄にとらわれず誰にでも礼儀正しく接する穏やかな性格。その穏やかな人柄は幼少期のスレイダーとの一件以来、騎士に対して悪感情を抱いていたグレイやロビンの心も開かせた。クレーベからも一歩引いた視点で助言をくれる冷静さを重宝されている。一方で、育った環境の複雑さから本心を人に見せることに慎重な一面もある。序盤は戦いに不慣れなアルムにも色々と助言し、アルムが正式に解放軍のリーダーとなってからも参謀のようにアルムを支える。腹違いの兄がいるがなにかと敵視されているという。
有料DLC「解放軍の前日譚セット」では、「南の砦救出戦」の主人公に抜擢されている。彼を田舎者と侮辱した上司と試合を行い完勝したことで彼から恨みを買い、パイソンとフォルス以外の部下共々逃げられてしまう。そのため南の砦を敵から守りきることが困難となったため、取り残された仲間を救出したのちは砦を捨てて脱出する決断を下す。
「ソフィア城防衛戦」ではいざという時のためにソフィア城内のリゲル国民を人質にとる作戦をクレーベと共に立案するなど、体制を犠牲にしてでも生き残る為に必要な事を成す冷徹かつ優れた策士としての一面を垣間見る事ができる。リゲルから敵の援軍が到着した際には、解放軍全体の安全を確保する為に人質を使ってスレイダーを脅す汚れ役を自ら買って出ていた。ソフィア城から脱出したのちは打ちひしがれていたクレーベを叱咤激励し、今後のことを考えるよう進言していた。
戦後はバレンシア王国騎士団に参加。『Echoes』では引退後に学問所を開き多くの人々に惜しみなく教育を施したという内容が追加されている。
グレイ
声 - 谷山紀章下田レイ(幼少期)
初期クラスは村人Lv5。登場は1章。
ラムの村人。アルムと共に解放軍に参加する。キザな性格だが、妙に憎めない。
ロビンとは親友同士で、クレアを取り合っており、最終的にはクレアと結婚する。ロビンとクレアの生死によって運命が分かれ、クレアが死亡した場合は似合わないと知りつつも一人旅に出る。ロビンが戦死した場合は、彼の死を悲しみ酒におぼれる毎日を送るようになる。
村の出口を塞ぐ形で立っていたため事実上の強制加入だが、ある方法を使えば加入させずに進める事が可能。この方法を用いてセリカ軍に復活の泉を介さずに加入させることが出来るが、どちらの軍にも加入させないままシナリオをクリアするとエンディングで死亡した扱いになる。
『Echoes』
「商家の生まれ」と明確に設定された。その為か世慣れて口がうまく世情にも詳しく、飄々とした軽い性格。姉が2人いるらしい。褐色肌に黒髪。
クレアには第一印象で仰天していたが、その容姿に惚れ込み何度もアプローチを行う。しかしクレアには手練手管に長けた人と捉えられ突き放されてしまう。その後はしばらく距離を置くことになったが、態度こそ改めなかったものの反省し彼女に対しての真剣な好意を正直に口にした。
今作では無条件で強制加入となっている。そのため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
戦後はオリジナル同様クレアと結ばれており、更に王国騎士団に参加したという内容が追加されている。ロビンまたはクレアが死亡しているとエンディングが変動するのは『外伝』と同じだが内容は一部異なっている。クレア死亡時はほぼ同じだが、ロビン死亡時はクレアの励ましでロビンの死から立ち直り、友の名をつけた息子を可愛がりながらクレアと生涯を静かに送ったという。オリジナルではクレアとロビンの両方が戦死している場合はロビン死亡時のものが優先されていたが、本作ではクレア死亡時のものが優先されている。
ロビン
声 - 阿部敦 / 北原沙弥香(幼少期)
初期クラスは村人Lv2。登場は1章。
ラムの村人。グレイ、クリフと共に解放軍に参加する。グレイとは親友同士。
公式イラストとゲーム画面で髪の色が全く一致していない[注 7]
『Echoes』
解放軍への参加理由が「家族を養う為の給金目当て」と明確に設定された。人柄の良く飾り気のない素直で単純な性格だが空気が読めない点もある。髪色は茶髪。強制加入に変更されており、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
村にいた頃から他人とは明確に違う器を覗かせていたアルムや、要領がよく世慣れしており達観した所のあるグレイと比べると良くも悪くも凡庸な人物であることが強調されており、実際に自身もそれをコンプレックスに感じアルムやグレイに対抗意識を燃やしている。
周囲からやや孤立気味のクリフに積極的に声を掛けたり、クレアに対する恋心よりもグレイとの友情を優先するなど、アルムの幼馴染たちの中でも特に友達思いなところがあり、アルムやグレイに抱いていた劣等感も旅を通じて成長したことで自分の中で折り合いをつけて友として支えていこうと決心する。
戦後はバレンシア王国騎士団に参加。『Echoes』では後にアルムから一城を任されるほどになったという内容が追加されている。グレイが死亡していると忽然と姿を消し、数年後再び現れるも別人のように性格が変貌するという内容に変わる。
クリフ
声 - 斎賀みつき
初期クラスは村人Lv1。登場は1章。
ラムの村人。頼りない性格だが、解放軍に参加する。成長率は最も高いエース候補。戦後アルムに別れを告げ行方をくらましている。
佐野&わたなべ版では、ゲームの方で数多くの魔法を覚える設定ゆえか、曾お婆さんの血のおかげで魔法が使える設定で、ゲーム内にある「ドゼーの砦」にて真っ先にマチルダを助けた直後に背後からドゼーの槍に刺され「雷撃(サンダー)」を使ってドゼーに攻撃を仕掛けた後に死亡している。
小説版ではシルクとは異父姉弟という設定であり、幼いシルクを修道院に預けたシルクの母がラムの村で産んだ子供とされている。名前の綴りは「KLIHS」。ソフィア城奪回戦で妖術師からシルク達を守り戦死する事になる。
また、『ファイアーエムブレム トラキア776』にボーイと共に同じ名前の子供がNPCキャラクターとして登場している。
『Echoes』
解放軍への参加理由が「広い世界への興味」と明確に設定された。色白で髪色は銀髪。オリジナルとは異なり知的で冷静な性格をしており、魔法や歴史の研究や読書を好む。幼い頃は気弱で泣き虫な性格をしていた。
歳の割に冷めた言動が目立つため同世代の子供たちと付き合うのはやや苦手。そのため人柄が良く明るい性格のロビンに劣等感を抱いており、彼に対し突き放すような態度をとっていた。
だが実際は自分のことしか考えていない母親と一生村で過ごすのが嫌だったと打ち明けている。戦争が起きる前は寮制の学校に通っていたが周りとは上手く馴染めなったという。
グレイやロビンと違い強制加入ではないためシナリオでの台詞は少ない。1章で仲間に加えず、2章でラムの村を訪れるとセリカ軍に加入させることが可能。
戦後は『外伝』同様行方をくらますが、数十年後クリフの息子を名乗る魔導師の青年がバレンシアに現れ王に仕えたという。
エフィ
声 - 種﨑敦美
初期クラスは村人Lv1。『Echoes』に登場。登場は1章。
ラムの村に住むアルムの幼馴染。アルムを追い解放軍に参加する。1章で仲間に加えず、2章でラムの村を訪れるとセリカ軍に加入させることが可能。
幼い頃からアルムを慕っているのだが、彼を第一に考える事が多くその依存心はやや病的な側面がある。何故か女の子同士で話をするのが苦手で、自身と交流を深めようとしていたシルクに対して当初は敬遠していた。しかし、次第に彼女の心優しさに惹かれ徐々に交流を深めるようになる。また、セリカに対しては苦手意識がなく普通に接することが出来る。
女性の村人であるため、グレイやロビンをはじめとする男性の村人とはなれるクラスが一部異なっている[注 8]。ヒーローズでは弓を使用しているが、理由は「実装が『Echoes』の発売前であったため、クラスチェンジ先が豊富なエフィに固定のイメージを植えつけたくなかった」とのこと[注 9]
アルムとの関連で強い肉付けがされているが強制加入ではなく、クリフと同じく任意加入となっているためシナリオでの台詞は少ない。1章で仲間に加えなかった場合、2章でクリフ共々セリカからの仲間の誘いに乗ることができる。
戦争が終わればアルムとラムの村に帰ることを望んでいたが、アルムからもう村には帰れないと告げられアルムの意思を受け入れ自ら身を引く。戦後はラムの村へ帰り、そのまま元の生活に戻る。アルムが皇帝となりセリカを王妃に迎え入れた後も彼に対する想いは消えなかったが、その想いを理解した上で自分を愛する男性に熱心に説得され、彼と共に暮らす。たまにふらりといなくなっては家族に心配されていたという。
シルク
声 - いのくちゆか
初期クラスはシスターLv1。登場は1章。
盗賊に捕らえられていたミラに仕えるシスター。
公式イラストとゲーム画面で髪の色が全く一致しておらず、前者では緑、後者では紫。また、服の形状も一致していない。
佐野&わたなべ版ではゲーム内より勇敢な一面を持ち、ゲーム内にある「水門」の開け方を知っている設定になっている。
小説版ではゲーム本編で人間関係が見えない部分から独特の設定が設けられた。ルドルフに仕えていた乳母が彼女の母親であり、シルクを修道院に預けていった。クリフと異父姉弟であり、クリフが最後に伝えようと事切れた後、墓参りの際にその想いを墓標で伝えている。上記の母の出自からアルムとのつながりを持つ重要人物となっている。髪形は桃色髪のショートカット。
『Echoes』
盗賊のほこらでアルムたちに助けられるのは変わらないが、マイセンを訪ねるためラムの村に向かっていた途中に捕まった事になっている。アルムの左手に痣があることに気がつき、時を巻き戻すなどの不思議な力を持つ法具「ミラの歯車」を託す。
さらに母親はドーマ教団のシスターであり、共にリゲル帝国内で巡礼の旅をしていた過去が判明した。だが母親はあるとき自分を修道院に預けいなくなったという。なお、父親は顔も知らない様子。
元はノーヴァ修道院にいた事もあるため、1章で仲間に加えず2章で盗賊のほこらを訪れるとセリカが旧知の仲に出会えたことに驚くシーンがある。しかしセリカ軍の仲間にはならず、3章で前述のミラの歯車を商人の手に託して行方をくらましてしまいアルム軍でも仲間にできなくなる。
戦後は戦乱で傷ついた人々を救うためリゲルに向かった。『Echoes』では各地にシルクが人々を救った逸話が残っているという内容が追加されている。
クレア
声 - 遠藤綾
初期クラスはペガサスナイトLv1。登場は1章。
クレーベを兄に持つソフィア王国の天馬騎士。ドゼーとの戦いによって捕らわれて、南の砦に監禁されていた。アルムに想いを寄せていたが、同時にグレイやロビンから熱烈な求愛を受けていた。戦後グレイが生存していると彼の妻となる。
公式イラストとゲーム画面で配色が全く一致しておらず、前者では髪と目が赤で鎧が黒、後者では髪が青、目が黒、鎧がピンクとなっている。
『Echoes』
クレーベと同じ金髪になり、髪型もロングヘアーへと変わった。高飛車な物言いだが本人に悪気はなく、家柄は気にせず誰にでも分け隔てなく接する快活な性格。非常にお転婆かつ行動的で仲間外れを何よりも嫌い、クレーベや当時仲間だったフェルナンに心配されることが多かった。
アルムには初対面から好印象を抱いており、出会い頭からアルムに対して見下した態度を取るフェルナンに対して毅然として反論していた。アルムとは逆にグレイに対しては執拗なアプローチを軽薄だと捉え疎んじていたが、同時にグレイに話しかけられることが楽しくもあり次第に彼にも惹かれていく。
ソフィアでも名高い騎士であるクレーベを誇りに思っている。同時に、彼が解放軍を率いる上での苦悩を非常に案じており、アルムがリーダーの座を引き受けた時はフェルナンとは対照的に心から喜んだ。クレーベの恋人であるマチルダに対しては時々意地を張ってしまうが本心では慕っており、気分が沈んだ時に彼女の言葉から元気を取り戻す機会が幾度となくあった。フェルナンとも幼なじみということもあり当初は良好な関係を築いていた。しかし、フェルナンの家族が殺害された事件をきっかけに徐々に関係が悪化し、最終的にはフェルナンがクレーベを裏切った為に敵対してしまう。それでも尚フェルナンの身を案じており、5章にてフェルナンが死亡した際は悲しみのあまり号泣する。
強制加入のため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
有料DLC「解放軍の前日譚セット」では、「地下遺跡からの脱出」の主人公に抜擢されている。ソフィア騎士団が遠征へと出掛けた日の夜、魔法攻撃に弱いクレーベの為に「古代の指輪」を取ってくる計画を立てていた。その様子をマチルダに見つかり、彼女と共に遺跡へと忍び込んで指輪を回収する。しかし突如出現した魔物の大群に囲まれ、困難な状況の中脱出することになる。
「ソフィア城防衛戦」にも登場しており、家族を失った事件により心が荒んでしまったフェルナンの身を案じていた。
戦後はオリジナル同様グレイと結婚し、子を授かる。妻そして母親となった後もペガサスで空を駆け回り、周囲の人の肝を冷やし続けたという。グレイが死亡していた場合は一人先に逝った彼に恨み言を残しつつ騎士団に残り戦い続け、その愁いを帯びた表情に多くの男たちを惹きつけた。
クレーベ
解放軍の紋章
声 - 神谷浩史
初期クラスはナイト(『Echoes』ではソシアルナイト)Lv6。登場は1章。
解放軍を興したリーダー。解放軍のアジトをソフィア城近郊に設けてドゼーに反抗していたが、クレアやマチルダを捕らわれしまいリーダーとしての資質を自ら気にしていた。後に軍の指揮をアルムに託す。
戦後はバレンシア統一王国騎士団を結成し団長を務めることになる。マチルダの生死によって後日談が変動し、生存していれば彼女と結ばれる。反対に死亡していた場合は海賊と交戦した際に戦死するという悲惨な末路を辿る。
『Echoes』
上流貴族の出身で元はソフィア騎士団の騎士。オリジナルでは不明瞭だったアルムに解放軍のリーダーを譲った理由が明確に示されている。強制加入のため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
「ソフィア一の騎士」の二つ名を持ち、同じく武勇に秀でたマチルダが惚れ込むだけでなく、ベルクトもその存在を警戒し、グレイもその名を知るほど非常に優れた騎士として名を馳せている。実際に「ソフィア城防衛戦」にて、リマ四世がドゼーに暗殺された際はドゼー率いる三千の兵を僅か五百の兵を率いて破り、ドゼーを砦へと撤退させた。 さらにその直後にはソフィア城にてスレイダー率いる一万もの兵の猛攻を耐えしのぎ、自軍の被害を最小限に食い止める活躍を仲間たちと共に見せた。その一方でクレアの口から魔法攻撃には弱いことが言及されており[注 10]、追加ストーリー「地下遺跡からの脱出」ではそんな彼のためにクレアが魔法攻撃をほぼ無効化する「古代の指輪」を取ってくる計画を立てていた。
普段は冷静かつ温厚な性格だが、フェルナンの口から「いざとなるとたちが悪い」と語られており、騎士団に加入してからもフェルナンを巻き込んで悪ふざけを行うことがあった。またマチルダ曰わく見栄っ張りな一面もあり、過去の失敗を他人には語りたがらなかったという。ただしアルムと出会って以降は、自らが今までにかつてのリーダーとしてとってきた行動とその中にあった問題点を省みる機会も増え、より一層の謙虚さも身に付けた。
血統や身分を重んじる思想ではあるものの基本的には貴族である事を鼻にかける事はなく、結成当初貴族中心だった解放軍において平民出身のフォルスとパイソンを幹部格に置いている。その為、過去の経験から平民をよく思わないフェルナンとは衝突を繰り返すようになり、クレーベがアルムにリーダーの座を譲ったことが決定打となって彼と決別することになる。
アルムの事は当初はマイセンの孫として信頼していたのだが、リゲル側に付いたフェルナンからその事を否定する言を受け一度はその信頼を揺らがせる事になってしまう。しかしアルムの熱意と功績に心を打たれ、以降は時に意見をぶつけ合うことこそありつつも強い信頼関係を築く事になる。
マチルダは元々ソフィア騎士団の先輩にあたる。クレーベがまだ見習いであった頃騎士団一と呼ばれていた彼女に憧れを抱いていた。「記憶の欠片」の中では若かりし頃のクレーベが彼女をダンスに誘う約束をしている。後に恋仲となり、パイソンが「大袈裟」と表現するほどの仲睦まじさを見せる。彼自身はマチルダのことを女神になぞらえており、その武勇に心酔している。故に彼女の救出に失敗した場合、今まで抑えてきた感情が爆発してしまったことも重なってアルムに対し激しい罵声を浴びせてしまう。
有料DLC「解放軍の前日譚セット」では「ソフィアの港の戦い」及び「ソフィア城防衛戦」に登場し、その両方で主役を務める。
「ソフィア港の戦い」では勝手な行動をとった結果窮地に立たされたスレイダーの救出へと向かうが、その余りに自分勝手な振る舞いにフェルナン共々呆れ果ててしまう。反乱の首謀者である商人には厳しい対応をとったものの、彼らの生活が少しでも楽になるようリマ四世に頼み込むことを約束した。
「ソフィア城防衛戦」ではソフィア解放軍を率いてスレイダーからソフィア城を守りきるが、リゲルからの援軍によって結局城を手放さざるを得なくなってしまう。そのため、城を失った無念のあまり落涙するシーンがあるが、ルカからの叱咤激励により立ち直る。
戦後はオリジナル同様王国騎士団の団長を務め、その優れた実力と人柄により多くの人々から支持を集める。またマチルダを妻に迎えており、二人の姿は人々の羨望の的になっていた。マチルダが死亡していた場合海賊に殺害される点も同様で、その場合彼の悲劇的な死に多くの人々が悲しみに暮れることになる。
フォルス
声 - 相楽信頼
初期クラスはソルジャーLv4。登場は1章。
解放軍の呼びかけに呼応し参加した兵士。クレーベの副官的存在で、大地母神ミラの異変についても語ってくれる。
小説版ではルカと人一倍強い信頼関係を持っている。その為援軍を求めに行ったルカが帰還した時、抱き合って彼の無事を喜ぶという一面も持つ。
『Echoes』
配色が緑色を基調とした物に変更された。熱血漢かつ真面目な性格で、平民らしからぬ大仰な言葉遣いをする。パイソンとは幼馴染であり、騎士になる為ソフィア解放軍に参加している。元は小さな村の学者の息子。
やる気がないパイソンには何かと苦言を呈している。一方やや夢見がちでクレーベからも熱しやすいと指摘されている。
クレーベの部下の中でも一際忠誠心に厚く、長い付き合いにもかかわらずクレーベと話す機会があるとつい舞い上がってしまうという。
「解放軍の前日譚セット」では「南の砦救出戦」及び「ソフィア城防衛戦」に登場する。
「南の砦救出戦」では自分達を裏切った逃亡兵たちに対して怒りを露わにしていた。また当初はルカに対し敬語で接していたが、ルカから呼び捨てで構わないと言われ、以降は対等な立場で接するようになった。
「ソフィア城防衛戦」ではルカの指令のもと、ソフィア城内のリゲル人を確保する作業にあたっていた。
クレーベ及びパイソンの生死によってエンディング内容が変動する。両者共に生存している場合は王国騎士団にて引き続きクレーベの副官を務める。クレーベのみが死亡している場合も王国騎士団に参加するが、パイソンが死亡している場合は自ら辺境へと赴く。そこでとある女性と結ばれ、二度と王都には戻らなかったという。
パイソン
声 - 川田紳司
初期クラスはアーチャーLv3。登場は1章。
解放軍の呼びかけに呼応し参加した弓兵。解放軍のアジトの入り口にて見張りをしていた。ドゼー軍のスレイダーに対しての注意をしてくれることから、独自に諜報をしていた可能性もある。戦後は村を盗賊から守るため自警団の団長を務めている。
『Echoes』
フォルスとは幼なじみで大工の息子。大工よりは稼げるという理由で解放軍に参加している。父親は腕の立つ大工だが酒癖が悪いため親子仲は険悪で、嫌気がさして家を飛び出している。
出世や名声には興味はなく世の中を斜めに見がちな皮肉屋。クレーベが認めるほど腕は確かで自分の仕事はきっちりこなすが、夢や目標は特に持っていない。何かと気怠げな発言が多いが、時々真理を突いた鋭い意見を出す。
権力を盾に好き勝手振る舞うリマ四世を始めとする王族や貴族には不快感を示しており、彼らのような権力者を苦手に思っている。それはクレーベに対してでさえも例外ではなく彼をやや苦手に思っているが、決して嫌っている訳ではなく自分たちを本気で想ってくれている彼を本心では信頼している。
また他人の情事や失敗談に強く関心を示すお調子者な一面もある。ルカとの支援会話の中では、彼の故郷に付き合いの長い女性がいると知ると、彼からその詳細を聞こうとしつこく迫った。但しクレーベとマチルダとの仲に関しては余りにも熱烈な為か、ルカとの支援会話の中で「大袈裟」と半ば呆れ気味に語っている。
「解放軍の前日譚セット」では「南の砦救出戦」及び「ソフィア城防衛戦」に登場する。
「南の砦救出戦」ではルカやフォルスと共に仲間の救出へと向かう。相変わらず気怠げな発言を繰り返しフォルスから小言を言われていた。
「ソフィア城防衛戦」ではフォルス共々、ルカの指令のもとソフィア城内のリゲル人を確保する作業にあたっていた。リマ四世が暗殺された事件に対しては「皆せいせいしてる」と毒を吐いていた。
フォルスの生死によってエンディング内容が変動する。生存していた場合は『外伝』同様自警団の隊長に就任し、辺境で気楽に暮らした。時々フォルスが訪ねてきては共に飲み明かしていたことが語られる。反対に死亡していた場合はフォルスの遺志を継ぎ騎士団に加入する。以前とは別人のように精力的に職務に取り組むが、とある戦いで致命傷を負い短い一生を終えるという悲劇的な最期を遂げる。
リュート
声 - 梯篤司 / 置鮎龍太郎(箱田真紀版「暗黒竜と光の剣」ドラマCD)
初期クラスは魔道士Lv7。登場は3章。
森の村に住む青年で、エクスカリバーを操ることができる。リゲル進攻時に妹のデューテをタタラにさらわれ、彼女を救うためアルム軍に参加する。戦後は自らの魔力は未熟だと痛感し海の向こうの大陸へ渡る。
水縞版では1コマ限定で登場をしている。
田村由美によるイメージイラスト「リゲル帝国の野望に終止符を」では、マイセン共々ドーマに止めを刺すアルムの傍で見守っている。
箱田真紀の漫画『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』と篠崎版の『紋章の謎』にも登場をしている。篠崎版では過去の記憶を取り戻したジークに助言をし、「全くの第三者として関与する」ために仮面を手渡すという設定となっている。
尾崎版小説では妹のデューテがリゲル軍にさらわれた負い目から、村の離れに庵を構え一人で暮らしている。ガーゴイルに攫われた村の娘を単身助け出し、そのお礼に渡された聖なる槍をクレアに託すも、魔女となったデューテと自ら一騎打ちを行い倒れる。
『Echoes』
かつてソフィア王の一番弟子だった女魔道士の末裔と言う設定が加わった。
魔道を極めることのみを目標とし修行に励んでおり、世俗や他人にはほとんど興味を示さない為友人と呼べる者は一人もいない。妹デューテのわがままに手を焼いている。
オリジナル同様、己の未熟さを痛感し戦後に他の大陸に渡るが、魔道書もなしに魔法を操る風変わりな彼の姿を追い求めてバレンシアに荒くれ者を始めとする異邦の人々が多く訪れたという。
マチルダ
声 - 甲斐田裕子
初期クラスはパラディンLv1。登場は3章。
ソフィアの伝説の女騎士。クレーベの恋人。ドゼーとの戦いで捕まり監禁されてしまい、ソフィアが開放され、ドゼーが劣勢になり公開処刑されそうになってしまったところをアルムたちに救われ仲間に加わる。クレーベの生死によって後日談が変動し、生存していると彼の妻となり騎士を引退する。反対に死亡していた場合は彼の遺志を継ぎ騎士として戦い続けることになる。いずれの場合も、「伝説の女騎士」として永久にバレンシアの歴史に語り継がれることになる。
佐野&わたなべ版では、髪型が『ファイアーエムブレム・ザ・コンプリート』のイメージイラストのポニーテールではなく、『暗黒竜と光の剣』の王女・ニーナに近い頭の上にお団子ヘアーになっている。処刑シーンもあるが、当然のことながらゲーム内では馬に乗っている演出は変更になっている。
『Echoes』
令嬢然とした外見から金髪の女騎士に変わっている。口調は誉れ高い軍人であった父親の影響でやや男勝り。若い頃は女性ながら騎士団一の実力者と謳われており、当時まだ見習いの騎士だったクレーベやフェルナンをはじめ、国内の多くの人々から憧れを抱かれていた。後にクレーベが台頭し、彼が「王国一の騎士」として名を馳せるようになった後も彼女の優れた実力と名声は健在であった。
クレーベのことを心から愛しており、互いに信頼と憧れを抱いている。その仲陸まじさは作中でも際立っており、彼との支援会話では熱烈と言えるほど仲睦まじい様子が垣間見える。しかし、クレーベを想うがあまり彼の顔を立てようと自身が前線に出ることを少し戸惑いかけた時は彼から優しく注意を受けた。また、牢獄から救出された直後のクレーベとのやり取りでは、その様子を見たアルムを赤面させ、グレイに半ば呆れ気味の溜め息をあげさせている。更に拠点での会話では、クレーベとの惚気話しを展開させることがある。彼の武勇に心酔しており、神話に出てくる騎士のようだったと語っている。親しくなったのは騎士団に入ってからでそれ以前は家同士の付き合いはあったもののクレアが近付かせてくれなかったらしい。「記憶の欠片」の中に若かりし頃のクレーベとマチルダが会話するシーンがあり、クレーベからダンスに誘う約束をされた際には必死になってステップを思い出そうとするなど律儀な面を見せる。
妹が5人いるらしい。
有料DLC「解放軍の前日譚セット」では、クレアと共に「地下遺跡からの脱出」の主人公に抜擢されている。クレアの様子を心配して彼女の元へと赴き、そのまま地下遺跡まで付き合うことになる。魔物の大群に囲まれた際にもあまり臆することはなく、狼狽えていたクレアを励まして心の支えとなっていた。
「ソフィア城防衛戦」ではクレーベのサポートを行っており、緊急時にも冷静な対応をとっていた。クレーベやルカからは人質作戦を知らされていなかったが、フェルナンとは異なりこの作戦には納得していた模様。
尚、「解放軍の前日譚セット」における彼女のクラスはソシアルナイトに変更されている。
戦後はオリジナル同様クレーベと結ばれ、以降は歴史の表舞台には出ず陰ながらクレーベを支え続けた。クレーベが死亡している場合騎士団の一員として戦い続ける点も同様であり、哀しみを胸に国内の発展に力を注いだ。いずれの場合も、オリジナル同様「伝説の女騎士」として永久にバレンシアの歴史に語り継がれることになる。
デューテ
声 - 鈴木絵理
初期クラスは魔道士Lv3。登場は3章。
リュートの妹で、オーラを操ることができる。リゲルから進撃してきたタタラによって捕まり、洗脳を受けて魔女になる。この洗脳は説得では開放されず、タタラを破るまで解くことはできない。洗脳から開放されるとこれまでのことを謝罪し、アルム軍に参加する。戦後は魔法を封印し一人の女性として暮らしていく。
攻撃力が全キャラ中[注 11]よく伸びる反面、守備力が最悪の場合LVがカンストしても初期パラメーターのままという極端な性能なため、「解析ファイアーエムブレム外伝」では「ガラスのエース」という異名がつけられている。
顔グラフィックは仲間加入時とユニット・魔女の2種類もあるキャラクターである。
旧作時では一人称は「わたし」で真面目な雰囲気・口調・性格だった。
小説版では洗脳されている間に兄・リュートを殺めてしまい、洗脳が解けた際に兄の亡骸を抱え涙することになる。
『Echoes』
一人称が「ボク」に変わり、リュートの呼び方も「お兄ちゃん」に変わった。加入の経緯は特に変化なし。
明るく元気な性格だが我儘な一面を持っており、兄であるリュートには反抗的な態度を見せる。但し嫌っているわけではなく、リュートが彼女を褒めてくれればはしゃぎ回るほど喜び、「もっと構ってほしい」と甘えるシーンがあった。
兄すら凌ぐほどの魔道の素質を持つが、本人は魔道に興味がなく都会に憧れている為、魔道を秘匿する村のしきたりにも否定的である。また、都会に憧れているためかソフィアの上流貴族であるクレーベに憧れており、それがきっかけでクレアと親交を深める。
『Echoes』における後日談では王都で理想の男性と結婚した。時々故郷の村へと帰郷しては兄との思い出話に花を咲かせていたという。
ティータ
声 - 田村奈央
初期クラスは聖女Lv1。登場は4章。
リゲル騎士団のシスター。漂流してきたジークを介抱した。ジークを牽制するためにジェロームと結託したヌイババに捕らわれて監禁されてしまうが、アルム軍によって解放される。その後、ジークと共にアルム軍に参加することになる。終戦後はジークの記憶が戻らないように願いつつ、彼と生涯を共にした。
『紋章の謎』ではシリウスと名前を変えたジークが、かつての恋人に「帰りを待つ人がいる」とティータの存在を示唆している。
篠崎版の『紋章の謎』ではジークがバレンシア大陸に到着し、アカネイア大陸に行くまで経緯時に登場をしている。
『Echoes』
ヌイババに捕らわれ、ソフィア解放軍によって救出される点は同じ。オリジナルでは大人っぽく聡明な印象の容姿・性格・口調で城付きのシスターだったこともあり村人からティータ様と敬称を付けられ高貴な身分を伺わせていたが、本作では陽気な印象の少女でありリゲルの孤児院育ちに変更されており、多くの人を助けたいという慈愛に満ちた心優しい性格。
一方で炊き出しでパンをカチコチにしてしまったり、ジークに薬と間違えて香辛料を塗ったり、クレーベやルカを解放軍のリーダーと勘違いするなどややそそっかしい一面もある。
戦後はオリジナル同様ジークと結ばれ、彼と生涯を供にする。ジークが死亡している場合は暫くの間修道院に籠もり祈りを捧げる日々を送るが、その様子を見かねた旧友の男性に励まされ、後に彼と結ばれる。
ジーク
声 - 井上和彦
初期クラスはゴールドナイトLv3。登場は4章。
前作の敵キャラクターカミュと同一人物であると思われるキャラクター。記憶喪失の状態でバレンシアに漂着し、皇帝ルドルフに拾われ、ジークという名を与えられた。そのためルドルフを父親に等しい方と忠誠を誓っている。ソフィアとの戦争に反対していたが、ヌイババに恋人のティータが人質として捕えられ、やむを得ず敵として現れるが、彼女を救出すると味方として参戦してくれる。尚、ティータを仲間にする前にジーク隊及びジェローム隊へ進軍してしまうとジェローム隊だけでなくジーク隊とも戦わなくてはならない上、ジークを撃破してしまうと付近に住むリゲル国民から激しい罵声を浴びせられてしまう。ソフィア解放軍への誘いもルドルフへの忠義から一度は断るが、アルムの手にある聖痕を見つけルドルフの言葉を思い出し、アルムに協力することになる。
エンディングで記憶を取り戻したが、ティータを思ってかはたまたその過去が悲惨だったためか多くを語ろうとはしなかった。次作『紋章の謎』第2部では、彼と思われる人物が仮面を付けてシリウスと名乗り、アカネイア大陸に現れる。
『Echoes』
ティータに保護されたときの様子が「記憶の欠片」で描かれている。このときニーナの名をつぶやいている。(この名前を聞いたティータは「ジークの家族の名前」だと推測していた。)
出自不明な為一度はリゲル軍に捕らえられるが、後にその実力と高潔さからルドルフに見出され、名と地位を与えられた。後に民衆からも人気を集めたが、彼を疎んだジェロームによりティータが捕らえられ、仕方なく従っていた。
ティータが救出された際にはジェロームへと突撃し、卑劣な行いを繰り返すジェロームに激しく怒り彼を糾弾した。
戦後はオリジナル同様記憶を思い出し、時折ティータと離れることはあったものの最終的には彼女と生涯を共にしたという。ティータが死亡している場合は彼女の死を嘆き消息不明となり、後にアカネイア大陸で彼の姿を見かけたという噂が流れるようになる。
マイセン
声 - 中博史
初期クラスはゴールドナイトLv7。登場は4章。
ソフィア一の勇者と呼ばれていた将軍。王家の人々を暗殺するドゼーから王女であるセリカを逃がそうとしたため、逆にドゼーに王女誘拐の罪を被せられ追放されてしまう。アルムの育ての親でもある。ノーマ司祭やルドルフ皇帝らとも関わりがある。アルムからは「爺ちゃん」と呼ばれている。
ラムの村にてルカの申し出を一蹴し、アルムの参戦にも強く反対した。しかし、アルムの進撃を見て避けられないと分かると、リゲル城に行き、すべてを話してドーマ討伐に参加する。最終盤で加わるが、終盤で高位クラスと言う位置づけのバランス、また熟練した老人のためか成長率が絶望的に低い。
『Echoes』
元はリゲル出身。アルムからの呼称は「爺さん」に変わった。まだ子供のアルム達に「死にたくなければ戦え」と叱咤する厳しい性格。
またオリジナルと違い、グレイ達にも戦術を教えておりラムの村にはグレイ・ロビン・クリフが残した修行の跡が残っている。
本作では5章だけではなくプロローグにて彼を操作する機会がある。また、強制加入のためクラシックモードでロストした時も撤退扱いになることがある。
アルムとは支援会話が発生する。その中で、彼はアルムとセリカのことを今でも本当の孫のように想っており、家族のいなかった自分に家族を持つ喜びを教えてくれた彼等に深い感謝を抱いていることを語っている。
戦後はバレンシア統一王国初代宰相として国内の発展に大きく貢献した。アルムやセリカからはかつてと同様実の祖父のように慕われ続けたという。引退後は宰相の座をコンラートに譲った。

セリカ軍[編集]

セリカ (Celica)
声 - 東山奈央
初期クラスは神官Lv1。登場は2章。
本作のもう1人の主人公。ソフィア王家の血統を持つ王女。本名はアンテーゼ。ドゼーの魔の手から逃れるために幼い頃にマイセンに預けられていたが、ドゼーの捜索がラムの村にまで及んだことにより、ノーヴァ島の教会に預けられることとなった。心優しく、争いごとを好まない性格。
メイやボーイ、ジェニーと共に教会を守っていたが、ミラ封印による飢饉を食い止めるべく、ミラ神殿に向かうことになった。ソフィア城にてアルムと会うが、その考え方の違いから仲違いをし、別々に行動することになる。その後、ソフィアを荒らし回っている盗賊王ギースを撃破し、ミラ神殿をミカエラから解放するが、ルドルフによってミラが封印されていることを知ると今度はドーマの塔に向かうことになる。しかし、ジュダの罠によってドーマの生贄にされて危機に陥ってしまう。そこにアルムからの救援が来て、2人で共にドーマを討つことになる。
アルムと隣接しながら戦闘を行うと必ず必殺が発生するというシステムが後作品に支援効果として受継がれていくことになる。
初のFE女性主人公。店頭販売したFEソフトの主人公のなかで唯一専用武器が無い主人公でもある。
プリンセスにクラスチェンジすると、顔グラフィックにサークレットが追加される。
篠崎版の『紋章の謎』上巻にジークのエピソードの経緯時に名前のみが登場している。
『Echoes』
基本的な設定はオリジナルと変化は無いが、ソフィア城及びラムの村における幼少期の出来事が綿密に描かれている。本人も王女としての自覚があるが、父親の事は嫌っている。
顔は母親のリプリカに生き写しという特徴がある。また右手にアルムと同じ聖痕がある。また、肉親に当たる異母兄のコンラートが登場している(後述)。
常に仲間の心配をしたり、親友のメイの相談にも乗る聡明で優しい性格。争いを好まない性格が強調されており、海賊相手に何度も説得を試みてセーバーから注意を受ける場面もある。また物事を独りで抱え込んでしまう傾向が多く、それゆえに重圧に耐えきれず取り乱してしまう場面もあり、周囲から幾度となく心配されている。挙げ句の果てには、アルムや仲間たちを想っての行動だったとはいえ、コンラートから再三注意を受けていたのにもかかわらず「魂をドーマに捧げればアルムとミラは助けてやる」というドルクやジュダの詭弁に乗せられ、自身のみならず周囲にも大きな危機を招いてしまうなど彼女生来の心優しさと責任感の強さが大きく裏目に出てしまうシーンもある。その結果魔女と化しアルムに襲いかかってしまい、封印から解放されたファルシオンによって身体を貫かれてしまう。一時は死亡したかに思われたが、ミラの加護によって蘇生し正気を取り戻す。ミラからドーマ封印の信託を受けた後はアルムに対して自らの行動を謝罪した後に彼と完全に和解し、共に最後の戦いへと臨む。
戦いの後は『外伝』と同様アルムと結ばれ、バレンシア統一王国初代王妃としてアルムと共に国の基礎を築いた。国民は彼女をミラの生まれ変わりだと信じ、深く敬愛したという。
『外伝』とは異なりアルムと隣接させても必ず必殺が発生する訳ではなくなったが、その代わり強力な支援効果が発生する(但し、支援会話は存在しない)。
オリジナルでは上述の通り専用武器が無かったが、本作ではセーバーに渡した黄金の短剣を鍛えることで専用武器の宝剣ソフィアが手に入り、その戦技である専用魔法の真ライナロックが扱えるようになっている。
メイ
声 - 稲川英里
初期クラスは魔道士Lv1。登場は2章。
修道院に仕える魔道士。ボーイとは良きコンビで喧嘩友達でもあり、サンダーの魔法が使えることを自慢にしていて、現時点で使うことのできないボーイをからかっていた。
戦後もボーイとの喧嘩が絶えなかったがお互いにその日常を幸福に思っている。
『Echoes』
セリカとは親友関係にあり、シナリオ中にセリカとの会話が大幅に追加された。それにより非常に明るく天真爛漫な性格が強調されており、セリカ軍のムードメーカーの役割を果たす。有り余る元気が空回りしたり思ったことを包み隠さず口に出してしまうため、その都度ボーイと言い合いになっている。そのボーイには想いを寄せている描写があり、セリカに遠まわしに相談したりしている。
強制加入のため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
エンディングではボーイが生存していた場合彼と結ばれ、多くの子宝に恵まれる。ボーイが死亡していた場合塞ぎ込む日々が続くものの、後に明るさを取り戻しノーヴァ修道院で多くの人々を救い続ける。
ボーイ
声 - 佐々木拓真
初期クラスは魔道士Lv1。登場は2章。
修道院に仕える魔道士。セリカの旅に同行する。メイとはよく喧嘩をしているが、内心密かに慕っている。メイにサンダーを使えないことをからかわれているが、実際習得できるLVは遅い。
公式イラストとゲーム画面では髪の色が全く一致しておらず、前者では緑、後者ではオレンジになっている。
『Echoes』
褐色肌の銀髪姿に変わった。メイ同様出番が大幅に増加したことによりセリカやメイよりも冷静な性格をしているが、魔物が苦手など頼り無い一面も見せる。ノーヴァ島の漁師の息子で5人家族。『ヒーローズ』では貧乏育ちの苦労人と紹介されており、その為か嫌いな食べ物が一部を除き存在しない[注 12]。前述の通りメイの方がボーイに想いを寄せている設定になったが、彼女との支援会話では彼の方からもメイに想いを寄せていることを仄めかす描写も存在する。
サンダーの習得が早めに設定された。強制加入のため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
戦後はメイが生存していた場合彼女と結ばれ、彼女との間に生まれた多くの子供達と共にノーヴァ島で暮らした。子沢山故に苦労が絶えず喧嘩ばかりしていたが、お互いそれを幸福に思いながら過ごしていたという。死亡していた場合一度は絶望するも、後にノーマの跡を継いで司祭となり貧しい人々を救い続ける。
ジェニー
声 - 堀中優希
初期クラスはシスターLv1。登場は2章。
セリカと共に修道院に仕えるシスター。メイやボーイと共に同行することになる。戦後、誰もが意外に思う人物と恋仲になったが、それが誰であるかは分からないらしい。
『Echoes』
髪型がポニーテールからふわっとしたボブヘアーに変わっている。おっとりとした性格で、読書や物語の空想を好む。母が昔父に貰ったというペンダントを常に身に付けている。メイやボーイと違い強制加入ではないためシナリオでの台詞は少ない。
幼少の頃に母親に修道院に預けられ、そのまま母親が姿を消したことが原因で父性に飢えており、その為か好みのタイプは年上で思いっきり甘えたいと語っている。
母親はノーヴァ島の出身だったが後に王都に移住し、数年後産まれたばかりのジェニーを連れて戻ってきたという。母親の容姿は化粧が濃い美人な女性だったらしく、ソニアを見るとその母親のことを思い出してしまい当初は苦手に思っていた。しかし、会話を重ねる度に徐々に打ち解けあえるようになり、最終的には良好な関係を築く。また父親は不明だが、ジェニー達とは別に妻子ある貴族の男といわれている。
戦後はオリジナル同様誰もが意外に思う人物と結ばれたが、『Echoes』でもそれが誰なのかは明らかにされなかった。
セーバー
声 - 子安武人
初期クラスは傭兵Lv1。登場は2章。
ノーヴァの港で傭兵業を営む男。目に眼帯をしている。酒場で飲んだくれているところを海を渡ろうとするセリカに対して無茶だと思いつつも、セリカに雇われる。戦後、妻を娶る。また、ジェシーの生死によって彼も王国建設に関わるかどうかが変わってくる。ジェシーが死亡した場合はバレンシア王国騎士団に参加する。
ある条件を満たすと、女性魔法系ユニットが全員習得できる魔法・エンジェルが使える唯一の男性キャラクターでもある。
小説版では最初セリカに雇われたのは「持ち主を不死身にする」と言われる「聖なる剣」獲得のため彼女らを利用しているにすぎなかったが、死竜(ドラゴンゾンビ)との戦いでカムイが犠牲となった事を機にその考えを捨て、セリカに無私の忠誠を尽くす事になる。
『Echoes』
オリジナルではやや横柄な性格だったが、本作では面倒見がよく比較的穏和な性格に変更されている。強制的に加入するキャラクターであるため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなり、セリカ軍の中ではセリカ・ボーイ・メイと並んで会話イベントが多い。
傭兵の間では腕は確かと評判。セリカに「黄金の短剣」を報酬に航海の護衛を頼まれ、以降は最後までセリカたちと行動を共にする。妹がいるがしばらく会っていないという。
本編終盤で元リゲル軍人だったことをセリカに明かす。『設定資料集』によると、リゲル軍人時代に平民の彼が活躍することを疎んだ貴族の罠にかかり戦場で右目を失い、親友だと思っていた同僚に裏切られ激高し決闘する。しかし、私闘の末に相手を殺害してしまい、尚且つリゲルでは私闘が死罪にもなることからソフィアに亡命した経歴を持つ。
戦後はオリジナル同様、ジェシーが生存していれば彼の王国建設に助力し、死亡していればバレンシア統一王国の復興に尽力する。いずれの場合にも最終的に美しい妻を迎えるが、『Echoes』でもそれが誰なのかは明らかにされなかった。
バルボ
声 - 藤原貴弘
初期クラスはアーマーLv1。登場は2章。
海賊ダッハに家族を殺され敵討ちに出た戦士。敵討ちに協力してくれたセリカと対面をし、恩返しとばかりにセリカ軍に参加、戦後はアルムの頼みによりバレンシア王国にて新兵を教育する教官になる。
主要キャラクターではないにもかかわらず、アルムやセリカと共にパッケージイラストに描かれていた。
公式イラスト、パッケージ、ゲーム画面で配色が全く一致しておらず、公式イラストでは白髪に黄土色の鎧、パッケージでは青髪に黄色の鎧、ゲーム画面では茶髪に赤い鎧となっている。また、髪型も一致していない。
『Echoes』
基本的な設定は同じ。港近くの村に両親や妻子と共に暮らしていた。豪快ながら面倒見がいい性格でレオには深く信頼されている。家族が殺されて以来復讐のことしか考えていなかったため、新たな目標を与えてくれたセリカに感謝している。以降は過去を引きずることなく常に周囲の人間に気を配る男気を幾度となく見せる。
戦後はオリジナル同様新兵の教官を務めることとなる。その豪快で面倒見のよい性格から多くの人々に慕われ続け、幸福な晩年を迎えたという。
エイプリルフール企画の「ファイアーエムブレム維新大乱」では「馬流暴」の名で主役を務め、期間中恋男(レオ)や暇武猪(カムイ)とともに公式サイトのトップページに掲載されていた。
カムイ
声 - 松田修平
初期クラスは傭兵Lv3。登場は2章。
バルボに金で雇われた傭兵。セリカとの共闘後、そのままセリカ軍に参加する。戦後はジェシーと共に王国建設に参加している。ジェシーが死亡している場合は彼の遺志を継いだのか、彼に代わって王国を建設し砂漠の傭兵王となる。
小説版では「聖なる剣」に目のくらんだセーバーを諭すが聞き入れられず、ドラゴンゾンビからセーバーを守るために戦死。その姿は「誰かのために死ぬ」という傭兵というユニティの純粋を貫いた姿として描かれている。
『Echoes』
元は遠方の移住民族の出身。のんきでおおらかな性格で、束縛を嫌い自由を愛する根っからの流れ者。
ややお調子者な一面もあり、セリカ軍に加入する際は何よりもまず賃金の話から進めようとしてバルボに咎められることもあった。また、レオに対して自身のことを「いい男」だとアピールしたこともあり、レオに自身も同性愛者だと勘違いされた挙げ句困惑され、自身も逆に困惑することとなった。
他の部族との小競り合いに負けて町に定住することになったのだが、性格が性格である為かなかなか慣れる事が出来ず傭兵になった。
人の死に対して達観している節があり、他者の死に対しての反応は他キャラクターと比べて薄く、自身が戦死してしまった場合にも今際の際に「どこで死んでも土に還るだけ」と割り切った思いで語っている。
小説版の設定を拾ったのかドラゴンゾンビを嫌っており、海のほこらに行く前にセリカに忠告してくる。
戦後は『外伝』同様ジェシーの王国建設に参加し暫くそこで暮らしていたが、その後流れ者の血が騒いだのか何処かへと旅立ち、そのまま消息不明となる。ジェシーが死亡していた場合はオリジナル同様彼に代わって砂漠の傭兵王となる。
エイプリルフール企画の「ファイアーエムブレム維新大乱」では「暇武猪」の名で登場し、バルボ同様期間中公式サイトのトップページに掲載されていた。
レオ
声 - 高橋孝治
初期クラスはアーチャーLv4。登場は2章。
バルボを兄貴と慕う弓兵。セリカとの共闘後、そのままセリカ軍に参加する。
小説版ではエストに気があったらしく、彼女のために「竜の盾」を取ってくるが敵の妖術で瀕死となり、「戦の中で死ねるなら本望」と言い残しかけるが死んでいなかったという役柄である。
『Echoes』
元軍人の美青年。さばさばした性格で、思ったことははっきり言うが嘘はつけない正直者。女性的な口調で話す。大らかな土地柄と両親の元で育った。男性らしからぬその美しい容姿をからかわれることもあったが、そんな相手に真っ向から立ち向かった結果腕っ節が強くなったという。
明確な同性愛者でバルボへの想いが強調されており、彼に対して恋心を抱いている。バルボを慕うのはかつて好きな人がおりその人を追いなりたくもない軍人になったものの、その相手はすぐに戦死してしまい落ち込んでいたところを励まされた為である。一方カムイは決して嫌っている訳ではないもののタイプではないらしく、彼に対してはやや冷ややかな態度をとり、意見が合うことも少ない。
美容に気を遣っており、街での会話では誰もが認める美人であるセリカに対抗心を露わにしている。
戦後は『外伝』同様バレンシア統一王国騎士団に参加し、常にバルボと行動を共にする。しかし、とある戦いでの負傷をきっかけに軍人を引退し、その後は貿易商を営む。常に明るく、人生を大いに謳歌していたという。バルボが死亡していた場合は深い悲しみに囚われ一時は消息不明となるも、後に王国騎士団に参加して一騎当千の働きを見せ、騎士団及び王国の発展に大いに貢献するという内容になっている。
エイプリルフール企画の「ファイアーエムブレム維新大乱」では「恋男」の名で登場し、バルボ、カムイ同様期間中公式サイトのトップページに掲載されていた。
パオラ
声 - 種田梨沙
初期クラスはペガサスナイトLv8。登場は3章。
前作で仲間になったペガサスナイト3姉妹の長女。海賊にさらわれたエストを助けるためにカチュアと共に参戦する。
『Echoes』
「アベルへの想い」がクローズアップされており、エストとの支援会話の中でアベルの話題が出ると明らかに動揺を見せる場面が見られる。
セリカとの拠点会話では好きな人はいるが生涯それを明かすことはないと語っている。
後日談は「その後の活躍についてはアカネイア大陸史に詳しく語られている」と簡潔に纏められており、これは妹であるカチュアとエストも同様である。
カチュア
声 - 生天目仁美
初期クラスはペガサスナイトLv5。登場は3章。
ペガサスナイト3姉妹の次女。パオラと共に参戦する。
公式イラストとゲーム画面では髪の色が全く一致しておらず、前者では茶色、後者では前作と同じく青となっている。
『Echoes』
過去のシリーズに比べるとより落ち着いた性格になっており、パオラやエストとの支援会話でも苦労性な一面を覗かせる。
アトラス
声 - 櫻井トオル
初期クラスは村人Lv10。登場は3章。
山村に住む村人。弟と妹をギースにさらわれており、ギースを倒すため仲間になる。戦後は山に帰りきこりをしている。
小説版では傭兵になり、ギースに暗黒の剣を振るおうとするがジェシーに止められ、それを戒めとしてジェシーの王国建設に助力する。
『Echoes』
別人の如き屈強な体格に変わり、ビジュアルはボーイ同様褐色肌で銀髪というデザインになった。口調はぶっきらぼうで乱暴だが、性根は情に厚い好青年。先祖代々から木こりとして生活しており、「山の表情」を感じ取ることが出来るという。『設定資料集』によると、動物に好かれるらしい。
元軍属で辺境での戦いに参加していたという設定が追加され、仲間になる流れは同じだがギースを倒す前にミラの神殿に向かおうとすると離脱してしまう(再び村に行くと仲間にできる)。これはパオラとカチュアも同様。ただし、パオラやカチュアと異なり加入する前にギースを倒してしまうと村から消えてしまい仲間にすることができなくなる。
ミラの神殿へ向かう事を厭わずギース討伐に協力してくれたセリカに恩を感じている。その為セリカとの支援効果がある。
戦後は『外伝』同様木こりに戻るが、有事の際王妃に請われると誰よりも早く駆けつけたという。
ジェシー
声 - 四宮豪
初期クラスは傭兵Lv6。登場は3章。
エストを助けようとしてギースに捕らえられた傭兵。捕らえられた後、砂漠の砦にて監禁されるが、セリカ軍に救出される。エストを救出するためにそのまま参加し、ギースを討つことになる。戦後、砂漠に王国を建てて、砂漠の傭兵王となる。
小説版ではディーンを倒した後、ソニアを説得するため単身使者となるが帰ってこなかったため「ソニアの傀儡」と疑われるも、ギースの砦攻防の際にソニアの援軍を連れて帰還、ギースに暗黒の剣を振るおうとしたアトラスを自ら止め、その姿にこれまで疑っていたセリカ軍の皆が彼を真の仲間と認めることになる。
『Echoes』
明るい性格の傭兵。
やや軟派な一面もありかわいい女性に目がない。「記憶の欠片」で見られる回想では盗賊に絡まれたシルクを助けている。その為支援会話こそないもののシルクと支援効果がある。自称こそ「ケチな傭兵」だがそれとは裏腹に人付き合いが良く、傭兵達の間で話題を集めていたセーバーや、他者との関わり合いを避けていたディーンにも積極的に声をかけていた。
『設定資料集』によると、もとはソフィアの上流貴族出身で、同世代のクレーベらと親交があったという。母親は身分の低い愛妾。正妻と父との間に産まれた腹違いの弟がおり、彼との間に後継者問題が発生した。家臣の殆どは剣の腕が立つジェシーを跡継ぎに推薦したが、ジェシー自身は身体の弱かった弟の事を想い家名を捨てて出奔したという経歴を持つ。彼本人はそのことをセリカたちに正確には話すことが出来ず、「しつけが厳しい家庭で育ち、決まり事に嫌気が差して家から飛び出した」と語っている。
戦後は『外伝』同様砂漠の傭兵王として名声を上げており、有事の際にはアルムの治めるバレンシア統一王国に積極的に協力していったことが語られている。
ディーン
声 - 最上嗣生
初期クラスは剣士Lv5。登場は3章。
右目に傷を負った剣士。ギースの部下だが、ギースのことを嫌っている。ソニアとの選択になる[注 13]。勇者の剣を所持している。戦後忽然と姿を消したが、新たな戦いを求め南の大陸に渡ったという噂が流れている。
諸事情により、後述のブライと顔グラフィックが同じである。
公式イラストとゲーム画面では髪の色が全く一致しておらず、前者では金髪、後ではピンクとオレンジの2色になっている。
佐野&わたなべ版ではギースの攻撃からソニアを庇って死亡している。ソニアとは仲が悪いようだが、実は好感を持っている表現がある。
『トラキア776』に同名キャラがおり(クラスはドラゴンマスター)、『聖戦の系譜』のストーリー中に登場するトラキア王国の「竜騎士ダイン」も書籍による表記違いの同名である。
『Echoes』
オリジナルとは違い左目に傷を負ったクールな剣士の風貌に変わり、後述のブライと差別化された。性格は冷酷で、基本的に他者との関わりを避けている。
狂気に囚われたドーマが望む「力と恐怖が支配する世界」に対して仲間の多くが強く反発する中、彼のみはその世界に僅かに関心をもつなど戦闘狂の一面も覗かせている。
『設定資料集』によるとその正体は元ソフィア軍人で、代々軍人の家庭に生まれ、父の厳しい指導を受けて育ってきた。後に領主の娘と結婚するが、彼が任務で領地を離れた時に屋敷が何者かに襲撃され、急遽舞い戻る際に彼も何者かに襲われて左目を失う。屋敷に戻ったときに妻の変わり果てた姿を目にし、復讐を胸に家に代々伝わる勇者の剣を胸に旅だったという。そのため、セリカがソフィア王家の王女だったと知ると一瞬やや仰々しい態度をとる他、ソフィア王家の腐敗が招いた数々の悲劇を忘れないようにと王女であるセリカに頼んでいた。
自らの過去について「過去を他人にひけらかす趣味はない。」として他人には明かそうとしなかったが、ジェシーとの支援会話の中で、彼の過去を話すことと引き換えに自分も話すことを提案したことがある(ジェシーは自分の過去は大した話ではないとしてその提案を断った)。
戦後はオリジナル同様消息不明となっており、その後の足取りは記録にも一切残っていない。
ソニア
声 - 下田レイ
初期クラスは魔道士Lv5。登場は3章。
ギースの部下だが、ディーンと同じくギースの事をよく思っていない。エクスカリバーを操ることができる。ディーンとの選択になる。実は父親はジュダであり、マーラとヘステは彼女の姉である。そのため、父親であるジュダを酷く憎んで出奔。ギースの片腕となるが、ギースにも失望していた。
佐野&わたなべ版では、元はシスターだったが呪いで姉2人と共に魔女になったという設定になっている。
小説版では姉妹たちと「魂の連鎖」が起こっており、マーラがアルム軍に討たれた時にはその名を叫び、父ジュダと相討ちになり戦死した際にはヘステはソニアの名を叫び、リゲルの滝に向かい自殺した。
『Echoes』
前述の佐野&わたなべ版の設定が一部流用され、元は修道院育ちと言う設定になった。勝ち気で美意識が高い。
ジェニーからはかつて自分を置いていった母親と雰囲気が似てると苦手意識を持たれていたが、会話を重ねるうちに打ち解けるようになる。
なお、オリジナルと違いディーンかソニアの片方を倒すともう片方がフィールドから消える為両方倒すことはできない。
「ドーマの沼」に登場するジュダとは戦闘時に特殊会話が発生し、姉であるマーラとヘステの仇を討つ機会をずっと待っていたことが彼女の口から語られる。
魔女の転移の能力を意識してか、オリジナルになかった白魔法のリワープやドローを新たに習得するが、代わりにオリジナルで習得することができたエンジェルとアローが習得できなくなっている。これにより女性魔道士の中では唯一エンジェルが使えないキャラクターとなった[注 14]
戦後は魔女にされた女性達の治療法を求めるために各地を旅するが、とある地方で消息が途絶えてしまう。その出来事と前後してかつてのヌイババ館に新たな魔女が住み着いたという噂が流れるようになり、彼女の身に不穏な出来事が起こったことを示唆するかのような内容となっているが、詳細な関連性は明らかにされていない。
エスト
声 - 村川梨衣
初期クラスはPナイトLv3。登場は3章。
ペガサスナイト3姉妹の三女。海賊から助け出すと参戦する。
公式イラストとゲーム画面では髪の色が全く一致しておらず、前者では青、後者では前作と同じく赤となっている。
『Echoes』
『暗黒竜』『紋章』の設定が掘り下げられ、パオラやカチュアとの支援会話の中で、アベルと共に経営する雑貨屋の商品を紹介する場面が見られる。
ノーマ
声 - 稲葉実
初期クラスは賢者Lv7。登場は4章。
ミラ教団の偉大なる最高司祭。ドゼーの暗殺からセリカを守るために教会にて保護していたが、セリカが出発するときに心配はしていたがそのまま見送っていった。その後、心配になり、自らも追いかけていくが、その途中でミスを犯し、とある場所で立ち往生する羽目に。マイセンと同じく、老人のためか成長率が絶望的に低い。
戦後ミラとドーマの二つの教団を統合し最高司祭となっている。
『Echoes』
基本的な設定および仲間になる経緯は同じ。少々お茶目な人物として描かれており、腰痛や肩こりが起こった時にセリカにマッサージをしてもらっている場面もあった。マイセンとも面識がある。
妻や子はおらず生涯をミラの教えに捧げており、そのためセリカたちの成長を見守ることを楽しみにしている。
戦後はオリジナル同様ミラとドーマの二つの教団を統合し最高司祭になる。何万人もの信者に崇められる存在になってもお茶目な性格は相変わらずだったという。
仮面の騎士
声 - 佐藤拓也 / 小平有希(幼少期)
初期クラスはパラディンLv7。『Echoes』に登場。
セリカの前に突如現れ、彼女の危機を救い、それ以降も彼女たちをサポートする謎の騎士。強制加入のため、クラシックモードでロストした時も基本的に撤退扱いとなる。
その正体は既に死んでいたと思われていたセリカの異母兄であるコンラート。普段は温和かつ心配性な性格で一人称も「僕」だが、仮面を付けているときは人が変わったかのように厳格かつ寡黙な性格に変わり一人称も「私」に変わる。セリカ曰く「兄が二人いるみたい」との事だが、本人はあくまでも兄は自分一人だと言い張っている。幼い頃はお化けを怖がる臆病な性格だった。
アルムを守るためにドーマに魂をささげようとしたセリカに平手打ちを喰らわせる場面もあったが、それはセリカを思いやってこその行為であり、命を投げ出すようなことはしないようにと優しく教えた。
母親がリゲルの貴族出身である為他の兄弟姉妹や王妃からは疎まれていたが、唯一セリカとその母リプリカは親しく接していた。セリカの身を案じるのもその為である。離宮の火事の際、侍女の手引きで脱出しリゲルへと逃れ賢者ハルクの下に身を寄せていた。
戦後は槍を置き文官としての才能を開花させ、宰相を引退したマイセンの後を引き継いだ。多くの女性から人気を集めたものの、生涯独身を貫き通したという。

敵キャラクター[編集]

ソフィア王国[編集]

ドゼー
声 - 四宮豪
クラスはバロンLv1。ソフィア王国宰相。クーデターを起こし、ソフィア王国一家を王女1人以外を手にかけ、実権を握り悪政を行なう。ずる賢いところもあり、解放軍の捕虜を見せしめにして処刑したり、ある条件を満たすと「影武者」を使って身の安全を図る。なお、第1章「ソフィアの門」のマップに登場する「竜の盾を持っているドゼー」は、とある過酷な方法で撃破は出来る。なお、アルムの正体を知っていた数少ない人物でもある。
佐野&わたなべ版では、ゲーム内の「ドゼーの砦」で登場。鎧に「ドーマ神の加護」があり、この加護をアルムが撃破(正確にはドゼーの顔を刺している)。負けを認めたドゼーが「ルドルフに操られ、ドーマの呪いがかけられていた。目が覚めたから共に戦いたい!」と往生際の悪い説得を述べていたが、解放軍のリーダーであるアルムの判断で解放軍全員の武器に刺されて死亡した。
『Echoes』
基本的な設定は変化無し。オリジナルにおけるグラフィックを意識したデザインで描かれており、前頭部の髪が後退したやや肥満体の中年男性の姿となっている。リゲル帝国と手を結びソフィアの王になるため暗躍する。スレイダーに命じて離宮に火をつけさせ、さらに中にいる人間全てを皆殺しにしようとするなど極悪非道な面が強調されている。一方で、捕らえられたフェルナンからアルムの情報を聞き出し、そこからルドルフ及びマイセンの意図を察するなど鋭い洞察力を見せる場面もあるほか、フェルナンの実力を惜しみ彼を処刑せずベルクトに引き合わせることで自分達の陣営に取り込むなど寛容とも言える一面も持ち合わせている。なお「竜の盾」はベルクトに与えられたものとなっている。
ソフィア城が解放軍に奪還されたのちは自身の砦へと退却する。そしてその砦をも攻め込まれた際には見せしめにマチルダを処刑しようとするが、最終的にはオリジナル同様戦に敗れ戦死した。息絶える間際にマイセンの意図を確信しそれに対する怨みを述べており、まだ何も知らないアルムの心の中に一つの大きな疑問を抱かせることとなる。なお、ドゼーの砦におけるドゼーはノーマルモードだと通常の槍を装備しているが、ハードモードだと手槍を装備しているため一層危険なボスキャラクターとなっている。
尚「ドゼーの替え玉」にも僅かながら台詞が存在し、アルム達に倒されると自分が本物のドゼーではないことを言いかけながら戦死する。
「記憶の欠片」にはドゼーが密かにスレイダーを呼び寄せて離宮襲撃を命じる場面の回想があり、神に頼らず自分という人間の意志で国を動かすという、彼なりの決意を聞くことが出来る。
スレイダー
声 - 河田吉正
クラスはパラディンLv1。ドゼーに仕える騎士で親衛隊長。「ソフィアの門」のボス。撃破するとそのまま戦死するが、彼を倒す前にドゼーを倒すと「いつかこの借りは返す」と言い残し立ち去る。しかし、その後彼と再び戦う機会はなくそのまま消息不明となる。
『Echoes』
大幅に設定が肉付けされ、初登場は序章に変更された。精悍な顔立ちをしていたオリジナルとは異なり、痩せ型で顎髭の生えた人相の悪い顔立ちとなっている。クレーベ同様ソフィア貴族の出身。
性格は卑劣かつ極悪非道であり、ドゼーの命令でセリカの住む離宮に火を放つ・グレイ達にラムの村の場所を案内させ、「辺境任務の疲れを癒やす」との名目で村で狼藉を働こうとする・更にグレイ達が自分の意にそぐわなければ幼い子供にもかかわらず容赦なく斬首しようとするなどその悪行は本編で見られるだけでも相当な物である。また当のドゼーに対しても普段媚びへつらっているが、替え玉が討たれた際には本人が既に退却していることをいいことに呼び捨てにしているだけでなく、ドゼー本人の死後も彼のことを「腰抜け」と貶している。
本作ではソフィアの門において撃破しても死亡せず、ドーマ教団にデューテの情報を売りリゲル帝国に亡命しリゲル城前の要塞でLv5のゴールドナイトにクラスチェンジした状態で再登場する。ソフィア貴族らしからぬ数々の悪行をクレーベに責められるが全く聞き入れず、ミューラーと共にソフィア解放軍に攻撃を仕掛ける。しかし最期は解放軍に敗北し、屈辱のあまり絶叫をあげて戦死する。なお、要塞にて出現した際に鉄の槍を装備しているが、ギース砦にて出現するアレッシオに鋼の槍を五つ渡すことでスレイダーの装備品が鋼の槍に変更される。
追加ストーリー「ソフィアの港の戦い」では友軍として登場する。ソフィア港で発生した商人の反乱鎮圧へと向かった際に苦戦を強いられ、ソフィア解放軍に助けを求める。しかし、助けられた後はクレーベ達に一切協力せず自分達だけさっさと離脱し彼等を見殺しにしようとするなど本編同様卑劣な振る舞いを繰り返す。尚、この時のみ彼のクラスがソシアルナイトに変更されており、彼が倒されるとゲームオーバーとなってしまう。
「ソフィア城防衛戦」では敵軍のボスとして登場し、クラスも本編同様パラディンとなっている。但し拠点の防衛が目的となるマップであるため、彼を倒さなくてもマップクリアは可能である。ソフィア城を制圧するために一万もの兵を率い攻め込むが、解放軍の激しい抵抗の前に攻めきれずにいた。その後リゲル軍の援軍により解放軍を窮地に追いやることはできたが、ルカの策により城にいたリゲル領民を人質にとられ手出しが出来なくなってしまう。結局、交渉の末ソフィア城を乗っ取ることはできたもののソフィア解放軍を取り逃がすことを余儀なくされ、屈辱を滲ませていた。

ギース盗賊団[編集]

ギース
クラスは魔戦士Lv1。砂漠の盗賊王であり、「ギースの砦」を中心としてソフィアの東に大きな勢力を持っている。ガッハやダッハをはじめ、ソフィアを荒らしていた全ての山賊と海賊を操っている。捕らえられたエストを配下の海賊から送られており、アトラスの弟と妹をもさらっている。また、ミラ神殿の関係者も多く捕らわれている。そのあまりにも残虐な行いのためか、仲間であるはずのディーンとソニアにも良く思われていない。
この名前は『聖戦の系譜』(クラスはジェネラル)と『封印の剣』(クラスは海賊)にも同名のキャラクターが登場する。
『Echoes』
褐色の肌と白い顎髭、そして右目の眼帯が特徴的である屈強な男として描かれている。声が大きく粗暴で傲慢な性格。ドゼーとも交易関係を持っており、ドゼーに賄賂を送ることで自身の盗賊行為を見逃すよう仕向けていた。
部下の報告からセリカが自分の砦に向かっている事を知り、ソフィアの王族である彼女を生け捕りにしてリゲルに売り渡し自身の立場を盤石なものにしようと目論む。しかし、セリカ軍が事前に配置していたディーン或いはソニアの部隊を突破したために自身の砦へ攻め込まれてしまう。セリカ達を迎え撃つも最終的には敗北し、彼女らへの恨みの言葉を吐き捨てて死亡する。
ダッハ
クラスは盗賊Lv10。ソフィア王国近海を牛耳る海賊の頭。バルボの家族の仇でもある。
『Echoes』
自身のことを「海賊の王」と自称している。セリカから海賊行為を止めるよう説得を受けるが全く聞き入れず、逆にセリカ達を奴隷として売り飛ばすことを目論む。最終的には戦いに敗れ、自身が倒されたことに驚愕しながら息絶える。
ガッハ
クラスは盗賊Lv10。「ソフィアの海岸」でパオラとカチュアを襲撃する。
『Echoes』
ギースの部下。オリジナル同様、ダッハと瓜二つのグラフィックで描かれている。パオラとカチュアを襲撃し奴隷として売り飛ばすことを目論むも、セリカ軍の援軍によって部隊は壊滅し、自身も戦死した。
ウォルフ
クラスはスナイパーLv3。ギースの部下。「砂漠の砦」を守っている。
ドゼーに似た白髪白髭の老人のような容貌。
『Echoes』
尊大な性格のスナイパー。一人称は「わし」。基本的にリゲル軍のザクソンと同じ外見だが、右目に傷跡があり色黒に描かれている。何故か初戦と今際の台詞がザクソンと同じである。ディーンとソニアほどではないもののギースからその実力を認められており、彼がセリカたちに倒された報を聞いた時ギースは驚愕していた。
盗賊頭
声 - 高口公介
『Echoes』に登場。クラスは盗賊
シルクを攫った盗賊団の首領。禿頭で柄の悪い男。「盗賊のほこら」の最深部に登場し、攻め込んで来たアルム達と交戦する。アルム達のことを「正義の味方気取り」と馬鹿にしていたが、最終的には敗北、戦死した。

リゲル帝国軍[編集]

ルドルフ(1世)
声 - 菅生隆之
クラスはゴールドナイトLv20。リゲル帝国の第4代皇帝。バレンシア大陸を創造した神の1人大地母神ミラをファルシオンで封じた。
リゲル城での戦いの前に部下に対し、自分が討たれれば潔く降伏せよと命令している。その言葉通りこのマップではルドルフを倒せばクリアとなる。パラメーターでは運の数字が「0」と表示されているが、運が「40」上がるアイテム・天使の指輪を装備しているため武器や魔法があまり命中せず、非常に強敵なのだが、アルムに対しては攻撃してこない。
アルムの実の父親であり、生まれたばかりのアルムをマイセンに託した張本人。滅び行くバレンシアの未来を危惧し、自らが破壊者となることで勇者の出現を促し、新しい時代を築くための捨石になろうと決意していた。アルムに敗れ自分が父親であることを明かすと、ファルシオンでドーマを倒すことを託し息絶えた。この後アルムは一部のリゲル将兵から「ルドルフ2世」として言及される[要出典]
ソフィア国王夫妻の記述はあるものの、ルドルフの皇妃に関しての記述はこれといってない。
佐野&わたなべ版ではゲーム内の顔グラフィックにはある髭が無い設定になっている。
篠崎版の『紋章の謎』ではジークのエピソードの経緯時に名前のみが登場している。
小説版ではアルムは攻められて命乞いをするような「愚君」を想像していたが、日々鍛錬を怠らぬ心身・首を傷つけられた時でも血が広がらぬよう伸ばされた髭・使う武器よりも遥かに手入れされた自害用の小刀など、戦士のユニティとして理想と呼べるような姿として描かれている。それでもアルムに対してはまるで自分が死ぬ事を望んでいるように抵抗してこない姿を見て、アルムも疑問を感じる事になる。
かつてソフィアから外交使節として来訪したマイセンに産まれたばかりのアルムを託し、城付きの乳母(シルクの母)と共に脱出させた。マイセンにアルムを託す際、ソフィア侵攻の際王族を一人だけ生き残らせる約束も行っており、それがセリカであるという設定にもなっている。
『Echoes』
口髭がない代わりに、白い髪と顎髭が特徴となっている。マイセンとは旧友同士。甥のベルクトに対しては、二度アルム率いる解放軍に破れたことから厳しい対応をとっているが、本来は彼のことを心から案じており、自分の真意を伝えることが出来ないが為に大きな負い目を感じていた。
セリカが見た悪夢の中ではアルムと戦っており、アルムがドーマにとどめを刺す時に見せた盾を投げ捨てる動作を彼自身も披露している。また、その際はドーマから力を与えられたベルクトと同様に黒いオーラを全身に纏っていたほか、本来攻撃を加えない筈のアルムに対し本気の攻撃を加えていたことから、セリカが見た悪夢の中でルドルフの身に何かしらの異変が起こったことが示唆されている。
「記憶の欠片」の一つに、マイセンにアルムを預けた際の彼の様子が映し出されたものがある。その中で彼は、親友であるマイセンへの信頼、自らの悲壮な覚悟、そしてアルムに対する深い愛情と別れの言葉を語っている。
ベルクト
声 - 鈴木達央
クラスはパラディン→ゴールドナイト。『Echoes』に登場。
ルドルフの甥。野心家でプライドが高い性格であり、身分を重視する貴族主義者。次期皇帝の座を目指し、武功を立てるべくソフィア王国への侵攻を指揮する。ドゼーが裏切るよう仕向け、ソフィアのクーデターを手引きしたのも彼である。
アルム達がソフィア城を奪還したのち彼の前に立ちふさがり、戯れとして勝負を挑むも敗走する。その失態をルドルフに咎められ、その埋め合わせとして自ら国境の守備に赴く。しかし合戦に敗れ、ヌイババから渡された鏡の魔力を最後の手段として用いるも不思議な力によって打ち破られてしまう。その結果敗走を余儀なくされ、プライドが大きく傷付いてしまう。挙げ句の果てにリゲル城にアルム達が攻め入った際にもルドルフから出陣を許されなかった。
アルムがルドルフの息子だと知り、自分のこれまでの行いが無意味だと痛感し完全に心が壊れてしまう。力を欲せよというドーマの誘いに乗ってしまい、リネアの魂と引き換えに強大な力を得る。ドーマの塔への地下通路でアルム達と遭遇し共にバレンシアを復興しようと説得されるも全く聞き入れず、魔女となったリネアとともに攻撃を仕掛ける。この時にはドーマに与えられた代償の槍「クリムヒルド」を所持し、命中と回避を上昇させるスキル「力の業火」と弓と魔法のダメージを半減させるスキル「妄執」を持ち、更にリネアとも支援効果があるため非常に戦い辛い強敵として立ちふさがる。
最終的には敗北し神の力にすがった自分自身を悔やみ、アルムにバレンシアの未来を託し最期まで己の身を案じてくれていたリネアと共に天へと登っていった。彼の死は、自分自身の父親に続いてやっと出逢えたはずの従兄弟の命までも奪わなくてはならなかったという過酷な事実をアルムに突き付けることとなり、その深い悲しみからアルムは再び泣き崩れた。
リネア
声 - 山村響
『Echoes』に登場。リゲル帝国のとある貴族の娘でベルクトの婚約者。ある日の舞踏会で、家格の低さを気にして会場の隅に控えていたところをベルクトに見初められた。帝国内でも評判の美貌の持ち主で、大人しく控えめな性格。ベルクトが心を許す唯一の存在で、リネアもベルクトを心から愛しその身を案じ戦争に同行する。リネアは皇妃になることにはこだわっておらずベルクトの側にいられればいいと思っている。
後にドーマの狂気に囚われたベルクトによってドーマに魂を捧げられ、魔女として生まれ変わり、直後に駆けつけてきたフェルナンを殺害する。その後ベルクトと共にソフィア解放軍を迎え撃とうとするも敗れ、戦死する。その後力尽きたベルクトを迎え、最後までベルクトの身を案じながら彼と共に天へと登っていった。この時HPが0になる攻撃を受けても幸運の数値の確率でHPを1残すことがある「祈りの指輪」を装備しているが、皮肉にもリネアの祈りがベルクトに届かなかったことになぞらえてか、リネアの幸運は0に設定されておりこの効果は発動しない。
尚、戦闘グラフィックは通常の魔女と異なり、全身黒色で炎に包まれた裸体の女性の姿をしている。一部のダンジョンでも彼女と同じ戦闘グラフィックのユニットがオリジナルには存在しなかった魔女の上位クラスの敵専用ユニットウェスタとして登場する。
フェルナン
声 - 野島健児
クラスはソシアルナイト→パラディン。『Echoes』に登場。元はソフィア解放軍の一員で、クレーベ及びクレアとは兄弟同然に育った幼なじみ。マチルダとも友人にあたり、彼女に対しては淡く想いを寄せていたことを仄めかす描写も存在する。名士で知られている父親と姉、そして父の後妻である義母、そして彼女と父の間に産まれた年の離れた妹と弟がいる。実の母はフェルナンが産まれた後に亡くなっている。
元々の性格は気のいい皮肉屋で、クレーベたちとは非常に良好な関係を築いていた。しかし、数年続いた飢饉で飢えた領民に自宅を襲われ家族全員を失った事件をきっかけに、何よりも貴族を第一に考え平民を徹底的に差別する過激な性格へと変貌する。それ以降解放軍の在り方についてクレーベと意見を違える機会が増え、クレーベがアルムに解放軍のリーダーの座を譲ったことを機に袂を分かつ。
その後はドゼーに捕まるも、丁度ソフィア城に滞在していたベルクトに引き合わされ彼の配下となる。貴族第一主義であるベルクトの思想に感化され、彼に忠誠を誓う。その後ベルクトと共にソフィア解放軍と幾度となく戦うも、一度も勝利をおさめることは出来なかった。
ルドルフが倒れた後、ベルクトによってドーマに魂を捧げられ魔女と化したリネアの攻撃を受け致命傷を負う。逃げ延びた先でソフィア解放軍に会い、アルムにドーマ及び正気を失ったベルクトに関しての警告を伝え、クレーベに後悔の念と詫びの言葉を述べながら彼の腕の中で事切れた。本来敵同士であったものの、かつての仲間だったことからアルムやクレーベらは彼の死を深く悼み、特にクレアは悲しみのあまりその場で泣き崩れてしまった。
有料DLC「解放軍の前日譚セット」では、「ソフィアの港の戦い」及び「ソフィア城防衛戦」にて味方キャラクターとして彼を操作することが出来る。
「ソフィア港の戦い」ではクレーベと共にスレイダーの救出へと向かうが、そのあまりに身勝手な振る舞いに激怒することになる。クレーベとの会話の中では、年の離れた妹と弟に愛情を抱いていることを語る。
「ソフィア城防衛戦」ではフェルナンの家が襲撃され家族が犠牲となった事件からまだ間もない時期だったため、心に大きな傷を負い周囲に辛く当たっていた。ソフィア城が奪われた後は、人質作戦をクレーベとともに立案しそれを自身に知らせなかったルカを侮辱し、怒鳴り散らしていた。
ザクソン
クラスはアーマーLv5。「ソフィアのきた」のボス。顔グラフィックはない。
『Echoes』
リゲル軍に所属する、顎髭を蓄えた柄の悪い将校。ソフィア解放軍を見下していたが、最終的には敗れ戦死した。
ローソン
クラスはパラディンLv3。「ソフィアのもり2」のボス。顔グラフィックはスレイダーと同一。
『Echoes』
リゲル軍の将校。グラフィックはスレイダーと差別化され、赤い髪と顎髭を蓄えた中年男性の姿で描かれている。軍人らしく実直で忠義に厚い男。大規模な騎兵部隊を率いる。解放軍に倒された際はルドルフに対し詫びの言葉を述べて息絶えた。
ガゼル
クラスはボウナイトLv1。「もりのきた」のボス。顔グラフィックはスレイダーの色違いで、左右を刈り込んだモヒカンのような髪型。髪色はオレンジ。
『Echoes』
リゲル軍の将校。グラフィックはほうれい線が目立つ中年男性の姿となった。オリジナル同様の髪型で、髪色は赤褐色に変更されたが、追加された顎髭は茶色で髪色と異なる。無数の弓兵で構成された大部隊を率いる。解放軍阻止に執念を燃やすものの、最終的には戦に敗れ、口惜しさを吐露しながら戦死した。
ブライ
クラスは剣士Lv1。「ミラヘの谷」で待ち構える。暗黒の剣を持つ。
小説版ではかつては仲間に対しての面倒見の良い「ユニティの理想」とも呼べる剣士だったが、暗黒の剣に魅入られその力が自分の強さと錯覚した挙句、己を傷つけながら戦う剣士となっていた。セリカ軍に敗れ、その剣を墓標代わりにそこで朽ちると思っていたが、アトラスが密かに暗黒の剣を所持する事になる。
『Echoes』
不敵な性格のリゲル軍人。ミラ神殿を制圧している。隻眼ではなくなったものの、赤紫色で均一に切り揃えられた特徴的な髪をはじめ、オリジナルにおけるキャラクターデザインを意識したグラフィックで描かれており、前述のディーンと差別化されている。最終的にはセリカ軍に敗れ戦死するも、最期まで不敵な態度を崩すことはなかった。
シーザス (Seazas)(外伝のみ)
クラスはGナイトLv1。リゲルとソフィアの国境に陣取っている。顔グラフィックは先述のスレイダー及びローソンと同一。
『Echoes』では国境を守備するのが前述のベルクトとフェルナンに代わった事で、オリジナルに登場した全てのキャラのうち唯一リメイクで存在を消されたキャラになった。
サイゾー
クラスは魔戦士Lv1。「リゲルの森」のボス。顔グラフィックはない。
『Echoes』
忍者のような格好をした真面目な性格の軍人として描かれている。ルドルフに忠誠を誓っており、撃破された際にはルドルフに詫びの言葉を述べながら息絶えた。
ジェローム
クラスはGナイトLv5。顔グラフィックはドゼーと同一。リゲルの村を統括しており、「リゲル平野」をジークとともに守っている。非常に残忍かつ狡猾な男で、かつてリゲルの村を統括していたときは多くの悪行で村人を苦しめており、ジークの派遣でそれができなくなったときはヌイババと結託してティータを人質にとってジークを牽制していた。
『Echoes』
基本的な設定は同じ。グラフィックはドゼーと差別化され、小さな口髭を蓄えた中年男性の姿になっている。貴族であることを鼻にかけており、常に他者を見下している。ジークに対しても高圧的な態度を取り、ティータを人質にとっているのをいいことにこき使っていた。最期は解放軍に敗れ、屈辱を滲ませながら戦死した。
マグナム
クラスはバロンLv10。グラフィックはドゼー及びジェロームと似ているが、髪は白髪で口髭も小さく、着ている鎧も青色である。「リゲルの滝」を守っている。倒されると相手を賞賛して逝く。
小説版では腹心のヘステが自殺し、リゲル軍所属のジークもアルム軍に付いた事から恐怖を覚え逃走する。
『Echoes』
先に登場したザクソンの外見そのまま、髪や鎧の色を濃くした容貌であり、オリジナルよりも若々しいデザインとなっている。オリジナル同様、倒されると息絶える間際に相手を賞賛する。
ミューラー
クラスはボウナイトLv10。リゲル軍。「要塞」を守っている。
小説版では要塞まで攻め入ってきたアルム・ジークと対談するなど寛容な性格でもあるが、ジークの洞察が正しい事を知るとリゲルの滅亡が避けられない事もまた知り、自分の銃弓で喉を貫き自害した。
『Echoes』
鋭い目つきをしており厳格な雰囲気を漂わせている軍人。スレイダーとともに要塞を守っており、彼とは対照的に忠誠心が強く実直な性格。撃破するとサイゾー同様、ルドルフに詫びの言葉を述べて息絶える。

ドーマ教団[編集]

ドーマ
声 - 銀河万丈
クラスは邪神Lv20。バレンシア大陸を創造した神の1人。逞しさと力こそ全ての考えを持つ。本作のラスボス。
所々液状の様に腐敗した緑の皮膚に露出した筋肉が見え、形容しがたい、何かの生物の死骸のような姿をしている。移動は翼を羽ばたかせるかのように飛行し、首のように動く部位と頭の様な部分に赤い単眼を持つ。射程に入ると襲いかかってくる、シリーズでは珍しいラスボスである。HPが限界を超えており戦闘当初は「??」表示になる(限界以下になると表示される)、メガクエイクやビグル召喚をしつつ、自身はアイビームや触手で積極的に攻撃を行い、ピンチになるとアイボールを使ってくる。ある一定の状態になったときのアルムのファルシオンでしか止めを刺せないはずなのだが、なぜかある魔法でも倒せる仕様の穴がある[注 15]。また、ある2キャラの支援効果でも速攻で倒せるボスでもある。
なお、アルムがファルシオンで止めを刺す、すなわち、「主人公が専用武器で止めを刺さないとラスボスを撃破できない」という仕様は、『暁の女神』の神剣ラグネル(女神ユンヌの加護つき)装備のアイク対女神アスタルテの組み合わせでも起用されている。
佐野&わたなべ版ではラストに真の姿のドーマがミラと共に登場している。
篠崎版の『紋章の謎』上巻にジークのエピソードの経緯時にミラと共に名前のみが登場している。
『Echoes』
敵としてのLvが30に変更された。オリジナルと異なり、動くことはなくなっている。また、とある魔法で撃破できる仕様の穴も健在である[注 16]
もとはアカネイア大陸からミラと共に新天地を求めてバレンシア大陸に渡ってきた神竜族であり、「神竜ドーマ」もしくは「戦神ドーマ」と呼ばれている。オリジナルと比較すると姿形ははっきりしたものになっており、両の眼窩に目玉がなく額に目玉を持つ[注 17]ボロボロな巨大な竜の姿で登場する。永く生きた竜が最期に待つ運命である狂気に支配されている。かつて竜の王ナーガから狂気に支配された自分たちを滅ぼすためにファルシオンを与えられていた。
元は人々に生きる力を与える神としてリゲル地方の人々から信仰を集めていた。しかし、狂気に囚われてからはただ力だけを求め人々に害をなすだけの邪神へと成り下がってしまい、人々の魂を吸収し魔女へと変貌させる・ベルクトを唆して彼及びリネアの魂と引き換えに強大な力を与える・ジュダに命じてアルムとセリカの魂を吸収しようとするなどおぞましい所行を繰り返す。その影響力は大陸全体に及び、リゲル地方を荒廃させるのみならずバレンシア大陸そのものを滅ぼしかねない危険性を孕んでいた。アルムによって封印された後は正気を取り戻し、アルムとセリカにバレンシア大陸を託し深い眠りについた。前述の通り一度は邪神となり多くの人々を苦しめたものの、ミラと共にバレンシア大陸の基礎を築いた功績から引き続き信仰を集め、ミラ教とドーマ教が統合された後もミラと共に多くの人々から崇められ続けた。
旧作のパッケージは「アルム・セリカ・バルボの背後に謎の鎧武者がいる」という構図だったが、この鎧武者がドーマの人間体とされ、本編内でこれを模った偶像が数か所登場する[注 18]。偶像ではなく本人の人間体としての姿は「記憶の欠片」の一つにある人間体のドーマとミラが会話をする過去のシーンで登場し、鎧を纏った屈強な男性の容姿をしており、妹のミラ同様にとがった耳に緑髪をしており、髪形はポニーテール状の一つ結びにしている。顔は影に隠れておりはっきりとした表情は読み取れないが髭はなく、前述の鎧武者時の顎鬚に見える部位は兜の面かこれ以後に髭を伸ばした模様。人は生涯をかけて己の力で生きてゆく強さを身につけるべきという考えを持ち、妹のミラとは相容れずバレンシアを北と南に分けそれぞれの方法で国を治め互いの国に干渉しないという盟約を交わした。
なお、『Echoes』においてドーマのCVを担当する銀河は本作のナレーションも担当している。
ジュダ
声 - 田久保修平
クラスは祈祷師Lv20。僧侶風の縦長の帽子をかぶった青い顔の老人という顔グラをしている。ドーマ教の祭司長であり大賢者ハルクを打ち破った人物。各地に部下を送り暗躍し自身は「ドーマの沼」を守っているが、一定条件を満たすと撤退する。その後、「ドーマの塔」にてアルム軍をある罠にかけてセリカ軍を誘い出した。「ドーマの祭壇」にも登場する。とある倍数が絡む特殊な条件下でしか攻撃を受け付けない。また、3人の娘を持ちそのうち2人を魔女に変えた。
ドーマ教の祈祷師の中でも唯一ビグルの召喚が可能である。「ドーマの沼」「ドーマの祭壇」ともに攻略は任意であるが、倒すと召喚したビグルが消滅するので、撃破することが望ましい[注 19]。「ドーマの沼」では竜の盾を装備しているが「ドーマの祭壇」では魔導の指輪を装備している。
『Echoes』
青白い肌に色相の反転した眼球をした容貌怪異な祈祷師。実の娘であるマーラとヘステを生贄に捧げドーマから強大な力を与えられたり、セリカをドーマの生贄にするため執拗に狙うなど悪辣非道な男。ドーマが狂気に蝕まれていることは理解しているがそれでもなおドーマを崇拝している。また、ミラも狂気に囚われていることを察知している数少ない人物でもあり、この事実を背景に巧みな方便を操りセリカをドーマの塔に誘き寄せる。『外伝』とは異なり自身の計画が破綻してゆくと狼狽える場面がある。オリジナル同様撃破しなくてもステージのクリアは可能。非道な人間だがドーマへの信心は本当に厚く「ドーマの祭壇」にて撃破した場合最期までドーマの身を案じ、嘆き悲しみながら悲惨な最期を遂げる。
オリジナルと異なり、スキル「契約」により魔法を使ってもHPを消費せず「ドーマの祭壇」では魔導の指輪ではなく専用装備の怨嗟の指輪を所持しており、射程に関係なく反撃を行うことができる。また特殊な攻撃判定条件は本作でもスキル「ドーマの加護」の形で健在である。ただしオリジナルとは倍数条件こそ同じだが、攻撃が通る判定内容が異なっている。これらの仕様変更の結果、彼を撃破するにはより強力なユニットの育成と相応の消耗が求められるようになった。
タタラ
クラスは妖術師Lv10。緑のローブ姿に紫の肉が崩れ落ちたような容姿。ドゼーが倒されると水門に出現するドーマ教団の妖術師。リュートの妹、デューテを操ってアルム軍から「水門」を守っている。水門を閉めたために、ソフィア王国が水没する危機を作る。
『Echoes』
青白い肌をした老人のような出で立ちで登場する。ジュダからも信頼のおかれた妖術の使い手で、ソフィア城から逃走したスレイダーからデューテの情報を得ていた。
なお、タタラ以下ヌイババとジュダ父娘を除くドーマ教団のネームドキャラクターは専用の戦闘グラフィックが用意されていない。
ミカエラ
クラスは祈祷師Lv5。顔グラはジュダと同じ。ドーマ教団の祈祷師でガーゴイルを大量に召喚する。「ミラの神殿」でセリカ軍を待ち構える。
『Echoes』
ドーマの力を崇拝しているが、それ以上にミラの行き過ぎた恩寵を甘受し堕落しきったソフィアの民を嫌悪しており、ドーマを讃えることよりもセリカたちソフィアの民を見下した言動の方が多い。
ガルシア
クラスは祈祷師Lv5。顔グラはジュダと同じ。ドーマ教団の祈祷師でミカエラ同様にガーゴイルを大量に召喚する。「死人の沼」のボス。
『Echoes』
ドーマ教団の祈祷師たちの中でも一際陰湿な風貌と性格をしており、怪しげな実験を繰り返しリゲル東部の国土の大半を毒の沼地に変えた張本人となっている。
ドルク
クラスは祈祷師Lv10。顔グラはジュダを赤紫にした容姿。ドラゴンゾンビを大量に召喚する。「ドルクの砦」のボス。ジュダが追放した大賢者ハルクを見張るために砦を築き迷いの森の入り口を塞いでいる。
『Echoes』
不気味な外見をした陰湿な性格の祈祷師。ガルシアと共に怪しげな実験を繰り返しいつくもの毒の沼を作り出した張本人であり、そのためにガルシア共々リゲル国民からも恨まれている。ボスキャラとしては珍しく撃破後即死亡となっていない。倒されてもしぶとくセリカを連れ去ろうとするが、コンラートに止めを刺される。
ジャミル
クラスは妖術師Lv10。顔グラはジュダを緑にした容姿。大地の精霊の力を借りて全ユニットを攻撃する強力な全体魔法メガクエイクの使い手であり、「ドーマの門」を守っている。
『Echoes』
オリジナル同様にドーマ以外でメガクエイクを使用できる唯一の人物だが、今作ではメガクエイクの発動が即可能だったオリジナルと異なりドーマ共々1ターンの詠唱が必要になっている(逆に言えば発動のタイミングが分かるようになったため、対処がしやすくなったと言える)。
ヌイババ
声 - 北西純子
クラスは妖術師Lv10。顔グラはタタラを緑にしたような容姿。「ヌイババの館」に住む恐山の主。皮膚の爛れた魔物のような出で立ち、このため性別は不明だがナレーションからは「かれ」と呼ばれている。
射程5の魔道の指輪と相手のHPを1にするメデューサを使う。そのまま戦うと非常に困難だが、ある盾が「恐山の祠」にあり、それを使うと攻略が楽になる。
小説版ではアルム達を助けに来たジークと一騎討ちを演じるが、決め技であるはずのメデューサを使わず、「メデューサは高尚であり、わしには習得する事も出来なかった」と告白し、ジークに「過去に捕われるな、今己の愛する者を大切にせよ」と言い残しジークに討たれた。
『Echoes』
元の面影を一切残さず、妖艶な見た目の女性になっており、クラスも魔女Lv20に変更されている。
己の美貌を保つために魔女となり、更にティータをはじめとする多くの美しい女性を誘拐していた。立場的にはジュダよりも下だが、アルムを生贄にさらなる魔力を得るためベルクトに自身の魔力を込めた鏡を渡すなど独自に暗躍する。
なお、オリジナルにあった「ある盾」のイベントは形を変えて残っているものの、効果が変更されており絶対的な対策にはならない(一応ある方が安全だが)。
今作では魔女の設定について、初めて出会うマップで「ドーマに魂をささげたことで力を手に入れたが人格を失い抜け殻になった女性」というような説明がされているが、少なくともヌイババ・マーラ・ヘステの3名はある程度感情があり、人格が残っているのが劇中戦闘前や撃破時のセリフで確認できる。
マーラ
声 - 北西純子[注 20]
クラスは魔女Lv8。顔グラはソニアの髪を紫にして頬に涙滴状の模様がある容姿。「恐山」と「ドーマの祭壇」に登場する。下級の魔女を召喚することのできる高位の魔女。実はジュダの娘で、ドーマに生贄にささげられて高位の魔女に転生していた。
『Echoes』
基本的な設定に変化はないが、ソニアからは魔女に転生する前は厳しいがとても優しい性格をしていたと回想されている。
へステ
声 - 北西純子
クラスは魔女Lv8。顔グラはマーラと同じ。「リゲルの滝」と「ドーマの祭壇」に登場する高位の魔女。マーラと同じく実はジュダの娘で、ドーマに生贄に捧げられて高位の魔女に転生していた。
『Echoes』
基本的な設定に変化はないが、ソニアからは魔女に転生する前は大人しいが自分の世界を持った人だったと回想されている。
ガネフ
クラスは妖術師Lv10。顔グラはヌイババと同じ。「ドーマの祭壇」に登場する。
『Echoes』
青白い肌に黒目のない目玉を持った不気味な外見の老人。ヌイババ同様メデューサを使用する。ヌイババと異なりジュダ同様にスキル「契約」を所持しているため魔法を使用する際にHPを消費することがなく、彼女よりも高位の司祭であることを伺わせるが、撃破されても特殊な台詞は発生せずドーマの祭壇に現れた他の五人の戦士達も含めて謎の多い人物である。
ケルベス
クラスはケルベスLv10。「ドーマの祭壇」に登場する。顔グラフィックがなく、通常の魔戦士と異なり名前そのものがクラスとなっている。
『Echoes』
クラスが魔戦士に変更されており、ドーマ教の祈祷師や魔女のような青白い肌に色相が反転した眼を持つ細身で青紫色のフードを被った忍者のような姿で描かれている。
ベルレス
クラスはベルレスLv10。「ドーマの祭壇」に登場する。名前以外はほぼケルベスと同様のキャラクター。
『Echoes』
ケルベスと同様の変更がなされており、グラフィックも彼とよく似ているが、身に付けているフードの色が赤紫色でケルベスに比べると小柄な体躯をしている。
バデス
クラスはバデスLv10。「ドーマの祭壇」に登場する。
上述の二名同様、顔グラフィックがなく名前そのものがクラスであり、通常のGナイトと異なりピンク色をしている。
『Echoes』
クラスがゴールドナイトに変更されており、青白い肌に色相が反転した眼を持つ若い男性の姿で描かれている。
ゴールド
クラスはゴールドLv10。「ドーマの祭壇」に登場する。
黄金に輝くボウナイトの姿をしており、顔グラフィックがなく何故か二人存在している。
『Echoes』
クラスがボウナイトに変更されており、二人のうち一人は後述のシルバーと差し替えられている。青白い肌に色相が反転した眼を持つ金髪で髭の生えた中年男性の姿で描かれている。
シルバー
『Echoes』のみに登場する。クラスはボウナイトLv10。前述の通り二人存在したゴールドのうちの一人と差し替えられた形で登場する。ゴールド同様、青白い肌に色相が反転した眼を持つ中年男性の姿で描かれており輪郭線及び顔つきも彼とよく似ているが、彼と異なり銀髪で髭は生えていない。

その他の敵キャラクター[編集]

「海の祠」のドラゴンゾンビ
「海の祠」を占拠しているドラゴンゾンビで、戦闘グラフィックは通常のドラゴンゾンビと同一のもの。ノーヴァ島の住民からも恐れられている。カムイは仲間に加わる際、ドラゴンゾンビはエンジェルの魔法がなければ倒すことは不可能だと忠告している。
小説版では、セーバーを庇ったカムイを殺害する。
『Echoes』
基本的な設定は同じ。ドラゴンゾンビが苦手なカムイからは非常に恐れられており、カムイはこの竜と戦うことそのものを避けるよう進言する。
セリカがエンジェルを習得していると戦闘開始前に特殊会話が発生する。
この個体を倒すことで、勲章「聖廟の門番」を獲得することができる。
ジャッハ
『Echoes』の有料DLC「ソフィア港の戦い」にボスとして登場する。クラスは傭兵。前述のダッハおよびガッハと瓜二つのデザインで描かれている。
ソフィア港を占拠していた商人に金で雇われ、スレイダー率いる部隊を襲撃する。しかし、援軍として駆けつけたクレーベ率いるソフィア解放軍に敗れ、戦死した。
造られしもの
『Echoes』に登場。クラスは邪竜
バレンシア大陸の東に位置するアカネイア大陸の古代都市テーベの地下迷宮に封印されていた、錬金術師フォルネウスが生涯をかけて生み出した究極の生命体たる人造竜。
フォルネウスが屍人を操る術として生み出した人工生命体「屍蟲」に神竜の血を混ぜることで誕生した。始めは小指程の大きさだったが、フォルネウス自身の血を与えたところ変化が訪れ、凄まじい狂気と破壊衝動をもってフォルネウスの意識を乗っ取り地下に封印されていた間も成長を続けていた。
その姿や、最深部の祭壇に刻まれた邪痕の模様から『ファイアーエムブレム 覚醒』に登場した邪竜ギムレーと同一の存在であることが示唆されている。また、マップでは『ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 〜光と影の英雄〜』のラストマップのBGMのアレンジが使用されており、戦闘時は『覚醒』のギムレー教団の中枢人物との戦いで使用されている曲が流用されている。
HPが限界を超えており、攻撃時に使用する邪竜のブレスにより相手の防御を無視するだけでなく、受けるダメージを半減する「邪竜の鱗」、周囲の敵の回避率を下げる「赤の呪い」、特定範囲内の敵全員に大ダメージを与える「ダークスパイク」と強力なスキルを複数有する。また、ドーマと同じく「神」を有するがドーマと異なりファルシオン以外でも倒すことが可能である。
勝利すると所持者の成長率を変化させる「悪魔の指輪」とミラとドーマの記憶の欠片が手に入るが、不穏な気配は消えることはなく地下迷宮に訪れる度に何度でも復活する。

その他のキャラクター[編集]

リマ4世
ソフィアの国王でセリカの父。非常に悪評の高い国王であり、セリカの母リプリカとの結婚もリマ自身が自分勝手に挙げたほど。国政も放棄しておりこれに付け込んだ宰相・ドゼーに毒殺された。
『Echoes』
オープニング画面で病人の様にやせ細った姿で登場している。本編では名前のみ登場しており、ドゼーに弑逆される点はオリジナルと同じ。ミラから血を与えられソフィアを建国した英雄の子孫であるため、ドゼーとスレイダーの会話の中で「ミラの血を継いでいる」と語られている。
本作ではセリカの他に食料の便宜を図ってもらう名目で嫁いできた、リゲルの貴族であった妃との間に生まれた息子コンラートが登場している。
リプリカ
ソフィアの王妃でセリカの母。元はミラ教のシスターで、リマ4世に見初められて無理矢理結婚させられる。セリカを産んだ後に死亡した。
『Echoes』
オリジナル同様リマ四世と無理矢理結婚させられ、セリカを産んだ後に病で死亡している。本作ではイルマの回想の中でのみ登場しており、白く長い髪をした優しい顔立ちの女性として描かれている。
リゲルの血をひくため他の兄弟や婦人たちに疎まれていたコンラートに、娘のセリカ共々優しく接している。
大賢者ハルク
声 - 櫻井トオル
迷いの森の中にある「賢者の隠れ里」に隠匿している人物。かつてのドーマ教の祭司長でジュダにその地位を奪われた。セリカでこの人物に出会ったに後にアルムに大きな変化が起こる。
佐野&わたなべ版では顔グラフィックよりも少し若めで描かれている。
『Echoes』
ソフィア城から逃げのびたコンラートを匿っていた。また意識を飛ばす魔法でセリカとアルムを対面させる。
なお、イベント後に起こるアルムの変化はハルクに出会った後に手動(ミラのしもべに頼む)に変わっている。
イルマ
声 - 小平有希
『外伝』では名前が明かされていなかった。ギースの砦に何年もの間捕らえられていたシスターで、セリカ及びリプリカの事を知っている人物。『外伝』ではこの人物に出会った後にセリカに大きな変化が起こる。
佐野&わたなべ版ではギースの砦ではなくミラ神殿で出会っており、設定がシスターではなく語り部の女性に変更され、酷い重傷状態で登場している。
『Echoes』
名前が判明した。サークレットはミラ神殿に保管されていたため、セリカに変化が起こるのは3章終盤となっている。
マッセナ
声 - 最上嗣生
リゲル帝国の親衛隊長。皇帝・ルドルフが解放軍に撃破されても快くアルムを迎えてくれる。数少ないアルムの正体を知る人物でもある。
『Echoes』
登場が中盤に前倒しされ出番が増えた。スキンヘッドに立派な口髭を蓄えた印象的な風貌をしている。ルドルフに不遜な態度をとっていたジュダを怒鳴りつけていた。ベルクトの事を案じており、アルムに彼に温情を以て接するよう頼んでいた。
大地母神・ミラ
声 - 榊原良子
邪神・ドーマの妹神。自由と豊かさを愛しソフィアの民に信仰されている。ルドルフの持つファルシオンにより封印される。
『Echoes』
ドーマと同じ「神竜」。人間体は長い緑髪の美しい女性の姿。人間体でも絶大な力を扱有しており、自身を封印しに来たルドルフに対し、受け止められはしたものの周囲の人間を吹き飛ばすほどの強力な光線を放っている。竜形態はドーマ同様巨大な竜の姿をしているが、ファルシオンによって封印された結果石化してしまっており、更にジュダの魔術によって頭部を除く全ての身体の部位を破壊されてしまう。
苦しみや悲しみが一切ない世界を作りたいと考えソフィアの民に富を授けていた。しかし彼女もまた徐々に狂気に支配されつつあり、ソフィアの民が恵みによる堕落への道を進んでいたにもかかわらず、民に恵みを与え続けていた。その結果、ドーマが指摘したとおりミラの愛はソフィア王家を破滅へと導いてしまった。ドーマとは対立していたものの彼のことは本来ただ一人の兄として心から愛しており、ドーマを封じるために創られたファルシオンを封印したのも彼女自身である。その過ちを深く悔いており、アルムとセリカにドーマ封印の使命とファルシオンを託し、永い眠りについた。
フーガ家当主
『Echoes』に登場。ソフィアの有力貴族。ドゼーのクーデターで奪われた家宝の盾を探しており、ソフィアの港で探しだしてくれる者を求めている。リオン家とはライバル関係らしい。
リオン家当主
『Echoes』に登場。ソフィアの有力貴族。ドゼーのクーデターで奪われた家宝の盾を探しており、ソフィア城で探しだしてくれる者を求めている。
アレッシオ
『Echoes』に登場。ソフィアで活動する大商人。彼の取引を手伝うミッションがあり、特定のアイテムを高値で買い取ってくれる。
当人は名を伏せているが、ドゼーや盗賊王ギースなど、敵方の人物を得意先としている事が示唆される。しかしアルムがソフィア解放軍であることや、セリカがギースを倒した事には気付いていないらしく、特に警戒せず協力を求めてくる。
ギルド
『Echoes』の有料追加コンテンツ「ソフィア港の戦い」に登場するソフィア港の貿易商人。グラフィックは通常の中年男性市民のものと同一で、戦闘マップにおけるクラスは村人となっている。但し戦闘開始前に撤退するため、彼自身と戦う機会はない。
生活に困窮したためソフィア港を占拠し物流を止めており、ジャッハ率いる傭兵団を雇ってスレイダー部隊及びソフィア騎士団に抵抗していた。ソフィア騎士団によって傭兵団が全滅したのちは捕らえられ死罪を覚悟していたが、クレーベから商人達の支援をリマ四世に頼み込むことを約束され、感謝の言葉を述べた。
派手な服の男
『Echoes』に登場。セブン-イレブンとの期間限定コラボイベントに登場するキャラクター。本店の制服に似た特殊なデザインの上着を着用する。ある人物からの使いにより、アルム及びセリカに特定のアイテムを渡す男。
セブンスポットにてデータを受信することで特定の場所に出現し[注 21]、1日につき一回アイテムを受け取ることが出来る。一回目は「セブンソード」、二回目は「イレブンシールド」、三回目以降は計六種類[注 22]の「おいしい食料」の中からランダムで一つ入手出来る。
フォルネウス
『Echoes』に名前のみ登場する。バレンシア大陸の東に位置するアカネイア大陸に存在したとされる錬金術師。
かつてマーモトード砂漠の北部に栄えた暗黒魔道都市テーベにおいて屍人を操る術や人工の生命体の研究を行っていたが、査察に向かった使者や兵が悉く失踪し、その研究内容も人道から著しく逸脱する惨憺たるものだったため彼の存在と生み出した成果はそのアトリエごと封印された。
彼のアトリエがあったとされる地下迷宮には貴重な財宝が眠っているため盗賊などが出入りしており、多数置かれた石碑にはその邪悪な研究の足跡が標されている。
その研究内容や、地下迷宮に封印されていた造られしものの正体から、『外伝』・『Echoes』及び世界観を共有する『暗黒竜と光の剣』・『紋章の謎』の数千年後が舞台となるファイアーエムブレム 覚醒に登場する邪竜ギムレーや屍兵を生み出した張本人であることが示唆されている。

参考文献[編集]

出典・注釈[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Fire Emblem Echoes: Shadows of Valentia 『大全』では"Barensia"と綴られている。
  2. ^ 『バレンシア黙示録』の書名は『Echoes』からの追加設定。
  3. ^ ジェシーが死亡している場合はカムイ
  4. ^ ジェシーが死亡している場合、セーバーは結婚して妻と共に新生バレンシアの復興に努力したと言う趣旨のエンディングとなる。
  5. ^ 但し、第五章の「ドーマの祭壇」以降は死亡する扱いとなる
  6. ^ 通常攻撃と必殺攻撃のグラフィックは共通である。
  7. ^ ゲーム画面のロビンはピンク、公式イラストのグレイ、ロビン、クリフは誰がどの髪色であるかは表記されていないが、左から順に緑、茶色、黒となっている。
  8. ^ シスター、ソシアルナイト、ペガサスナイト、魔導士
  9. ^ ヒーローズのオリジナルキャラクターであるヴェロニカが「特別に弓使いの才能をくれた」と語っている。
  10. ^ 実際に彼の初期パラメーターにおける魔法防御はレオと同様1であり、味方キャラクターの中では魔法防御0のバルボに次いで低い。但しオリジナルとは異なり、低確率ではあるものの他の味方ユニット同様魔法防御を成長させることが出来る他、ドーピングアイテムの魔除けを使用することで魔法防御値を補うことが出来る。
  11. ^ ただし、一部のユニット限定にできる無限LVUPは除く。
  12. ^ 全員が苦手なドーマのコケ以外の食べ物で嫌いなものがないのはボーイ、バルボ、ティータの三人のみである。
  13. ^ やり方によっては両方とも倒すことができる。
  14. ^ 村人のフォークで他のクラスから魔道士になったユニットを除く
  15. ^ このことにより、もしファルシオンを入手しそこねても撃破が可能である。仮にこの穴がなかった場合は5章が冒頭以外セーブ不可のため詰むことはないが、リセットしてやり直すしかなくなっていた。また、この方法で倒すと演出的なフラグ処理が残ったままになるため、エンディングで意図しない文字が表示される。
  16. ^ ドーマの祭壇に入るためにファルシオン入手イベント消化が必須となったのだが、何故か存置されている。
  17. ^ 戦闘前のムービーで「ジュダが何かをした後、伏して動かないドーマ(額の目がない)の上空に目玉が現れ、合体するとドーマが額の目を開けて動き出す。」という演出があるので、額の目は本来ドーマ自身の器官ではない可能性もある。なお、ゲーム中盤のイベントではジュダがこの目玉をドーマと見なして呼びかけているため、こちらが本体とも解釈出来る。
  18. ^ 古代ギリシャのコリント式風の兜(ただし飾りはない)をかぶり、ごつい肩当のあるプレートアーマーにマントをつけ、トライデントと8の字型の大盾。」という装備をしているもの。ステージ「恐山のほこら」と「秘密のほこら」の背景に石像、アイテム「木彫りのドーマ」で木像が登場している。
  19. ^ 「ドーマの祭壇」ではドーマも召喚するので一時的ではあるが、ジュダを倒すとドーマの召喚したビグルもまとめて消滅するため、戦術面での負担(特にマーラ・ヘステ・ガネフのおびき出しでビグルの存在を考慮する必要性)が軽減する。ただしこれはオリジナルのみで、『Echoes』では召喚者が紐づけされたため、「ドーマの祭壇」でジュダを倒してもドーマの召喚したビグルは消滅しなくなった。
  20. ^ 『Echoes』ではノンクレジット。
  21. ^ アルムでデータを受信した場合はソフィア城、セリカで受信した場合はソフィアの港に出現する。
  22. ^ 「サラダチキン」、「ミルクレープ」、「うるもち食パン」、「揚げ鶏ブラック」、「うま辛チキン」、「純粋はちみつ」

出典[編集]

  1. ^ ザ・コンプリート, p102
  2. ^ ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王 : 本作について”. 任天堂. 2017年5月3日閲覧。
  3. ^ a b c 大全, p57
  4. ^ a b ザ・コンプリート, p223
  5. ^ ファイアーエムブレムミュージアム -キャラクター紹介-”. www.nintendo.co.jp. 2018年12月3日閲覧。

外部リンク[編集]