ノート:イギリスクラシック三冠

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ひとまず独自研究レベルです[編集]

「故障などの理由がなくともセントレジャーへ三冠を挑む二冠馬は稀になった。1946年から2012年までに、2000ギニー、ダービーの二冠馬になった馬は9頭いるが、セントレジャーに出走したのはニジンスキーとキャメロットの2頭のみである。」

とありますが、この9頭は具体的には

  • 1949 ニンバス ダービー優勝後、怪我で引退
  • 1957 クレペロ 体調不良でKQ以前に引退。
  • 1967 ロイヤルパレス セントレジャーを目指したが直前に怪我で断念(en:Royal_Palace_(horse))。
  • 1968 サーアイヴァー 愛ダービーで負け、エクリプスSで負け、休養に入る。秋は凱旋門賞へ。
  • 1970 ニジンスキー SL出走
  • 1989 ナシュワン 凱旋門賞へ向かうも、道悪で辞退。
  • 2009 シーザスターズ 凱旋門賞へ。
  • 2012 キャメロット SL出走

そもそもなぜ「1946年から」なのか理解に苦しみます。1946年にはエアボーンがダービーとセントレジャーを制して二冠を達成しています。せめて1949年のニンバスからでしょう。

見ての通り、まず8頭しかいません。「9頭」が嘘です。 このうち3頭はまさに故障によって引退しているので、実際にエントリーしうるのは5頭に減ります。そのうち2頭が実際にセントレジャーに出走しています。40%です。4割がセントレジャーに挑んでいるわけで、この数字を「稀」とは言わないと思います。ちなみにこの間、1946年以降で、5頭のダービー馬がセントレジャーを制して二冠馬に成っています。

さてこれより以前、同じ66年の期間で見ると、

  • 1882 ショットオーヴァー(牝) SL出走
  • 1886 オーモンド 三冠達成
  • 1888 エアシャー SL出走
  • 1893 アイシングラス 三冠達成
  • 1894 ラダス SL出走
  • 1897 ガルティーモア 三冠達成
  • 1899 フライングフォックス 三冠達成
  • 1900 ダイヤモンドジュビリー 三冠達成
  • 1903 ロックサンド 三冠達成
  • 1904 セントアマントSL出走
  • 1909 ミノル セントレジャー前に破れて断念
  • 1911 サンスター 8月に怪我で引退
  • 1915 ポマーン 戦時三冠
  • 1917 ゲイクルセイダー 戦時三冠
  • 1918 ゲインズボロー 戦時三冠
  • 1925 マンナ セントレジャー前に怪我で引退
  • 1931 カメロニアン SL出走
  • 1935 バーラム 三冠達成
  • 1939 ブルーピーター 戦争でセントレジャー自体が中止

このように20頭の二冠達成馬がいるのですが、戦時三冠の3頭を除くと17頭。 このうち、セントレジャーに出なかったのは4頭で、そのうちブルーピーターの場合はセントレジャー自体がなかったのですから、対象外でしょう。つまり、セントレジャーに出る機会があった二冠馬で、出なかったものは3頭/16頭、うち2頭が怪我で引退してるので、1/14になります。

さて、これを比較すると、「セントレジャーに出ることが可能だったのに出なかった二冠馬」は、1880年~1945年の65年間で1頭、1946年~2012年では3頭、わずか2頭しか変わっていません。要するにこれは恣意的な分析の仕方によるもので、1/14(7%)と3/5(60%)とみると「8倍も増えた」と言えますし、「たった2頭しか違わない」とも言えます。そもそも、前半の65年は20頭も二冠達成馬がいるのに、後半の65年には二冠達成馬が8頭しかいないので、そもそも二冠馬自体が稀になったのだとも言えます。

そもそもなぜ「1946年からの66年なのか」というところにも不自然さがありますよね。

本文に戻ると、「現在、三冠を狙えるような馬は、三冠最終のセントレジャーステークスへの挑戦よりも、凱旋門賞での強豪古馬との対決に挑むため、ほぼ形骸化している。」とありますが、「三冠を狙えるような馬」は1946年以降5頭しか出ておらず、そのうち2頭が狙いに行ってるわけです。「現在」をどう解釈するかですが、たとえば「ここ20年」と定義すると、「三冠を狙えるような馬」は2頭いて、うち1頭が狙いに行ったわけです。というわけでこの文章も嘘っぽいです。もっと単に「三冠は形骸化している」って言っちゃえばいいんだと思います。ただ、そもそも「二冠馬」自体がもうレアになっている(最近20年で2頭)ので、もう面倒臭いので検証しませんが、そもそも「2000ギニーに勝ったけどダービーに出ない馬」を数えたほうが「三冠の形骸化」の傍証に相応しいんじゃないかと思いますね。別にセントレジャーがどうのとかじゃなく。

以上により、バサッと行きます。 (追記)念のためですが、私は「三冠が重視されなくなってきている」という主旨であれば、基本的には強くは反対しません。要はその論拠をどこに置くかということです。--零細系統保護協会会話2013年3月1日 (金) 10:31 (UTC)[返信]

独自研究の続き/仮説です
「三冠」を「3つとも勝つこと(トリプルクラウン)」とするのか、「3つの大レース」とするのかで結構話は変わります。上で書いたように、「3つとも勝つこと」を「三冠の重視」とするならば、2000ギニーからダービーへ向かう馬の数をカウントすれば済む話です。「3つのレースを重視すること」であるならば、ダービーからセントレジャーへ向かう馬の数をカウントすればいい。「セントレジャーへ向かう二冠馬」を数えようとするからおかしなことになるのだと思います。
もう一つの視点として、じゃあ「2000ギニーからダービーへ」「ダービーからセントレジャーへ」向かわなかった馬がどこへ向かっったのか、を検証することも有用だろうと思います。つまり、「短距離重視」とか「長距離云々」ではなく、「単に賞金の多いところへ向かった」のかもしれません。もしそうであったならば、それは「距離が◯◯の傾向にある」ことを示しているのではなく、「(三冠の権威よりも)賞金のほうが馬主を引きつけている」ことなのかもしれません。「◯距離の競走の賞金が増えている/減っている」ことも併せ考えないと片手落ちでしょうけども。いずれにしろ、短絡的に「◯◯は廃れている、主流じゃなくなっている、重視されなくなっている」というにはしっかりした根拠がほしいです。もちろん、こうした検証を経なくても、「◯距離は×れている」という出典があるのならばそれはそれで結構なんですが。--零細系統保護協会会話2013年3月22日 (金) 06:10 (UTC)[返信]
(おまけ)「三冠は廃れたよね派」の方のための出典を書いておきます。『アーバンダート百科』山野浩一・著,国書刊行会・刊,2003、p130「国際レースの活発化で役割を終えた、欧米の三冠体系」節には“三冠レースはそれなりに重要なレースとして残されたが、たまたまセントレジャーが凱旋門賞に近い時期に行われるため、凱旋門賞を勝ってヨーロッパチャンピオンになろうという馬は出走しなくなってしまった。(中略)2000ギニーの勝馬は1600メートル(中略)を目指し、ダービー馬の次の目標はキングジョージVI&クインエリザベスSとなって、ヨーロッパの三冠体系は役割を終えた。”と書いています。ところが山野氏がそう書いた途端にシーザスターズやキャメロットが二冠やら三冠をやったわけで、評論というのは難しいものです。--零細系統保護協会会話2013年11月30日 (土) 07:21 (UTC)[返信]