バルキリー (超時空要塞マクロス)
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VF-1 バルキリー(ブイエフ・ワン バルキリー)は、テレビアニメ『超時空要塞マクロス』以降のマクロスシリーズ作品に登場する架空の兵器。地球統合軍の可変戦闘機。
ペットネーム(愛称)の「バルキリー(Valkyrie)」は、北欧神話に登場する女性の半神ワルキューレ(ドイツ語表記:Walküre)の英語名。実在の試作戦略爆撃機XB-70から、作中でVF-1の愛称に引用された。デザインモチーフは同じく実在するアメリカ海軍の戦闘機F-14 トムキャット。
目次 |
[編集] 機体解説
| VF-1 バルキリー(J型) | |
| 設計・製造 | ストンウェル / ベルコム社共同開発 |
|---|---|
| 全長 | ファイター:14.23m ガウォーク:11.3m バトロイド:4m |
| 全幅 | 主翼展張時:14.78m 主翼後退時:8.25m バトロイド:7.3m |
| 全高 | ファイター:3.84m ガウォーク8.7m バトロイド:12.68m |
| 空虚重量 | 13,250kg |
| エンジン | (主機)新中洲重工 / P&W / ロイス FF-2001 熱核反応タービン×2 (副機)液体ロケットブースター×3 |
| エンジン推力 | (主機)11,500kg×2 (副機)8,333kg |
| 最高速度 | M2.81(高度10,000m) M3.87(高度30,000m以上) |
| 乗員 | 1名 |
| 標準武装 | マウラー ROV-20 11mm対空レーザー機関砲×2 ハワード GU11 55mm3連ガトリングガンポッド×1 |
| 選択装備 | 大気圏外用スーパーパーツ プロテクターウェポンシステム AMM-1 対空対地ミサイル×12 UUM-7 マイクロミサイルポッド×4 RMS-1 大型対艦反応弾 他多数 |
ゼントラーディ軍との第一次星間大戦において活躍した地球統合軍の主力戦闘機。航空機型のファイター、鳥型のガウォーク、人型のバトロイドの3形態に変形する可変戦闘機(ヴァリアブルファイター=VF)シリーズの初代量産機であり、優れた汎用性・発展性により傑作機と呼ばれる。
バトロイドの身長 (12.68m) に合わせて設計されたため、双発戦闘機としてはコンパクトな部類の機体である。主翼には速度に応じて最適の揚抗比を得られる可変翼を採用。これはバトロイド時に被弾面積を減らすメリットもある。可変翼特有の空力重心の変化には、機体パネル(バトロイド時の胸部)上のスリットから境界層流を吸い込むことで調整を行う。推力偏向二次元ノズルで上下方向の機動制御を行うため水平尾翼は不要となった。機首は宇宙空間での生存率向上を図り、胴体から分離しサバイビングセルとして機能する。腕部には小型の補助マニピュレーターが内蔵され、自機や友軍機の自動修理プログラムを備えている。
主機の熱核反応タービンエンジンFF-2001は、VF計画の全領域性能の根幹となる新技術であり、大気圏内ではほぼ無限の航続性能を可能にする。一方、大気圏外では水素などを強制推進剤とするが、機体のサイズ上搭載量が限られ、作戦行動時間は極めて短い(高機動モードでは約1分)。なお、機体の開発中、この熱核エンジンの小型化が最も遅れたため、統合戦争末期に試作された VF-0フェニックスでは通常のジェットエンジンが代用された。推進系はこの他、ガウォーク・バトロイド時の背部パックに液体ロケットブースター3基。機体各所に姿勢制御スラスターを内蔵する。
エンジン出力及び空戦能力はVF計画発動時の通常戦闘機レベルだが、新素材導入により大気圏突破も可能な機体強度を持つ。更にバトロイド時には、余剰推力を用いたエネルギー変換装甲で格闘戦への備えが図られている[要出典]。それでも陸戦兵器としては、火力・装甲の弱さとエンジンの大出力のアンバランスさが運用面のネックとして疑問視されていた。航空機としては破格の強度だが陸戦兵器としては脆弱、というVF-1のこの耐弾防御性能はシリーズ第1作『超時空要塞マクロス』オンエア当時の各種メディア[1]では公式設定として扱われており、アーマードバルキリーも防御力及び余剰出力問題の解決策であるとされていた。しかし、その後の続編で「エネルギー変換装甲」という新設定が後付けされ、VF-1やその原機VF-0の装甲脆弱問題は無かったことにされている。
操縦系はバトロイド形態とファイター / ガウォーク形態とで別々の物を用いる。ファイター / ガウォーク形態は従来の戦闘機に近い有視界コクピットで、メインコンソールは3つの全面モニターを備えたグラスコックピットになっている(劇場版では一面モニターで、他に照準や敵機シンボルなどが視界に直接3次元投影されている)。一方バトロイド形態ではキャノピーがカバーに覆われ、視界は全て頭部カメラ映像のモニター表示に頼ることになる。なおバトロイド形態におけるパイロットの乗降・脱出の際は、頭部が前方に折れ曲がった後にシートがせり上がるようになっている。
バトロイド形態ではほぼ人間と同様の動作が可能で、ブリタイ艦に乗り込んだマクシミリアン・ジーナス機がゼントラーディ兵から奪った軍服を着て歩き回ったこともある(あまつさえ、そのままガウォークに変形した)。
[編集] 武装
- バトロイド時の頭部に装備されるROV-20 11mmレーザー機関砲は機体のタイプにより門数が異なる(型式の項を参照)。
- 主武装であるGU-11 55mm3連ガトリングガンポッドはファイター形態では機体下部に装着、バトロイド / ガウォーク形態では腕で保持して使用され、携帯弾数は最大180発。
- 左右主翼の4つのハードポイントにAMM-1対空対地ミサイル(最大12発)、UUM-7マイクロミサイルポッド(GH32マイクロミサイル15発入りを最大4基)、RMS-1対艦大型反応弾(最大6発)などを選択装備することができる。なお、劇場版の冒頭で使用された反応弾は長距離対空反応ミサイルと呼ばれ、デザインもRMS-1とは異なる別物である(設定画確認済)。
他に敵ミサイルを誘爆させるフレアディスペンサーを備えている。
[編集] 変形機構
変形は形態選択レバーの操作のみで全自動で行われ、各可動部の高速パルスアクチュエータが熱核反応エンジンからのエネルギー伝導により、加減速Gや空気抵抗に逆らい機体各ブロックの移動・組み換えを行う。通常ファイターからバトロイドへの変形所要時間は約3秒。作中ではアクション演出により、意図的に瞬間変形にしており、わずか0.5秒以下となっている。その一連の変形プロセスは以下の通り。
- エンジンブロック(脚部)の下方展張、エアブレーキやスポイラーの作動により高速飛行からの減速を行う。
- 両脚の逆関節が鳥脚状に屈曲。推力偏向ノズルが開き、逆噴射でさらに減速。この状態は「ガウォーク・ファイター」とも呼ばれる。
- 尾翼が折り畳まれ、背部ブースターパックが前方へ180度回転移動。機体下面の両碗ブロックが主翼下に引き出され、ガンポッドが右腕に握られる。戦闘機に手足が生えたようなこの状態が「ガウォークモード」。
- 機体上面が前(胸部)後(背部)に分割。胸部プレートが前方にスライドし、機首後部を覆う(コクピットカバーが降りる)。
- 分割部を支点に前後の機体が折り重ねられ、バトロイドの胴体となる。背部プレートの一部が開き、その空間を抜けて機首下方の頭部(メインカメラ兼銃座)が移動する。
- トラベルヒンジで支えられた脚部全体が前方に90度回転。機首両脇のバルジに接合しバトロイドの腰部となる。空気吸入口はシャッターが閉じる。
- 可変主翼が最後退位置へ閉じられる(ただし、主翼下にミサイル等を吊るした場合は展張位置に保たれる)。
後の可変戦闘機に比べVF-1の変形プロセスはまだ洗練されておらず、所要時間も戦場において実戦的とは言い難かった。しかし、用法次第ではドッグファイト戦術に新たな可能性が開けることが、歴戦のエースパイロット達によって証明されている。
ファイター・ガウォークからバトロイドへの変形時の脚部移動は、設定どおりに再現すればいわゆる「組み替え変形」になるが、独自解釈により取り外すことなく変形できる玩具も多い。
[編集] 作中での経緯
[編集] 開発
1999年、地球に墜落した宇宙戦艦(のちのSDF-1 マクロス)から、身長10m強の巨大異星人の存在が判明。オーバー・テクノロジーを用いた対抗兵器のひとつとして、空軍・海軍・海兵隊は高機動力と格闘能力を兼ね備える全領域可変戦闘機=VF (Variable Fighter) 計画を発動した。艦隊防空・地上支援・特殊任務などあらゆる用途を検討した結果、航空機と人型ロボットを融合する奇抜なコンセプトが創出された。
航空メーカー、ストンウェル社・ベルコム社共同の設計チームは、陸軍系のデストロイドよりも早く2001年2月に結成されたが、前代未聞の新兵器のため開発は難航した。動力系の新中州重工と陸軍系のセンチネンタル社の協力で、2007年2月に試作機VF-X1が初飛行。当初変形モードはファイター、バトロイドの2つであったが、テスト中に偶然ガウォークの有用性が見出され、急遽機体設計に盛り込まれることになった。2008年7月にはマヤン島沖のプロトカルチャー遺跡争奪戦において、従来型エンジンを装備した先行量産機VF-0が実戦投入されて反統合政府勢力のSV-51と可変戦闘機同士の対戦を行い、その実戦データはVF-1の開発にも大きく貢献する事となった。
制式採用型VF-1のロールアウトは2008年11月、マクロス進宙式のわずか4ヶ月前だった。生産1号機にはデモカラーが施され統合軍の新型戦闘機として発表されたが当初は人型に変形する事は公表はされなかった。1号機はその後、頭部とエンジンを交換しS型の1号機となった。コストの問題が生産上のネックとなっていたが性能ゆえの高価格は量産の妨げとならず、マクロス進宙までに1,000機以上が実戦配備された。むしろ、在来機からの機種転換が課題となり、バトロイド形態の操縦に戸惑うファイターパイロット達が多かった。
[編集] 実戦
ゼントラーディ軍との開戦後、SDF-1マクロスにはフォールド事故に巻き込まれた攻撃空母プロメテウス所属の航空部隊が配備された。おもに防空迎撃任務に就き、一条輝、ロイ・フォッカー、マクシミリアン・ジーナスら名パイロットの活躍で、マクロス捕獲をはかる敵艦隊や機動兵器の襲来を退けた。大戦末期には宇宙戦闘仕様のスーパーバルキリーが投入され、最終決戦の「リン・ミンメイ作戦」では、反応弾による対艦一斉攻撃で多大なる戦果を挙げた。
[編集] 引退
戦後は新統合軍下で治安維持活動などに従事。主力機の座をVF-4 ライトニングIIIに譲り2015年に生産終了となるが、使い回しの良さから10年以上現役機として活用される。2020年以降は退役が進み、民間へ払い下げられスポーツ・レジャー用とされた例も多いが、アップデートにより2040年代まで配備された機体もある。 配備開始から50年後のマクロスFでは美星学園高等学校本校舎の屋上に動態保存状態で実機がモニュメントのように配置されている(後述)。 また、VF-4やVF-5000スターミラージュなどの後継機もVF-1の基本設計をベースに開発され、汎用機という思想も正統な後継機VF-11 サンダーボルトに受け継がれることになった。50年後、AVF(次世代可変戦闘機)計画以降の高性能機が現われる頃になっても、VF-1は最も愛された機体として抜群の知名度を持ち、ペットネームの「バルキリー」は可変戦闘機シリーズの代名詞として一般に定着している。
[編集] バリエーション
マクロス進宙に部隊配備が間に合うよう各社で平行生産されたため、同じ生産時期、ブロックでも仕様に相違がある。おもにブロック1から4までの初期型と、ブロック5以降の改良型に大別され、ブロック5以降は大気圏外戦闘を主目的として、アビオニクス及びコックピットの大幅改造が行われている。改良型の操縦系は変形モードをスロットルレバーで容易に選択でき、キャノピー内面に識別表示が立体投影される。
また、機体を活用して練習用、偵察用などの派生型も生まれ、VF-1A 5機編隊による統合軍アクロバットチーム「エンジェル・バーズ」も結成されている。
[編集] テレビシリーズ
- VF-X1
- 熱核反応エンジンや変形機構の実用試作機。オーバーテクノロジーをより採用した競作機VF-X2も存在した。テスト中、ガウォーク形態のホバリング能力が地表高速移動に適すると判明し、機体構造の見直し、推進系の調整が施された。この追加試作型はYVF-1と呼ばれる。
- VF-1A
- YVF-1Aを基に、尾翼翼面積を増した制式採用型。一般兵士用として各社が平行生産した量産型である。頭部(カメラ兼銃座)上部にはマウラーROV-20レーザー機銃1門が装備される。大気圏外用に改良され、頭部カメラの仕様も異なるブロック5以降の機体をA+(エープラス)型と区別する場合もある。
- 『マクロスF』において主人公らが通う学園の屋上にレストアされた機体が飾られているのが確認できる(カラーリングは劇場版における一条機に似せてあるが、細部が異なる)。
- VF-1J
- 新中洲重工がライセンス生産の際、A型の火力不足を補うため頭部ユニットを九星重工製の武装強化型へと換装したタイプ。頭部両側面にROV-20を各1門装備、連装となり、頭部そのものが砲塔として旋回を、左右各砲基部が俯仰を行う。最大仰角は180度であり、真後ろを指向することも可能である。元々はA型同様通常量産機だが、生産地区が限られていたため配備数は少なく、主に小隊長機、エースパイロット機として運用されることが多かった。また初期はアーマード・バルキリーに換装可能なのはJ型のみであった[2]。なおJは「JAPAN」を意味しており、生産区域を表している。
- 一条輝が入隊からS型に乗り換えるまで使用し、作品における主役メカ的存在である。後にマックス・ミリア夫妻が青赤の機体を使用した(ミリア機は『マクロス7』にも登場している)。劇場版ではアーマード機が1カット映るのみ。『マクロスプラス』には模擬戦に登場している。
- VF-1D
- 可変戦闘機への機種転換用に改修された複座型訓練機。コクピットの延長により、機体上面パネル(バトロイド時の胸部)の形状が異なる。頭部側面にROV-20を各1門装備(装備方はJ型と同じ)し実戦参加も可能。
- 作品冒頭で一条輝が成り行きで搭乗し(機体番号はVT-102)、劇中で最初に変形を披露した機体である。
- VF-1S
- J型と同様に、ノースロム社がライセンス生産で試みた性能向上タイプ。エンジンを推力向上型FF-2001Dに換装。ブロック12以降のA+型機体に九星重工製の武装・通信・モニター強化型頭部ユニットを搭載する。頭部側面にROV-20を各2門装備(J型の連装型)。コスト面で少数生産に限られたため、中隊・大隊クラスの指揮官機(CAG機)として使用された。
- テレビシリーズではロイ・フォッカー・スペシャルと呼ばれる機体のみ登場し、アメリカ海軍のジョリー・ロジャースを模した黒、黄、「スカル&クロスボーン」のマーキングが施されている。劇場版ではJ型に代わり小隊長機として複数が配備されており、スカルワン(スカル小隊長機)だけでもフォッカー機、マックス機、輝機の3機が登場する(フォッカー機はカムジンと相討ちとなり、マックス機は彼がメルトランディに帰化して未帰還のため、全て別個の機体である)。
[編集] 劇場版
- VT-1
- ブロック5以降に対応した非武装複座型訓練機。空戦能力を要求されないため、機首や翼面形状、背部ブースターパックの畳み方が異なる。主翼翼端には姿勢制御スラスターを追加。大気圏外ではプロペラント容量を増した専用FASTパックを装着する。愛称は「スーパー・オストリッチ (Super Ostrich)」。なおバトロイド形態の決定デザインが無い(正確には決定稿を仕上げる時間が無かっただけ。ラフデザインは存在する)ため、変形はガウォーク形態までと言われることが多い(プレイステーション2用ゲームにおいてもバトロイド形態には変形できない仕様となっている)。しかし、TV版の一条輝が搭乗したVF-1Dは、「VT-102」と呼称されている為、VT-1のバトロイド形態は、VF-1Dとほぼ同じではないかと予測されていたが、本機の模型類では三段変形が再現されており、それが本機の本来の姿である。のちにOVA『マクロス ダイナマイト7』には民間払い下げタイプ、VT-1Cが登場。こちらは三形態の設定画が用意されている。
- VE-1
- VT-1と同型の複座型バルキリーにEWAC(Eary Warning And Control)システムを搭載した早期警戒管制機。長距離偵察を行い、大型レドーム、通信アンテナ、強力な各種センサーなどで味方機への管制、誘導等を行う。マクロスの主砲射撃をサポートするほか、電子戦機としても活動する。愛称は「エリント・シーカー (Elint Seeker)」。
- 劇場版に先駆けて、小学館「超時空要塞マクロス ホビーハンドブック1」にて設定された複座偵察型バリエーション「ファニーチャイニーズ」に宇宙用の装備を追加してクリンナップしたものとなっている。大型レドーム、センサー等の特徴的なデザインは既にこの時点で完成されており、劇場版では披露される事が無く玩具化まで公開が待たれたVE-1のバトロイド形態だが、実は雛形となったものは一足早くこちらで明らかとなっていた。
[編集] その他
- VF-1B
- 第一次星間大戦後、オーバーホール中のA型の機体にS型頭部ユニットを搭載したもので、非公式にB型と呼ばれる(設定のみの機体)。
- VF-1X-plus
- 2020年代、既に旧式となったVF-1を新技術でアップデートした機体。エンジンをFF-2079Jに換装し、アビオニクスや機体一部の材質も改装された。最高速度はM3.05(高度10,000m)、M4.28(高度30,000m以上)へ向上したが、機体性能はFASTパック装備でようやく当時の標準機VF-11に並ぶほどでしかない。ゲーム『MACROSS DIGITAL MISSION VF-X』シリーズなどに登場する。主に訓練機として用いられたと言う表記がある。
- VF-1R
- 米国版マクロス『ロボテック:The Macross Saga』で設定されたVF-1の改良型。TV32話の1カットに作画ミスから頭部レーザー砲が3門あるA型が登場してしまったが、ロボテック版ではこれを「R型」と命名し、コミックにはJack Archerというオリジナルパイロットも登場させた。のちに玩具も発売されている。VF-1Jをベースに主砲として中央部に新設計のウェスチングハウス社製パルスカノンを1門、副砲としてマウラーROV-20・対空レーザー砲2門装備。なお、中央のパルスカノンのみオートトラッキング(自動追尾照準)システムで、パイロットの操作とは関係なく独立して稼動し、レーダーに入ってくる敵機又はミサイルを自動補足可能。2003年のWildstorm社版コミック『Robotech: From the Stars』では、反乱ゼントラーディ人の待ち伏せで危機に陥ったWOLF小隊の指揮官機として登場、Rick Hunter(一条輝)のVF-4試作機に救われている。
- VF-1MS
- VF-1MS メタルサイレーンは『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』で登場した最新鋭可変戦闘機である。レプリカ機が月面フェスティバルの最中にデモ飛行を行った。その後にネックス機がマルドゥークとの決戦で実戦投入された。VF-1MS メタルサイレーンは既存のVF-1より火力と推力に優れている。そしてバトロイドでの格闘能力がさらに強化されている。特にファイター時の機首部をプラズマスピアとして使用することで接近戦の能力が飛躍的に向上している。また新たな形態として、第4の形態である近接戦闘用のガンドロイドモードという形態に変形できる。
- VF-1AR / VF-1JR / VF-1SR
- ゲーム『超時空要塞マクロス2036』、『超時空要塞マクロス 永遠のラブソング』に登場するオリジナルの機体。通称「アタックバルキリー」。VF-1と『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』に登場するVF-2SSバルキリーIIの中間に位置する改良型とされた。頭部形状以外VF-1と変わらないが、主にバトロイド時に推力を偏向して機動性を向上可能なブースター下部ユニット可動式の「スーパーパック II」が標準装備された。パイロットはマクシミリアン・ジーナス、ミリア・ファリーナ・ジーナス夫妻の長女コミリア・マリア・ジーナス。
- VF-1A-EVO / VF-1J-EVO / VF-1S-EVO
- PCゲーム『マクロスsince1983』に登場するVF-1シリーズ。実際にはゲームには通常のVF-1は登場せず、全てこのEVOという型番の付いた機体となっている。そのため通常機体との違いは不明。強いてあげるとすれば全機体共通でストライクパックを装備するという点。
- VF-1C
- 小説版マクロスFにおいてその存在が語られている機体。VF-1Aを民生用にデチューンしたもので、主人公の早乙女アルトらが通う美星学園のパイロット養成コースにおいて、実習用に用いられている。
[編集] 兵装
- 大気圏外脱出用ブースター
- VF-1を地上基地から宇宙へ打ち上げる際、機体後部に連結される。全長18.9m、通常型ロケットエンジンを使用(推力22,500kg×4×4)、分離後は補助翼を広げ自動操縦で基地に帰還する。一部にゼントラーディ系技術を導入したため、従来の地球兵器とは異なるフォルムを持つ(TV版30話のみ登場)。
[編集] パックオプション
VF-1は運用の柔軟性を拡げた結果、作戦ごとの要求性能を満たさない点が課題となった。このため開発当初から脱着・使い捨て式のサブシステムが計画され、新中洲重工により開発された。これらの追加装備により、VF-1は真のマルチロールファイターとして評価されるに至った。
- GBP-1S(プロテクター・ウェポンシステム)
- 陸戦における装甲の脆弱性、及び必要以上の高出力といった問題点を解消すべく開発されたバトロイド形態用の全身装甲兵装システム。これらを装着した状態は通称「アーマード・バルキリー」と呼ばれる(外観は格闘戦用デストロイド「スパルタン」に酷似している)。この状態ではバトロイドのみに形態が固定されるため、当然変形は不可能となるが、装甲は任意で瞬時にパージする事が可能である。固定武装は両腕に‘エリコーンGA-100 高速徹甲クラッシャー’3連×2(1基あたり弾数3発、計18発)、全身に‘エリコーンGH-32 グレネード・クラッシャー’計56発(次発装填無し、一斉射分のみ)。本来は陸戦用限定の装備であり(マクロスでは大気圏外運用が禁じられていた)、おもに強行突入や単独迎撃などの特別任務でしか使用されないが、マクロス艦上ではデストロイド部隊に混じって対空戦闘にも参加している。その際の運用実績により、近距離まで接近してきた敵機には、無数のミサイルで弾幕を張るのが最も効果的だと判明する。
- 重装甲と全身のミサイル装備により、陸戦能力は局地戦兵器デストロイドに比する。戦闘中でも装甲の強制排除が可能だが、この状態での変形は不可能。自重は倍加するが、剰余推力によりホバリングが可能である。初期は開発メーカー(新中州重工)の関連からJ型にしか対応インターフェイスが無かったが、後には複座型を除くほぼ各型に対応可能なように改良がなされた(アリイ1/170プラモデルシリーズでは、複座型のアーマードも商品として存在している)。
- ガウォーク形態専用のプロテクター・ウェポンシステムも存在し、こちらを装備した機体は通称アーマード・ガウォークと呼称される。一部の武装はバトロイド時用のものと共通だが、やはりこの状態での変形も装甲をパージしないかぎり不可能である。
- 一説には、ノーマルタイプのバトロイド形態に先駆けてアーマード形態がマスメディアには公開されていたと言われており、当時はまさかこの機体が航空機に変形するなどと想像する者はいなかったという(「超時空要塞マクロス ホビーハンドブック1」より)。
- 半世紀後の2050年代にマクロスフロンティア船団で開発されたVF-25では、装着したまま三段変形が可能なタイプのアーマード装備が登場している。
- FASTパック(スーパーパーツ)
- 大気圏外運用時のネックである稼動時間、行動範囲の延長、さらに機動性と火力の向上を図ったユニット。構成は背部の化学式液体燃料ロケットブースター2基、両エンジンナセル側面の反応エンジン用大型プロペラントタンク、両腕のミサイル装甲ブロックからなる(各パーツは爆発ボルトによる分離が可能)。これらを装着した状態の正式名称は「FASTパック装備型VF-1 (VF-1 w/FAST PACK)」であるが、兵士達がつけた愛称「スーパーバルキリー」が一般化し、FASTパックも「スーパーパーツ」と呼ばれるようになった。なお、開発時は「ブービーダック」のコード名で呼ばれた。
- 通常、背部両ロケットブースターの前部ハードポイントにはマイクロミサイルポッド2基を装備するが、正面左側、パイロットから見て右側に2連装ビームカノンを付けるオプションもある(機構上では左右どちらも装着可)。ただし高価で取り扱いが難しいため、S型(隊長機)しか使用を許可されない。この仕様は「ストライクバルキリー」と呼ばれる(劇場版のみ登場。劇場版ではスーパーバルキリーが大気圏外運用時の標準仕様とされたため、隊長機の差別化のため設定された)。
- これらのパックはVF-1各機種に装着でき、GPS-1Sと異なり三段変形の利点を損なわない。戦闘時の加速力・機動力・火力すべてに数倍の性能を引き出し、宇宙におけるバルキリーの標準装備となった。またVF-11など後継の可変戦闘機にも継承されている。
- スタンピードパック
- PC-9801ゲームの『超時空要塞マクロス・ラブストーリーズ』、『超時空要塞マクロス・スカルリーダー コンプリートパック』 に登場したゲームオリジナルの機体、スタンピードバルキリーの特殊装備。通常のスーパーバルキリーやストライクバルキリーではゼントラーディ艦を相手では火力不足であることが指摘されていた為、攻撃力に特化した変形可能なアーマードバルキリー的な機体として登場した。特殊な変形を可能とする為に頭部や腕部の取り替えなど機体の事前改修が必要であり、またガウォーク形態が存在しない。
- 荷電粒子砲、クラスターミサイル、ガトリング・ガンポッドなど戦艦を撃沈するに十分な強力な火器を装備しているが機動性に欠けている。
[編集] メカデザイン
マクロスシリーズのメインクリエーターであるスタジオぬえの河森正治が宮武一貴の協力を得てデザインした(劇場版では宮武がマイナーチェンジを担当)。原案は「飛行形態を持つ変形パワードスーツ」つまり衣服や鎧の延長線上の位置づけで進められており、初期デザインの「ブレストファイター」まではアニメロボットらしい角張ったデザインであった。しかし、両腕の収納法を実在する戦闘機F-14トムキャットから閃いた事をきっかけにリアル志向に転じ、極めて現用機的なフォルムの完成に至った。一般的に「F-14をモデルにロボットへの変形をデザインした」と表現されることが多いが、実際は「ロボットからリアルな戦闘機形態を生みだした」アプローチであったといえる。さらに玩具の試作過程で、スタジオぬえの没企画で日の目を見なかった二足歩行兵器(ガウォーク)のアイデアも導入され、かつてない3段変形のメカニックデザインが誕生することになった。
なおバルキリーが変形する事は、放映開始直前のアニメ誌(アニメック等)の記事でガウォーク形態が発表されるまで伏せられており、第1話・2話を合わせた一時間スペシャルの前半ラストで、リアルな形状の戦闘機形態からロボット形態に一瞬で変形するシーンは、板野一郎の作画とも相まって視聴者に強烈なインパクトを与えた。なお、初放映時の一時間スペシャルのオープニングでは、ファイター形態からバトロイド形態へ変形する印象的なカットが使われていない[3]。
なお同様の演出は後の続編『マクロス7』でも行われており、主人公バサラが主役機ファイアーバルキリーに搭乗する事が伏せられていて、やはり第1話のオープニングの一部が差し替えられていた。この「リアルな戦闘機がロボットに変形する」というコンセプトは続編やゲーム版などに登場する後継機種に受け継がれ、河森のライフワークとも言える物になっている。
スーパーロボット的なけれん味と兵器的なリアリティーという相反する要素を備えたVF-1の変形機軸は、ロボットアニメのデザイン史上に画期的な功績を残した。SFアニメで初めて、航空機を主役メカとしたのも本作である。
キャラクター商品としてもバリエーション展開が豊富で、タカトクトイスの1/55変形玩具は高学年層にも支持され、シリーズ累計100万セットを超える大ヒット商品となった。これらの魅力から、後続の「超時空シリーズ」をはじめとする変形メカブームが起こり、ロボットアニメの主流である日本サンライズ系作品においても、番組後半から飛行形態をもつ変形主役メカが登場するパターンが見られた(ビルバイン、エルガイムmk-II、Ζガンダムを参照)。
21世紀に入り、複雑なメカニックデザインが多くなってからもVF-1の流麗なフォルムは人気を保ち、玩具・模型(ガレージキット)などでプロポーションと変形の完全再現を目指した商品化が続いている。2000年にはスケールモデルのハセガワがキャラクターモデル進出に際してファイター形態をキット化、放送当時のファンの夢を実現したと言われ、後にFASTパック装備型に続きバトロイド形態もキット化された。海外においても『ロボテック』の登場メカとして人気があり、Toynami社から各種商品が発売されている。
[編集] トランスフォーマーシリーズでの登場について
84年よりハズブロ社の玩具展開で始まったトランスフォーマーシリーズのラインナップとして、タカトクトイス製のVF-1Sの金型を流用した「Jetfire」という名のキャラクターが、ごく短期間、海外でのみ販売されていた。このJetfireはアニメ版にも「航空防衛戦士スカイファイアー」(海外でもアニメではSkyfireに変更されている)の名で登場するが、デザインは頭部を中心に大きく変更されており、作中での登場期間も短い。登場の経緯などは英語版WikipediaのJetfireの項[1]に詳しい。
日本でのトランスフォーマーの玩具は一部を除いてほとんどがタカラ製の玩具であり、ハズブロが販売していたもののタカラ製でないスカイファイヤーは日本では販売されなかったが、後のシリーズでの同名キャラクターの登場やリメイクは続いており、現在展開中の玩具シリーズ「変形!ヘンケイ!トランスフォーマー」にもアニメ版準拠のデザインでラインナップされている。この玩具にはバルキリーの頭部をイメージしたバトルヘルメットが付属しており、ガウォークを思わせる形態にも変形可能である。
[編集] 関連作品
- OVA 『マクロスプラス』:J型が演習用の標的機として登場する。
- TVアニメ 『マクロス7』:退役軍人が所有する払い下げの機体として数機が登場。なかでもミリア・ファリーナ・ジーナス市長のかつての愛機、赤いJ型が活躍している。
- OVA 『マクロス ダイナマイト7』:VT-1の民間払い下げタイプ、VT-1Cが登場する。
- ゲーム 『マクロス DIGITAL MISSION VF-X』シリーズ:歴代の可変戦闘機を擁する特殊部隊にVF-1X-plusが所属。隠し機体としてマクシミリアン・ジーナス機と同仕様のスペシャル機が使用可能。
- TVアニメ 『マクロスF』:舞台となるマクロスフロンティア船団内の美星学園高校の校舎屋上にVF-1Aがファイター形態で展示されている。塗装・マーキングは劇場版『マクロス』冒頭で一条輝が搭乗していたスカル11を再現している。また、小説版では実習機としてデチューンされたVF-1Cが今も使用されている。
[編集] 脚注
[編集] 外部リンク
作者によると、不本意ながら一番人気のコンテンツとのこと。
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