バルザム型情報収集艦
| バルザム型情報収集艦 | ||
|---|---|---|
| 1985年8月28日、ノーフォーク沖でのNATO演習「オーシャン・サファリ85」に現れたバルザム型情報収集艦「SSV-516 リラ」 | ||
| 運用者 | ||
| 要目 | ||
| 艦種 | 偵察艦 | |
| 排水量 | 基準排水量 | 3100 t |
| 満載排水量 | 4900 t | |
| 全長 | 105 m | |
| 全幅 | 15.5 m | |
| 喫水 | 5 m | |
| 機関 | ディーゼルエンジン2 基 | 8000 馬力 |
| 推進 | 2軸推進 | |
| 速力 | 最大速度 | 20 kn |
| 巡航速度 | 16 kn | |
| 航続距離 | 7000 浬/16 kn | |
| 乗員 | ||
| 総員 | 200 名 | |
| 武装 | 9K32「ストレラ2」8連装艦対空ミサイル発射機 | 2 基(ミサイル16発) |
| 30 mm6砲身機関砲AK-630M | 1 基(2000発) | |
バルザム型情報収集艦(バルザムがたじょうほうしゅうしゅうかん Balzam class AGI)は、ソヴィエト/ロシア海軍の情報収集艦である。
バルザム型はNATOコードネームであり、ソ連海軍の計画名は1826型偵察艦(リラ)(Проект 1826)である。
目次 |
構造 [編集]
それまでのソ連海軍の情報収集艦が、漁船や測量船に通信装置や情報収集装置を追加したもので、外観も漁船そのものであったのに対し、バルザム型は艦体を灰色に塗装し、レードームや大型マスト、さらには自衛用の機関砲を有するなど、最初から軍事情報収集を目的とした設計がされている。外観は2つのレードームと2本の通信用マストが目立ち、軍事情報収集に適した設計となっている。
また、上構が大きいことから、他船への補給も可能だと考えられている[1]。
武装 [編集]
自衛用とはいえ、ソ連の情報収集艦で固定武装を常備したのもバルザム型が最初であり、艦橋の前方にあるAK-630M 30 mm ガドリング砲がそれである。AK-630Mは、ソ連海軍の軍艦にCIWSとして広く用いられている機関砲であるが、バルザム型にはAK-630M射撃管制用のレーダーが搭載されていないため、ブリッジの上に設置された光学方位盤での手動追尾のみ可能である。
このほか、SA-N-5グレイル艦対空ミサイルの4連装発射機を2基装備する。SA-N-5は東側諸国で広く用いられる赤外線誘導携行地対空ミサイルである9K32の海軍運用型であり、射程距離は約5kmである。発射機自体は改良型の9K34の運用も可能である。
運用 [編集]
ソ連海軍初の本格的情報収集艦として量産された本型は、主にアメリカ合衆国本土近海での原子力潜水艦基地やケープカナベラルの大陸間弾道ミサイル打ち上げ試験の監視、北大西洋条約機構の軍事演習の監視などに多用された。北太平洋及び日本海では、航空自衛隊のレーダーサイトや、海上自衛隊の護衛艦に搭載されている対空レーダーの電子情報の収集活動に従事している。
現在も太平洋艦隊と北方艦隊に所属しており、前身のモマ型情報収集艦や後継のヴィシュニヤ型情報収集艦と共に電子情報収集を行なっている。また、練習艦としての性格も有しており、電子戦の戦術訓練のほかに、水兵の航海技術の教育も行なっている。
同型艦 [編集]
| 艦番号 | 名称 | 竣役年 | 建造所 | 所属 |
|---|---|---|---|---|
| SSV-80 | プリバルチカ Plibaltika |
1984年7月28日 | カリーニングラード | 太平洋艦隊 |
| SSV-493 | アジヤ | 1981年12月3日 | カリーニングラード | 太平洋艦隊 |
| SSV-516 | リラ | 1982年 | カリーニングラード | 北方艦隊 |
| SSV-571 | ベロモーリエ | 1986年 | カリーニングラード | 北方艦隊 |
脚注 [編集]
- ^ 『ソ連海軍事典』