ニコンようかん

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ニコンようかんは、日本光学機器メーカー・ニコンのブランドで販売されている羊羹。ニコングループの食品としては最も有名な商品である。

姉妹品にニコンせんべいニコンワイン[1]ニコンこしひかりなどがある。

概説[編集]

1973年にニコン従業員向けに販売され始めたものが起源[2]。ニコンには和菓子製造の技術・設備がなく、また発案自体も栃木ニコンと同じ大田原市に所在する和菓子店である株式会社本宮によるもので、本宮が開発・製造を担当し、ニコンへ供給するOEM商品となっている[注釈 1][注釈 2]

ニコンブランドの食料品は社内売店での販売を前提としているため、カメラ専門店・家電量販店和菓子店やスーパーマーケット等には流通していない。しかし、ニコンようかんについては、2000年2月よりオンラインショップ「ニコンダイレクト」の目玉商品として販売されるようになり、同サイトの「菓子」コーナーにて誰もが購入することができた[3]。また、銀座新宿名古屋大阪の「ニコンプラザ」、土岐神戸三田御殿場木更津にアウトレットの実店舗として営業していた「ニコンダイレクトストア」や、2015年10月に東京都港区に開館したニコンの企業博物館ニコンミュージアム」でも販売されるようになった[4]

ニコンようかんの一般向け販路は他に存在しないため、ニコンダイレクト定番の売れ筋商品となっていた[5]

近年では同社のカメラ製品の小型化を模範として、持ちやすさを大幅に向上させたニコン一口ようかんが開発された。おいしさはそのままに取り扱いが簡単で価格もフルサイズようかんよりややリーズナブルであることから、新規顧客の開拓にも効果を挙げている。

なお、ニコンダイレクトストアの土岐店は2018年9月に、他の3店舗は2019年8月-10月に閉店し、ニコンプラザは店舗統合や移転等により2019年9月をもって[注釈 3]、ニコンダイレクトにおいては2019年9月30日をもって、ニコンようかんの取り扱いを終了した[6]。ニコンミュージアムでの一般向け販売は継続している。また、2020年2月よりニコンミュージアム限定の新商品として「オリジナルドロップ」[注釈 4]が発売されている[7]

シリーズラインアップ[編集]

Dセットのパッケージ(表側デザインはフルサイズようかん共通)

ニコンミュージアムにて販売されている商品は、以下の2種である。いずれもパッケージデザインは旧ニコンダイレクト販売品と異なり、ニコンミュージアム限定となっている。

ニコン一口ようかん 5個入り
一口サイズ(35g)の小倉・塩・本煉・柚子・胡麻を合計5個封入したパッケージ。700円(税込)。
ニコン一口ようかん 新10個入り
一口サイズ(35g)の小倉・塩・本煉・柚子・胡麻・チョコレート・ブルーベリー・唐辛子・抹茶・黒糖を合計10個封入したパッケージ。1,200円(税込)。2021年7月に新パッケージで10種類の味に変更[8]

2019年5月時点において、ニコンダイレクトで販売されていた商品は以下の6種類であった。

ニコンようかん Bセット
フルサイズ(315g)の本煉・小倉・塩 三種セット。ニコンダイレクト価格1,944円(税込)。
ニコンようかん Cセット
フルサイズ(315g)の本煉・小倉・柚子 三種セット。ニコンダイレクト価格1,944円(税込)。
ニコンようかん Dセット
フルサイズ(315g)の本煉・小倉・胡麻 三種セット。ニコンダイレクト価格1,944円(税込)。
ニコンようかん Eセット
フルサイズ(315g)の本煉・小倉・栗 三種セット。ニコンダイレクト価格2,037円(税込)。
ニコンNEW一口ようかん
一口サイズ(35g)の小倉・塩・本煉・柚子・胡麻を合計15個封入したパッケージ。ニコンダイレクト価格1,728円(税込)。
ニコンNEW一口ようかん(バラエティセット)
一口サイズ(35g)の小倉・塩・本煉・柚子・胡麻にチョコレート・黒糖・抹茶・ブルーベリー・唐辛子を加え合計15個封入したパッケージ。ニコンダイレクト価格1,728円(税込)。

以前は本煉・小倉・白煉を各1本封入したAセット(旧「ニコンようかんセット」)が販売されていたが、2011年6月14日からAセットに代わってEセットの販売が開始された。また、ニコン一口ようかんは以前は塩・本煉・柚子を計10本封入したものであったが、これもEセットと同日に「NEW一口ようかん」に切り替えられた。バラエティセットは2018年5月3日に発売された[9]。なお、かつてはBセットに相当する構成が「新ニコンようかんセット」として販売されており、旧「ニコンようかんセット」・一口ようかんとあわせて3モデルの布陣となっていた。上記の各モデル名は2007年1月31日に「ニコンようかん新シリーズ ゆず味・ごま味」[10]としてCセット・Dセットの販売が開始されたことにあわせて再整理されたものである。2014年4月1日より消費税増税に合わせて価格が改定された。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 株式会社荏原製作所でもニコンと同様に本宮製造のOEMようかんを社内売店で販売している。こちらは「荏原ようかん」、「荏原一口ようかん」と言う商品名である。
  2. ^ またシチズンでも本宮製造の「シチズン羊羹」が生協で販売されている。なお、この生協は一般人でも利用することができる。
  3. ^ ニコンプラザの東京と大阪は2019年10月にリニューアルオープン、ニコンプラザ名古屋は2020年4月に閉館した。
  4. ^ サクマ製菓のOEM品。缶デザインはニコンイエローにニコンFのイラストが用いられている。

出典[編集]

  1. ^ RED BOOK NIKKOR Nikon Wine and Sake
  2. ^ “栃木)惜しまれ、ニコンようかん通販終了 製造元の思い”. 朝日新聞. (2020年11月28日). https://www.asahi.com/articles/ASMB95R2BMB9UUHB00X.html 
  3. ^ “【朗報】ニコン、”ニコンようかん”の販売終了を否定 担当者「ネット・直営店での販売が終了。今後はニコンミュージアムのみの販売」”. キャリコネニュース. (2019年8月22日). https://news.careerconnection.jp/career/general/77130/ 
  4. ^ “カメラ450台を展示する「ニコンミュージアム」、17日にオープン”. デジカメWatch. (2015年10月1日). https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/723666.html 
  5. ^ ザ・ワークス Vol.03 『ニコン・オンラインショップ』”. ニコンイメージングジャパン. 2019年5月21日閲覧。
  6. ^ “銘菓「ニコンようかん」、ネット販売終了 「裏の主力製品がなくなる」と惜しむ声”. ITmedia NEWS. (2019年8月22日). https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1908/22/news124.html 
  7. ^ ニコンミュージアムショップにオリジナル新商品2点!「ドロップ」と「一筆箋」を本日(2/21)より発売! - webカメラマン
  8. ^ “新パッケージの「ニコン一口ようかん新10個入り」本日発売。ニコンミュージアムで1,200円”. デジカメ Watch. (2021年7月6日). https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1336025.html 
  9. ^ “あの「ニコンようかん」に新しい味が登場したので、さっそく食べてみた!”. CAPA CAMERA WEB. (2018年5月15日). https://capa.getnavi.jp/news/249931/ 
  10. ^ アーカイブ 2007年2月2日 - ウェイバックマシン

外部リンク[編集]