トランスフォーミング増殖因子

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トランスフォーミング増殖因子(トランスフォーミングぞうしょくいんし、Transforming growth factor、TGF)またはトランスフォーミング成長因子(トランスフォーミングせいちょういんし)は、自然に存在する多くの特色ある増殖因子の1つである。他の多数のシグナル経路と同様に組織発生細胞分化胚発育における極めて重要な役割を果たす。

トランスフォーミング増殖因子アルファ[編集]

アルファ型トランスフォーミング増殖因子TGF-αはいくつかのヒトガンで過剰発現している。またこれは、マクロファージ細胞、ケラチノサイトで産生され、上皮の発生を引き起こす。

トランスフォーミング増殖因子ベータ[編集]

ベータ型変異増殖因子TGF-β腎臓骨髄血小板などほぼすべての細胞で産生され、5種類のサブタイプ(β1~β5)が存在する。骨基質中にはそのうちβ1~β3がいずれも不活性型として蓄積され、骨吸収の際に破骨細胞が放出するによって活性化される。

骨芽細胞の増殖およびコラーゲンのような間葉細胞の合成・増殖を促進し、上皮細胞の増殖や破骨細胞に対しては抑制的に作用する。

また、TGF-βスーパーファミリーというものもあり、これには生物の骨形成に重要な役割を果たしているBMP(骨形成タンパク質)などが含まれる。

トランスフォーミング増殖因子受容体[編集]

TGF受容体(TGFR)はマイトーゲン活性化タンパク(MAP)キナーゼファミリーの一部である。ホモまたはヘテロダイマーになる多くの異なるアイソフォームが存在している。TGFスーパーファミリーに同定されたリガンド数はその受容体の数より遥かに少なく、リガンドと受容体の相互作用の間は乱雑である。

TGFRは7回膜貫通型受容体である。 心臓腎臓肝臓、および睾丸を含む多くの異なったタイプの組織でそれを見られる。TGFの過剰発現は、腎硬変(腎臓の繊維症)を引き起こし、糖尿病と同様に腎臓病の原因となり、最終的に末期腎臓病 (ESRD) となる。TGFベータ受容体に対し、あるタイプのタンパク質阻害剤を使用することで、腎臓の繊維症の効果を止め、逆にすることもできる。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]