ノーブレークスペース

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コンピュータにおいて、ノーブレークスペース (no-break space, non-breaking space, NBSP) は、スペースの前および後の位置での自動的な改行行の折り返し)を防ぐ特殊なスペースである。ハードスペース固定スペースとも呼ばれる。HTMLのように通常のスペースの並びを1つのスペースにまとめるシステムで、行内に複数のスペースを入れるために使うこともできる。

説明[編集]

NBSPと通常のスペースの違いは、NBSPを含む文字列が行末に来て、かつ長すぎて行に収まらない場合、文字列全体(NBSPでつながっている文字列も含めて)が次の行へ移動することにある。これは通常の文字列の折り返しと類似している。たとえば、文字列“ambidextrously”は決して分割されることはなく、“am bi dextrous ly”(すなわち“am bi dextrous ly”)も同様である。

HTMLなどにおいて、通常のスペース(欧文間隔)では日本語の文字の間が開かない場合があるためノーブレークスペースを使用されることがあるが、日本語の文字の間のスペースはスペースの箇所で改行されても問題ないスペースであるため使用すべきではない。通常は日本語間の間隔には和字間隔を使用すべきである[1][2]

符号化[編集]

  • Unicodeでは、U+00A0でありNo-Break Spaceと呼ばれる。
  • ISO/IEC 8859では、NBSPは0xA0である。
  • KOI8-Rでは、NBSPは0x9Aである。
  • EBCDICでは、0x41でありNo-Break Spaceと呼ばれる。
  • 拡張ASCIIのバージョンの中には、文字255 (0xFF) をノーブレークスペースとして提供しているものがある。
  • JIS X 0213では、ラテン1互換として1面9区2点に収録されている。

入力方法[編集]

多くの日本語環境ではキーボードから直接入力では入力できないため文字コード表などを使用して、一覧から入力する必要がある[3]

一部の言語では、代替の表現をソースコードに記載することでノーブレークスペースを表すことができる。

  • HTMLの文字参照では、 もしくは もしくは と書かれる。
  • TeXでは、ハードスペースを示すためにチルダ (~) を使う。

ワードプロセッサはノーブレークスペースをキーボードで入力するために異なる方法を使う場合がある。 たとえば:

  • Microsoft Wordの標準ショートカットキーはCTRL+SHIFT+SPACEの組み合わせである[4]
  • WordPerfectでは、これはハードスペースと呼ばれておりショートカットキーはCTRL+SPACEである。
  • OpenOffice.orgでは、ショートカットキーはCTRL+SPACEである。
  • Vim挿入モードでは、CTRL+K N Sと打つ。
  • WordPressでは、&NBSPと入力しても反映されない。

Mac OSの環境下では、ショートカットキーはOPTION+SPACEである。

他の種類[編集]

国際符号化文字集合 (ISO/IEC 10646) とUnicodeには、他にもノーブレークスペースが何種類か存在する:

  • 幅の狭いノーブレークスペース。Unicodeでの名称は“NARROW NO-BREAK SPACE” (U+202F)。
  • ゼロ幅のノーブレークスペース。Unicodeでの名称は“ZERO WIDTH NO-BREAK SPACE” (U+FEFF)。この文字はUCSバイト順マーク(略語:BOM)としても使われることに注意。この多重定義のため、RFC 3629では「シグネチャ機能を除いてU+FEFFと正確に同じ意味と使用法を持つ新しい文字U+2060 “WORD JOINER” がUnicode 3.2で追加された。単語結合の意味では新しい文字だけを使うことを強く推奨する」と説明している。

符号位置[編集]

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
  U+00A0 1-9-2  
 
 
ノーブレークスペース

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ HTMLでは、和字間隔を使用する方法以外に、CSSのwhite-space: pre-wrap;で日本語の文字の間のスペースを使用した間隔を有効にすることができるが、2008年12月現在では実装されているブラウザは少ない。
  2. ^ Wikipediaにおいては、和字間隔が必要な説明文などを除いて使用するべきではなく、通常のスペースを使用するのが望ましい。表記ガイドを参照。
  3. ^ Windowsでは文字コード表の他、IMEパッドなども使用できる。Mac OS Xでは文字パレットを使用する。
  4. ^ WordのCTRL+SHIFT+SPACEの組み合わせに相当するような、ノーブレークスペースを入力するのに便利なショートカットキーが、Microsoft PowerPointには存在しないようである。しかしながらALT+0160か「挿入」→「記号と特殊文字...」ダイアログボックスを使うという2つの方法がある。後者の場合、ラテン1補助の中でチルダ (~) の直後に置かれている。