ドラゴンの年

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ドラゴンの年』(The Year of the Dragon)は、フィリップ・スパークが作曲したブラスバンド曲。1985年に作曲者自身により吹奏楽編曲された。

概要[編集]

ウェールズブラスバンドコーリー・バンドCory Band)の創立100周年記念委嘱作品として、ウェールズ芸術カウンシル(Welsh Arts Council)の基金を得て作曲され、1984年3月カーディフのセント・デイヴィッド・ホール(St David's Hall)で初演された。1986年にはカーディフで開催されたヨーロッパ・ブラスバンド選手権大会(European Brass Band Championships)の選手権部門(Championship section)の課題曲にも選ばれている[1]

タイトルは、ウェールズの国旗にも描かれ、ウェールズのシンボルとも言える赤い竜にちなんでいる。元々は4曲構成で作曲されたが、最終的に第1曲が割愛され[2]、残る3曲からなる組曲として発表された。演奏時間は約13分。

楽譜は1984年にイギリスのステュディオ・ミュージック(Studio Music)から出版された。

編成[編集]

英国式ブラスバンドの使用楽器・編成に基づく。

構成[編集]

続けて演奏される3曲からなる。

  1. トッカータ(Toccata)
    Molto allegro, con malizia (♩=168)
    スネアドラムにリードされた16分音符のリズムによる不気味なサウンドで始まり、舞曲風な部分を経て消えるように終わる。
  2. 間奏曲(Interlude)
    Con moto (♩=72) ma rall.
    物憂いトロンボーンの独奏をフィーチャーし、中間部ではテュッティによる美しいコラールが聞かれる。再びトロンボーンの独奏に戻り、静かに第3曲へと続く。
  3. 終曲(Finale)
    Molto vivace (♩=138)
    16分音符による細かいパッセージを伴う衝撃的なテュッティで開始され、圧倒的なフィナーレへと突き進む。

脚注[編集]

  1. ^ 大会ではウェールズ代表として出場した優勝候補のコーリー・バンドをおさえ、イングランド代表のデスフォード・コリアリー・バンド(Desford Colliery Dowty Band)が優勝した。
  2. ^ 割愛された第1曲は改訂され「ロンドン序曲」(A London Overture)として発表された。

参考文献[編集]