ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ドラゴンクエストシリーズ > ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン
ドラゴンクエスト
少年ヤンガスと不思議のダンジョン
ジャンル RPGローグライクゲーム
対応機種 PlayStation 2
開発元 キャビア
発売元 スクウェア・エニックス
人数 1人
メディア DVD-ROM
発売日 2006年4月20日
(UH)2007年6月28日
対象年齢 CERO:A(全年齢対象)
その他 (UH)アルティメットヒッツ
テンプレートを表示

ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン』(ドラゴンクエスト しょうねんヤンガスとふしぎのダンジョン)は、2006年4月20日スクウェア・エニックスより発売されたPlayStation 2ローグライクゲームドラゴンクエストシリーズの外伝的作品。

携帯電話アプリ『ドラゴンクエスト 不思議のダンジョン MOBILE』および『ドラゴンクエスト もっと不思議のダンジョン MOBILE』についても述べる。

概要[編集]

2002年までに全3作が発売された『トルネコの大冒険 不思議のダンジョン』シリーズに続く、新たな「不思議のダンジョン」シリーズ作品。主人公はトルネコから、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』(以下『VIII』)のキャラクターのひとり「ヤンガス」にバトンタッチした。本作はヤンガスの少年時代を描いた外伝で、ゲーム画面は『VIII』と同様、完全3Dとなっており、トゥーンレンダリングの技法が採用されている。

テレビCMやゲーム内のナレーション八奈見乗児が担当。

翌年の2007年以降からはドラゴンクエストシリーズは任天堂系ハードのみに独占をしていく為、本作は任天堂以外の他社製のハード(ソニー製のPlayStationシリーズとしてでも)の最後のシリーズである。

システム[編集]

ゲーム内容は『トルネコの大冒険』などのようなローグライクゲームであるが、本作では『VIII』に存在した「テンション」システムが採用される。

仲間モンスター[編集]

トルネコの大冒険3』で登場した仲間モンスターシステムが本作でも採用されている。本作では、モンスターを条件を満たしたうえで「モリーの壷」に吸い込むことにより仲間にすることができる。仲間にしたモンスターはヤンガスと一緒に戦うだけでなく、ヤンガスがそのモンスターと合体(上に乗る、足につかまる、頭に載せる、融合する)してダンジョンを進むこともできる。

合体
対応する種族の心を持ち、信頼度が一定以上の状態で「がったいしようぜ」の命令を選ぶと仲間と合体できる。乗る系、乗せる系、つかまる系、融合系の4種類があり、種類によって仲間の特技、特性を引き継げる。
信頼度
仲間モンスターにアイテムをあげたり、レベルを上げることによって上がっていく。最初は壷から出てくれないが、信頼度が上がることによって指示できる命令が増えたり配合可能になっていく。
つかれ(疲労度)
特技を使ったり、合体していると上昇する。一定以上貯まった状態でモリーの壷に戻すとつかれが減るまで壷から出なくなり、100%になると自動で壷に戻る。しかし戻る壷が無いと大混乱になり、ヤンガスの命令を無視して同士討ちを始めるうえフロアを移動するとはぐれて戦線離脱となる。大混乱を治すには仲間を壷に戻すしかない。

ドラゴンクエストモンスターズシリーズで使われていた「配合」システムにより、2匹の異なるモンスターから1匹の新しいモンスターを生み出すこともできる。

施設[編集]

ヤンガス達の家
ヤンガスの冒険の拠点。セーブをしたり、倉庫に道具を預けられ、トルネコが銀行の役割を果たしている。
牧舎
ポッピが管理するモンスター用の牧舎。魔物を預けたり、連れ出すことができ、ゲームが進むと安眠所が追加され、魔物を預けられる数が増加する。地下には配合所がある。
大工
六職人のカーペーが経営。有料で倉庫又は安眠所を拡張する。
彫刻家
六職人のランスが経営。装備品に銘を彫ることでダンジョンで無くしても戻ってくるようにする。銘は一度ダンジョンから戻ると消える。
鍛冶屋
六職人のブラミが経営。武器、防具を鍛えられるが、一度鍛えるとダンジョンから戻るまで再び鍛えることが出来なくなる。ゲームが進むと合成や印の削除が可能になる。
カンダタ遺跡
ポタの大樹の根元にある不思議のダンジョンの入口。脇にある旅のトビラは旅の石版を手に入れると一度行ったことのあるダンジョンに行けるようになる。

ストーリー[編集]

パルミド地方で幅を利かせる盗賊団「ヤングライオン団」の頭領ヤンパー。その息子、ヤンガスは大盗賊カンダタに憧れ、一人前の盗賊を目指しているが、まだまだ父に仕事に連れて行ってもらえない。ある時ヤンパーは不思議の壷を持ち帰り、ヤンガスはこっそり壷を開けてみると、壷の中の世界、ポッタル族が暮らすポッタルランドへと吸い込まれてしまう。元の世界に戻るためにはポタの大樹を「大樹の水差し」という道具で復活させなければならない。ヤンガスは水差しを作れるという六職人を探すため、不思議のダンジョンへと旅立つ。

登場キャラクター[編集]

ヤンガス
いつか大盗賊になることを夢見る少年。12歳の頃、大盗賊である父ヤンパーの持ち帰った不思議な壷に吸い込まれ、その壷の中にある不思議な世界「ポッタルランド」を救うために冒険する。『VIII』の時点よりかなり細身であるが、顔の怖さはそのままである。左頬には、キズあとがある。この作品では斧だけでなく、剣なども装備可能。
ゲルダ
『VIII』にヤンガスの知り合いとして登場した女盗賊。本作では少年ヤンガスと同世代の少女として登場する。母の病気を治せるパデキアの根っこを捜しにポッタルランドへやってきた。後にダンジョン内でヤンガスにクイズを出題し、正解するとアイテムをヤンガスに与える。また、本作ではクイズの出題内容から分かる通り、彼女の人柄や趣味嗜好の細かい部分が一つ一つ設定されている。
ポッピ
「ポッタルランド」に住むポッタル族の子供。身体は緑色で、頭の上に葉っぱのような器官をもつ。仲間モンスターの世話係となる。
モリー
『VIII』でモンスター・バトルロードを主催していた男。ヤンガスを「キッド」と呼ぶ。本作では仲間モンスターシステムのアドバイス役となり、モンスターの配合を担当。見た目は『VIII』の時代と変わっていない。後にダンジョン内でも配合を行うようになる。
トルネコ
ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』や『トルネコの大冒険』シリーズで活躍した商人。ヤンガスの友として登場し、彼に不思議のダンジョンについて教える。ヤンガスがいない間は家を守る。銀行も開いており、預けた金額に応じてアイテムをヤンガスに与える。
ヤンパー
ヤンガスの父親。盗賊団「ヤングライオン団」の首領。ある時不思議な壷を持ち帰り、ヤンガスの冒険のきっかけを作った。
シュロ
ポッタルランドの村長。ポタの大樹の中に住んでいる。
カーペー
ポッピの父親。口を囲うように生えた髭が特徴。大工をやっており、倉庫と安眠所を拡張する役割。
キュリオ
道具屋。冒険に役立つアイテムを販売する役割。後に彼の妻も肉を売る。
アムズ
武器屋。眼帯と黒髭が特徴。武器と盾を売る役割。
ランス
彫刻家。左眼にモノクルをつけている。装備品に銘を彫り、その装備はダンジョンで倒れても無くならなくなる。
ブラミ
鍛冶屋。眼鏡をかけている。武器、盾を鍛えたり合成したりする役割。後に装備品の印を外すこともできる。
マギー
魔法屋を経営している老婆。杖や巻物を売る役割。
ダンジョンじいさん
ダンジョンの入口にいるポッタル族の老人。ダンジョンの特徴を教える役割。
インヘーラー
本作のラスボス。カンダタが不思議な壺にかけた「物をなんでも吸い込む魔法」が人間たちの貪欲な欲望を吸い込み意識を持って誕生した魔物。吸い込んだものを逃がさぬよう、ポタの大樹を枯らし六職人を魔物にして洗脳していた。盗賊王の迷宮の最深部に待ち構えており、初期形態は不思議な壺に口が付いた様な姿だが、最終形態になると壺から飛び出た魔人の様な姿となる。
カンダタ
ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』に登場した大盗賊。本作では「伝説の盗賊王」といわれるほどの大物という設定。不思議な壺の主であり霊体状の思念で現れる。ヤンガスの素質に興味を持ち、自分の後継者になれる可能性を見出す。盗賊王の大宮殿ではヤンガスを試すべく、多数のカンダタ子分を引き連れて戦う。

ダンジョン[編集]

本作のダンジョンはポタの大樹の根元から様々なダンジョンが枝分かれしている。最下層にはボスがおり、奥には新たなダンジョンにつながる階段が存在する。ダンジョンによっては最下層ではなく、途中の階層に階段があることも。また、障害物や鍵穴にさえぎられており、特定の手順を踏まないと入れないダンジョンもある。

まどわしの森
本作のチュートリアルダンジョン。トルネコがダンジョンの進み方を教えてくれる。
カンダタ遺跡 昼の間
ポタの大樹の根元から入れるダンジョン。ここから色んなダンジョンに入れる。
カンダタ遺跡 夜の間
カンダタ遺跡 昼の間の奥から入れる。ここから矢が拾えるようになる。
あやしの地下水道
水路、秘密の通路が初登場。水中を移動できるモンスターが多い。
ならくの洞くつ
ここから行ったことのない場所は真っ暗になっていて、先が分からない。ゾンビ系モンスターが多い。
しゃくねつのほら穴
未識別アイテムが初登場。炎を操るモンスターが多い。
まぼろし雪の迷宮
一面雪景色のダンジョン。滑る床が初登場。
盗賊王の迷宮
1周目のラストダンジョン。これまで以上に強いモンスターや厄介な罠が登場する。

2周目以降に入れるダンジョン[編集]

ここからアイテムや仲間、ゴールドを持ち込めないダンジョンが登場する。

おそろしの大水道
持ち込み制限の無いダンジョンの中では一番深いダンジョン。後半は状態異常にしてくるモンスターが多数登場。
まぼろしの大雪道
仲間モンスター以外は持ち込めないダンジョン。装備はほとんど落ちておらず、基本的に戦闘は仲間に任せることになる。
しゃくねつの大洞くつ
何も持ち込むことが出来ないダンジョン。爆発物が多く登場し、これをいかに利用するかが攻略の鍵となる。
盗賊王の大宮殿
2周目のラストダンジョン。何も持ち込めない。全100階層で、奥にはカンダタが待ち構える。
いにしえの闘技場
1フロアに必ずモンスターハウスが存在し、特定の種族のモンスターが登場。前作のダンジョン「魔物の巣」に似ている。
もっとまどわしの森
まどわしの森の奥に広がるダンジョン。ある条件を満たすことで入れる。1階層ごとにボスが登場する。道具は一切落ちていない。
のろわれた地下庭園
お化け屋敷のような雰囲気のダンジョン。マップが表示されず、手探りで探索することになる。呪われたアイテムが多い。

3周目以降に入れるダンジョン[編集]

竜骨の宝物庫
所々化石だらけのダンジョン。仲間以外は持ち込めない。秘密の通路がよく登場し、強力なアイテムはそこで手に入る。
夢幻の宝物庫
1~4回階段を降りる度に登場するモンスターがどんどん強力になるダンジョン。高確率でモンスターハウスと店が出現。能力を上げる草が多い。
魔導の宝物庫
本作最難関のダンジョン。深さはこれまでの作品のダンジョンを覆す999階。100階以降は珍しいモンスターが多数出現。

ドラゴンクエスト 不思議のダンジョン MOBILE[編集]

日本国内でスクウェア・エニックスより配信されている携帯電話アプリ。2006年8月7日よりiアプリ版(FOMA90x以降対応)、2007年4月5日よりEZアプリ(BREW)版、2008年5月14日よりS!アプリ版が配信されている。

上記で述べたPS2用ソフト『少年ヤンガス』と同じく、少年時代のヤンガスが活躍するが、ゲーム内容は『少年ヤンガス』とは別物である。ヤンガスの他、ゲルダやトルネコが主人公となるクエストもある。

正式サービス開始に先駆け、2006年4月10日より無料体験版が配信されていた。「N902iS」「N902iX HIGH-SPEED」「N903i」には無料体験版の続編がプリインストールされ、このプリインストール版でのデータは正式版へ継承可能となっている。

『VIII』で登場した「錬金」でアイテムを合成するシステムを採用している。

主な登場キャラクター[編集]

ゲルダやトルネコはNPCとして登場している場合はセリフを喋るが、クエストによってプレイヤーキャラクター(主人公)になっている場合にはセリフを喋らない。

ヤンガス
大盗賊になることを夢見る少年。お宝を求めてトルネコと共に旅をしている。クエストによってNPCになる場合があるが、常に自宅のベッドで寝て過ごしているため、セリフがまったく無い。
トルネコ
ヤンガスと共に旅する商人。クエストによっては主人公を務めるが、普段は村のアイテム屋を営み、不要なアイテムなどを買い取ってくれる。
ゲルダ
女盗賊を目指す勝ち気な少女。クエストによっては主人公を務めるが、普段はヤンガスの家で倉庫番をしている。アイテムリストが規定数に達する毎に特別なアイテムをくれる。
ルイーダ
クエストの受注が行える酒場の女主人。従来作品の「ルイーダ」と同一人物かどうかは不明である。

ドラゴンクエスト もっと不思議のダンジョン MOBILE[編集]

上記『MOBILE』の続編。前作のシステムを踏襲しつつキャラクターを一新した完全新作の携帯電話アプリ。2009年9月14日よりiアプリ版(FOMA90x以降対応)、2010年4月15日よりEZアプリ(BREW)版が配信されている。

前作からの大きな変更点として、プレイヤーキャラクターに「職業」の概念が追加され、それに伴い職業独自の「スキル」を使用することが可能となっている。また、従来のドラゴンクエスト作品にはないオリジナル職業や新規アイテム、オリジナルキャラクターも登場する。

docomo PRIME seriesの「F-01B」「SH-01B」「P-01B」「N-02B」には無料体験版がプリインストールされ、このプリインストール版でのデータは正式版へ継承可能となっている。

主な登場キャラクター[編集]

主人公(男・女)
ドラゴンクエスト作品にしては珍しく特別なキャラクター設定を持たない、任意(体験版は除く)で名前と性別を決定できるプレイヤーの分身とも呼べる主人公。
ひとかどの冒険者になるために旅をしている若者で、初期の職業は特定のスキルを持たない『たびびと』である。
パーソナリティはほとんど与えられておらず、ドラゴンクエスト作品特有の「はい/いいえ」でのみ意思表示できるが、町の人々への対応を見る限り、相当のお人好しである。
ホフマン
主人公が道すがら出会った若者。自分の店を持つことを夢見て旅をしていた。
名前は同じであるが『IV』に登場する「宿屋の息子ホフマン」と何らかの関係があるのかどうかは不明である。
ルイーダ
とある理由によって『ダーマ神殿』を訪れた女性。
名前は同じであるが従来作品の「ルイーダ」と同一人物かどうかは不明である。
トルネコ
「不思議のダンジョンマスター」の異名を持つ大商人。
前作とは異なりプレイヤーが操作することはできないが、助言や手助けをしてくれる。
クィーン・トッシーオ
「奇跡の職業マスター」の異名を持つ、オネエ言葉で喋る人物。
本人いわく、あらゆる職業をマスターしており、その実力は計り知れない。
トルネコと旧知の間柄で、クエストに応じて主人公に様々な助言をしてくれる。

主な職業[編集]

職業は各種クエストをクリアしていくことにより転職可能となる。当作品でのみ就けるオリジナル職業もある。

たびびと
主人公がゲーム開始時に就いている職業。特定のスキルを持っておらず、能力値の伸び方も平均的。
戦士
「ちから」が高く、重装備ができる。スキルは「なぎはらい」「こわいかお」などを覚える。
魔法使い
「かしこさ」が高く、強力な攻撃魔法を覚えていく。スキルは「メラ」「ラリホー」などを覚える。
スライムつかい
従来のドラゴンクエスト作品にはないオリジナル職業。スキルは「スラおとし」「スラ・バーニング」などを覚える。

攻略本[編集]

  • Vジャンプブックス ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン 仲間といどむ冒険の書(ISBN 978-4-08-779367-3)
  • SE-MOOK ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン 公式ガイドブック (ISBN 978-4-7575-1698-4)

外部リンク[編集]