バサースト湾
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座標: 南緯43度20分30秒 東経146度10分30秒 / 南緯43.34167度 東経146.175度
バサースト湾(Bathurst Harbour)は、オーストラリア、タスマニア島南西部に位置する湾。漣ひとつない穏やかな海である。
サウスウエスト国立公園(Southwest National Park)内に位置し、水面が赤く見えるのが大きな特徴である。水が赤いため、光が減衰する(赤色は青い光も吸収する為、光が届かず暗くなる)。水深5mが通常の海の水深200-500mに相当する暗さとなり、水深8mで光が届かない安定した環境は、深海にそっくりなことで有名である。そのため深海魚やテヅルモヅルなど深海の動物が多く存在するほか、原始的なサンゴが多く発見されているため、太古より残された海として知られている。
その理由は、バサースト湾に流れ込む川の水が赤いからである。川の周囲には湿原があり、そこにはタスマニア島内に多く群生しているイネ科のボタングラス(buttongrass)が生えている。この植物の茎や葉にはタンニンが多く含まれているが、付近一帯は低温のために植物が枯れても分解が進まない。タンニンは空気に触れると赤くなる性質があり、植物からしみ出したタンニンが雨の影響で土壌から川へと流れ出し、水中の酸素と反応して赤い色を現出する。その川がこの湾へと流れることによって、水が赤く染まるのである。川から流れ込む赤い水は軽い為、海水の上に層を作り、また、湾の入り口が幅500メートル程度と狭いこと、外海につながる部分に島があることなどから大きな波が湾内にまで入らないことも水が赤い要因である。