ハチワレ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ハチワレ
Alopias superciliosus bycatch.jpg
ハチワレ
A. superciliosus
保全状況評価[1]
VULNERABLE (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
Status iucn3.1 VU.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 軟骨魚綱 Chondrichthyes
亜綱 : 板鰓亜綱 Elasmobranchii
: ネズミザメ目 Lamniformes
: オナガザメ科 Alopiidae
: オナガザメ属 Alopias
: ハチワレ A. superciliosus
学名
Alopias superciliosus
Lowe, 1841
英名
Bigeye thresher
Bigeye Thresher.png
ハチワレの生息域

ハチワレ Alopias superciliosusBigeye thresher)は、ネズミザメ目オナガザメ科に属するサメ。世界中の暖かい海に広く分布する。水深100mより深い場所に多い。最大全長4.9mに達し、その半分を尾鰭が占める。頭の後ろに「八」の字状の溝があり、他のオナガザメ類との区別が可能である。内温性で体温調節を行う。サバなど浮魚類を尾鰭で打ち、捕食する。卵食型の胎生。2-4尾の子どもを産む。マグロ延縄などで混獲され、肉や鰭、皮などが利用される。成熟に約10年かかり、産む子どもの数も少ないことから、生息数は減少している[1]

分布[編集]

世界中の熱帯から温帯海域の沿岸から外洋まで広く分布するが、詳細は限定的にしか分かっていない。海表面から水深500m以深の中層まで見られる。多くは100m以深にいる[2]

形態[編集]

Alopias superciliosus head.jpg

最大で全長488cm、体重363.8kg[3]。オナガザメ類に特徴的な長い尾鰭をもち、全長の半分を占める。目は非常に大きい。頭部後方背側に切れ込みがあり、上から見ると「八」の字に割れているように見えることが名前の由来になっている。背側の体色は金属光沢のある灰色、メタリックグレーで褐色や紫色がかっていることもある。腹側は白色。両顎歯はほぼ同形。縁が滑らかな三角形で、先端はやや口角を向いて曲がる。

生態[編集]

他のオナガザメ2種に比べてやや深い場所に現れる。日周鉛直移動を行う。奇網により体温調節を行い、周囲の海水温よりも体温を恒常的に高く保つ。餌生物はサバニシンカジキ(幼魚)などの浮魚類、甲殻類頭足類など。尾鰭で獲物を叩いて気絶させる。

胎生。胎仔が子宮内で未受精卵を食べて育つ卵食型。妊娠期間は12ヶ月、産仔数は2-4尾で通常2尾[1]。雄は270-288cm、9-10歳、雌は332-356cm、12-14歳で成熟する[4]。産まれたときのサイズは全長64-140cm[1]

人との関わり[編集]

主にマグロ延縄で混獲される。肉質は上等ではないが、フィレ、燻製、干物、塩漬けなどで消費される[4]。鰭はフカヒレ、皮は皮革製品に加工される[4]

人に対して危険性はない。

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d Amorim, A., Baum, J., Cailliet, G.M., Clò, S., Clarke, S.C., Fergusson, I., Gonzalez, M., Macias, D., Mancini, P., Mancusi, C., Myers, R., Reardon, M., Trejo, T., Vacchi, M. & Valenti, S.V. 2007. Alopias superciliosus. In: IUCN 2011. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2011.1. <www.iucnredlist.org>. Downloaded on 29 June 2011.
  2. ^ Leonard J. V. Compagno (2002) "Sharks of the world: An annotated and illustrated catalogue of shark species known to date" Volume 2, Food and Agriculture Organization of the United States. pp.83-85
  3. ^ Alopias superciliosus Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2011.FishBase. World Wide Web electronic publication. www.fishbase.org, version (06/2011).
  4. ^ a b c Biological Profiles:Bigeye thresher Florida Museum of Natural History Ichthyology Department.