ドリームキャッチャー (装飾品)

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ドリームキャッチャー

ドリームキャッチャーとは、アメリカインディアンオジブワ族に伝わる、輪を基にした手作りの装飾品。オジブワ語ではasabikeshiinhという。

クモの巣状の目の粗い網が組み込まれ、羽やビーズなど独特の神聖な小道具で飾られている。伝統的にはから作られる。

概要[編集]

元々はオジブワ族独特の物だったが、1960年代1970年代パン・インディアン運動 の間に他のインディアンの部族に広まっていった。そしてそれは、あたかも様々な部族の間を結ぶ象徴、またアメリカ・インディアンやカナダ・インディアンのファースト・ネーションの文化のアイデンティティーの象徴であると見なされるようになった。しかし、インディアン達のなかにはこれを、野暮で、過度に商品化されていると見なす者もいる。

オジブワ族は伝統的に、小さな輪や涙の形をした枠に巡らせることで縒糸を強くしようとしてドリームキャッチャーを作製する。その結果として出来たのが、ベッドの上に掛けることで、眠っている子供を悪夢から守ってくれる魔除けのお守りとしての「ドリームキャッチャー」である。

オジブワ族は、ドリームキャッチャーは夢を変える力を持つと信じており、Terri J. Andrewsによると、「悪夢は網目に引っかかったまま夜明けと共に消え去り、良い夢だけが網目から羽を伝わって降りてきて眠っている人のもとに入る」とされる[1]。また、「良い夢は網目の中央にある穴を通って眠っている人に運ばれてくるが、悪夢は網目に引っかかったまま夜明けと共に消え去る」とも言う[2]。 元来の信仰では、悪夢は網の穴を抜けて逃ていき少しも残らない効果がある、とされており、ベッドの上や家の中に掛けることで、夢をふるいにかけるフィルターとしての役割をなすとオジブワ族に信じられてきた。

広まる過程で、オジブワ族やインディアンの社会の外でも作られるようになり、ニューエイジの集団や個人に売られ、飾られるようになった。しかしこのことは、最も伝統的なインディアンやその支援者からすると、好ましくない文化流用だと見なされている。日本で安価に売られているものは、中国製の贋物が多い。

参考文献[編集]

  1. Jenkins, Philip (September 2004). Dream Catchers: How Mainstream America Discovered Native Spirituality. New York: Oxford University Press.

脚注[編集]

  1. ^ Terri J. Andrews, "Living by the Dream", World & I, Nov. 1998, p. 204
  2. ^ Terri J. Andrews, "Living by the Dream", World & I, Nov. 1998, p. 204

外部リンク[編集]