ハーリド・ビン・ワリード (フリゲート)

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BNS Bongobondhu2.jpg
艦歴
発注 1998年
起工 1998年3月11日
進水 2000年8月29日
就役 2001年6月20日
退役 2002年2月13日
再就役 2007年7月13日
要目
排水量 基準: 2,170トン
満載: 2,370トン
全長 103.7 メートル (340 ft)
全幅 12.5メートル (41 ft)
吃水 3.8メートル (12 ft)
機関 CODAD方式(22,501hp)2軸推進
SEMT ピルスティク12V PA6V280 STCディーゼルエンジン
速力 最大: 25 ノット (46 km/h)
航続距離 18kn時: 4,000 海里 (7,400 km)
乗員 186名(士官16名)
兵装 76mm単装速射砲×1基
ブレダL70 40mm連装機関砲×2基
FM-90N短SAM 8連装発射機×1基
オトマートSSM 連装発射筒×2基
B-515 3連装短魚雷発射管×2基
艦載機 Z-9C哨戒ヘリコプター×1機
C4I KNTDSリンク11/14
TACTICOS 戦術情報処理装置
レーダー シグナール DA-08 2次元対空捜索
タレス ヴァリアント 対水上捜索
シグナール LIROD Mk.2 砲射撃指揮
MR-35 ミサイル射撃指揮
ソナー STNアトラス ASO-90
電子戦
対抗手段
ラカル・カトラス242 ESM装置
ラカル・スコーピオン ECM装置
スーパー・バリケード装置

ハーリド・ビン・ワリード英語: BNS Khalid Bin Walid)は、バングラデシュ海軍フリゲート韓国蔚山級フリゲートの派生型である。

艦名は、アッラーの剣という異名で知られる正統カリフ時代の武将であるハーリド・イブン=アル=ワリードに由来する。当初はムジブル・ラフマンの尊称であるバンガバンドゥ(Bangabandhu)と命名されていた。

来歴[編集]

バングラデシュ海軍は1990年代中盤より、排他的経済水域の警備のため、新しいフリゲートの取得を希望しており、2回にわたって入札を行なっていた。初回では中国企業が最安値を提示したものの決定には至らず、1996年にかけて行なわれた2回目の入札で大宇造船海洋社の案が採用されることとなった。アジア通貨危機に伴って大宇造船海洋社の経営が悪化していたことから、実際に建造が可能かが問題視されたが、要員の訓練などについて韓国海軍が全面的な支援を提供することで解決された。艦は、1999年5月12日に起工され、2000年8月29日に進水し、2001年6月20日、「バンガバンドゥ」(Bangabandhu; F-25)として就役した。

設計[編集]

本艦は、大韓民国海軍が運用する蔚山級フリゲートをもとに、大宇造船海洋社が輸出用フリゲートとして開発したDW-2000H型の設計を採用している。

船体は、排水量にして200トン大型化し、また船型も平甲板型から中央船楼型に変更することで、艦内スペースの確保を図っている。船体および上部構造には傾斜がつけられて、ステルス性への配慮がなされている。機関については、原型艦が高速性を重視してCODOG方式を採用したのに対して、沿岸哨戒任務を想定した同艦においては、燃費を重視して、CODAD方式に変更された。

原型艦は、韓国沿岸において北朝鮮の小型艦艇及び潜水艇と交戦することを想定し、艦の大きさに対して充実した砲熕火力と対水上火力、相応の対潜火力を備える一方、防空力については比較的貧弱なものであった。この傾向は本艦においても踏襲されており、沿岸哨戒というバングラデシュ海軍の要求によく合致したものであった。

また、原型艦からの大きな変更点として、艦載機の運用に対応したことがある。搭載機としては、アグスタ A109が予定されていると言われていたが、中国よりZ-9C哨戒ヘリコプターを導入したともされている。

運用[編集]

2001年10月1日総選挙において、当時の政権党であったアワミ連盟バングラデシュ民族主義党に敗北して政権交代するとともに、同艦の調達についても多くの疑惑が浮上することとなった。最大の疑問点とされたのは、入札において第4位であった大宇造船海洋社が契約を獲得した経緯であった。また、ソナーカバーの破損など、38ヶ所にも及ぶ初期不良が発生したこともあって、同艦の調達を巡る疑惑はバングラデシュ政界全体を巻き込む疑獄に発展、シェイフ・ハシナ前首相と海軍参謀長が起訴されるに至った。これらの騒動を背景として、同艦は就役からわずか8ヶ月後の2002年2月13日に予備役編入された。

しかし予備役期間においても、同艦にはほぼ定員に達する要員が配置され、装備・弾薬も充足状態であり、ほとんど就役しているも同然の状況であった。2006年には、中国製の個艦防空ミサイルであるFM-90Mを追加装備する改修が行なわれ、個艦防空力は大幅に増強された。翌2007年7月13日、同艦は「ハーリド・ビン・ワリード」として再就役した。この間の経緯については不明瞭な部分も多い。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]