バナッハ・マズール・ゲーム

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位相空間論集合論ゲーム理論において、バナッハマズール・ゲーム とは、二人で行うtopological gameの一種で、空間からピンとなる元を得られるかどうかを問題にするものである。バナッハ・マズール・ゲームのコンセプトはベール空間のコンセプトとも関連がある。完全情報な無限陣取りゲームで最初期に研究されたものである。

定義と性質[編集]

一般的なバナッハ・マズール・ゲームの定義は次のようにする: 位相空間 Y, 固定された部分集合 X \subset Y, Y の部分集合族 W が次の性質を満たしているとする。

  • W の各元は空でない内部を持つ。
  • Y の空でない開集合は W の元を部分集合として含む。

ここで、ゲーム MB(X,Y,W) を次のように定める。二人のプレイヤー P_1P_2 は交互に W の元 W_0, W_1, \cdots を、W_0 \supset W_1 \supset \cdots が成り立つように取っていく。P_1 が勝つのは X \cap (\cap_{n<\omega} W_n) \neq \emptyset であるときかつ、そのときのみである。

このとき、以下のことが成り立つ。

  • P_2 \uparrow MB(X,Y,W) であるのは XY において 第一類 (集合が第一類とかmeagerであるとは、それが nowhere-dense な集合の可算和として得られること。)であるとき、かつそのときのみである。
  • Y が完備距離空間であるとすると、P_1 \uparrow MS(X,Y,W) であるのは、Y の空でないある開部分集合の中に X がresidual(なんらかのmeager setの補集合であること)であるとき、かつそのときのみである。
  • XYBaire propertyを持つとき、MB(X,Y,W) はdeterminedである。
  • P_2 のいかなるwinning strategy(必勝戦略)も、stationaryなwinning strategyとして実現できる。

winning strategy に関する事実[編集]

どんな集合 XP_2 を必勝にしうるかという問題はごく自然なものである。もちろん、X が空だったら P_2 は明らかに必勝である。なので、P_2 が winning strategy を持つことを保証するためにX はどれだけ"小さ"ければよいか、補集合がどれだけ"大き"ければよいかといった非公式的な概念を考えているものと捉えることができる。

winning strategiesに関する証明の例を挙げておく。

事実: X が可算で、YT1で、Y孤立点を持たないなら、P_2 がwinning strategyを持つ。

証明: X の要素を x_1, x_2, \cdots と番号付けしておく。W_1P_1 に選ばれたとする。U_1W_1 の空でない内部とする。このとき、U_1 \setminus \{x_1\}Y の空でない開集合である。なので、P_2W の元 W_2 を、これに部分集合として含まれるように取ることができる。P_1W_3W_2 の内側に取ることができる。P_2 は先ほどと同様の理由で、W_4 \subset W_3x_2 を持たないようにとれる。この方法により、各点 x_n はそれぞれ W_{2n} には属さない、よって全ての W_n の共通部分は X のどの点も避けてしまう。Q.E.D

事実: Y を位相空間とし、WY の部分集合の族で最初に挙げてある、ゲームをするために必要な二つの性質を満たすものとし、XY の部分集合とする。P_2 がwinning strategyを持つのは Xmeagreであるとき、かつそのときのみである。

ただし、X がmeagreでないからといって、P_1 がwinning strategyを持つと言えるわけではないことに注意。プレイヤーのいずれもwinning strategyを持っていないことだってありうる。: Y[0,1] であって、W が閉区間 [a,b] から成り立っているとする。このとき、target set XBaire Propertyを持つなら、ゲームがdeterminedである。選択公理の下では、[0,1] の部分集合でバナッハ・マズール・ゲームをdeterminedにしないものがある。

参考文献[編集]

[1957] Oxtoby, J.C. The Banach–Mazur game and Banach category theorem, Contribution to the Theory of Games, Volume III, Annals of Mathematical Studies 39 (1957), Princeton, 159–163

[1987] Telgársky, R. J. Topological Games: On the 50th Anniversary of the Banach–Mazur Game, Rocky Mountain J. Math. 17 (1987), pp. 227–276.[1] (3.19 MB)

[2003] Julian P. Revalski The Banach-Mazur game: History and recent developments, Seminar notes, Pointe-a-Pitre, Guadeloupe, France, 2003-2004 [2]