ネルソン・アトキンス美術館

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Japanese Map symbol (Museum) w.svg ネルソン・アトキンス美術館
Nelson-Atkins Museum of Art - panorama of facade.jpg
施設情報
正式名称 The Nelson-Atkins Museum of Art
収蔵作品数 約3万5,000点
開館 1933年
所在地
4525 Oak Street Kansas City, MO
ウェブサイト 公式ウェブサイト
プロジェクト:GLAM
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ネルソン・アトキンス美術館(ネルソン・アトキンスびじゅつかん、The Nelson-Atkins Museum of Art)はミズーリ州カンザスシティにある美術館である。

沿革[編集]

カンザス・シティ・スター』紙の創設者であるウィリアム・ロックヒル・ネルソンにより創設された[1]。ネルソンは1915年に亡くなるが、彼の妻と娘が亡くなった後の財産は公共のために美術品を購入するようにとの遺言を残した[2]

1911年には投資家の未亡人であったメアリー・アトキンスが30万ドルを美術館建設のために寄付。その資産を運用したため、1927年の時点では70万ドルに増えていた。別々の人物からの遺産があったため、当初は二つの美術館の建設が計画されていた[3]。しかしながら財団の理事たちは二つの資金を1つにまとめることにし、1つの美術館を建設することにした。

建物はカンザスシティの建築事務所ワイト・アンド・ワイトボザール様式で設計した。建設は1930年7月から始まり、1933年12月11日に開館した[2]

この美術館は1983年に「ネルソン・アトキンス美術館」と名前が改められるまでは、2つの部分で構成されていた。それまで西翼はアトキンス・ミュージアム・オブ・ファイン・アート、東翼とロビーはウィリアム・ロックヒル・ネルソン・ギャラリー・オブ・アートと呼ばれていた[4]

ウィリアム・ロックヒル・ネルソンは個人コレクションの寄贈ではなく寄付をしたために、学芸員たちは美術館のために幅広い美術品を収集することができた。大恐慌の時代、多くの美術品が売りに出されたが、買い手の数は少数であった。そのためネルソン・アトキンス美術館のバイヤーたちにとってコレクションを拡大する大きな機会が開け、この美術館は短期間の間にアメリカでも最も大きなコレクションを持つ美術館のひとつとなった。

増築されたブロック・ビルディング (Bloch Building)

1999年に増築のためのコンペが行われ、スティーヴン・ホールの設計で2007年6月にオープンした。

コレクション[編集]

ヨーロッパの絵画[編集]

質の高いヨーロッパ絵画のコレクションを有している。その中にはミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオジャン・シメオン・シャルダンペトルス・クリストゥスエル・グレコグエルチーノアレッサンドロ・マニャスコジュゼッペ・バッツァーニジュゼッペ・チェーザリガスパーレ・トラヴェルシジュリアーノ・ブジャルディーニティツィアーノレンブラントピーテル・パウル・ルーベンスなどがある。印象派からはギュスターヴ・カイユボットエドガー・ドガクロード・モネカミーユ・ピサロフィンセント・ファン・ゴッホなどがある。

後期ゴシック及び初期ルネサンスからはヤコポ・デル・カセンティーノジョヴァンニ・ディ・パオロとその工房、ベルナルド・ダッディとその工房、ロレンツォ・モナコゲラルド・スタルニーナロレンツォ・ディ・クレディなど。ドイツ及びオーストリアからはマックス・ベックマンカール・ホファーエミール・ノルデエルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナーオスカー・ココシュカなど。

アジア[編集]

ネルソン・アトキンス美術館はアジア美術でも非常に名高い。特に中華帝国時代のコレクションが充実している。その他にもインド、イラン、インドネシア、東南アジアの美術品も所蔵している。日本の美術品も多く、葛飾北斎狩野探幽酒井抱一円山応挙尾形光琳、また鎌倉時代からの工芸品もある。

アメリカの絵画[編集]

アメリカの作品には、最大規模のトーマス・ハート・ベントンのコレクションがある。その他 ジョージ・ベローズジョージ・ケイレブ・ビンガムフレデリック・エドウィン・チャーチジョン・シングルトン・コプリートマス・エイキンズウィンスロー・ホーマージョン・シンガー・サージェントがある。

コンテンポラリー・アートにはウィレム・デ・クーニングフェアフィールド・ポーターウェイン・ティーボーリチャード・ディーベンコーンアグネス・マーティンブリジット・ライリーアルフレッド・ヤンセンスの作品がある。

写真[編集]

2006年、ホールマーク・カード (Hallmark Cards) の会長であるドナルド・J・ホール・シニアはホールマーク・フォトグラフィック・コレクションをネルソン・アトキンス美術館に寄贈した。このコレクションは1839年から現代まで網羅しており、 サウスワース・アンド・ハウスカールトン・ワトキンズティモシー・H・オサリバンアルヴィン・ラングダン・コバーンアルフレッド・スティーグリッツドロシア・ラングハリー・キャラハンリー・フリードランダーアンディ・ウォーホルトッド・ウェッブ[5]シンディ・シャーマンの作品が含まれている。

カンザスシティ彫刻公園[編集]

彫刻公園と「Shuttlecock」

美術館の外には広大な芝生が広がっており、その中に彫刻公園がある。ヘンリー・ムーアのブロンズ作品は最も規模が大きい。その他 アレクサンダー・カルダーオーギュスト・ロダンジョージ・シーガルマーク・ディ・スヴェロなども所蔵している。またクレス・オルデンバーグコーシャ・ヴァン・ブリュッゲンによる、バドミントンのシャトルを模したインスタレーションもある。

その他[編集]

加えて、ヨーロッパやアメリカの彫刻、装飾美術、古代エジプト美術、ギリシャ及びローマ時代の芸術品、コンテンポラリー・アート、イングランドの陶器など幅広い所蔵品を抱える。

脚注[編集]

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  1. ^ Architecture & History: Founders”. The Nelson-Atkins Museum of Art. 2011年3月10日閲覧。
  2. ^ a b Nelson-Atkins Museum of Art”. Kansas City Public Library Missouri Valley Special Collections (2007年). 2011年3月10日閲覧。
  3. ^ Founders-Mary McAfee Atkins”. The Nelson-Atkins Museum of Art. 2011年3月10日閲覧。
  4. ^ Two Buildings, One Vision”. The Nelson-Atkins Museum of Art. 2011年3月10日閲覧。
  5. ^ Kathryn Shattuck (2006年2月18日). “For a Dear Museum: Love, Hallmark”. New York Times (NYTimes.com). http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9506E6DA103EF93BA25751C0A9609C8B63&sec=&spon=&pagewanted=all 2010年10月10日閲覧. "Last month the Nelson-Atkins Museum of Art in Kansas City, Mo., acquired the complete Hallmark Photographic Collection,... 161 by Todd Webb" 

外部リンク[編集]