トミダヤ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社トミダヤ
Tomidaya
トミダヤ島店
トミダヤ島店
略称 トミダヤ
本社所在地 日本の旗 日本
501-0304
岐阜県瑞穂市田之上168番地
設立 2015年11月
業種 小売業
法人番号 6120001191630
事業内容 スーパーマーケット
代表者 石田慎治(代表取締役社長)
資本金 2000万円
純利益 ▲4億5107万1000円(2019年08月20日時点)[1]
総資産 41億1798万8000円(2019年08月20日時点)[1]
主要株主 コノミヤ
外部リンク http://www.konomiya.jp/
特記事項:2015年8月地域経済活性化支援機構を介して、コノミヤを支援スポンサーに決定
11月、「株式会社フードセンター富田屋」(商号を「株式会社FT商事」に変更)より経営権譲渡。2020年6月21日をもって法人格をコノミヤに統合の上消滅。
テンプレートを表示
株式会社FT商事
Food center tomidaya
略称 トミダヤ
本社所在地 日本の旗 日本
東京都千代田区丸の内三丁目3番1号
新東京ビル225区
設立

1962年9月

創業1945年9月
業種 小売業
法人番号 1200001014192
事業内容 スーパーマーケット
代表者

富田繁雄(取締役社長)     ↓

大平克郎(代表取締役社長)
資本金 1,800万円
売上高 322億円(2006年度)
従業員数 1,117名(男302名、女815名)
関係する人物 富田繁雄(会長)
外部リンク http://www.konomiya.jp/
特記事項:旧社名は株式会社フードセンター富田屋。2015年11月4日社名変更。2016年3月特別清算。データは特別清算時。
テンプレートを表示

トミダヤは、大阪府に本社を置く、株式会社コノミヤが運営するスーパーマーケットブランドの一つ。また、株式会社トミダヤは、2020年6月21日までこれを運営していた企業である。CGCグループ加盟店。

ここでは、前身の株式会社フードセンター富田屋も述べる。

概要[編集]

1945年、富田高三郎・繁雄親子が野菜の行商をしたことが始まりである。大垣本店(閉店)の近くに30㎡(約9坪)の売場で富田商店を建てる[2]

1962年に株式会社フードセンター富田屋が設立され、以降「トミダヤ」の屋号でスーパーマーケットを展開した。また、同業他社の八百甚(ヤオジン)から三田洞店と大福店を引き継いで運営していた(大福店は2013年12月31日に閉店)。

しかし、競合他社との競争により経営が悪化。2011年には和歌山県に本部を置くオークワと業務提携したものの、2013年には事業環境の変化により、当初の目的達成が困難であると判断して提携を解消。その後、2015年8月に地域経済活性化支援機構を介して大阪府に本部を置く地場スーパーのコノミヤが支援スポンサーに決定。コノミヤが完全出資した子会社・株式会社トミダヤを設立して経営権を譲渡、登記上の本店を岐阜県瑞穂市に移転して店舗と人材を引き継いだ[3][4]

株式会社フードセンター富田屋は、清算手続き処理を名目として2015年11月4日に商号を「株式会社FT商事」に変更することにし、2016年1月4日に本店を大垣市から東京都千代田区[5]に変更したうえで、株主総会により解散を決議。3月25日東京地方裁判所から特別清算開始決定を受けた[6]。そして2016年12月28日に法人格が消滅した[7]

2020年、トミダヤの再建支援スポンサーであるコノミヤと経営・法人を統合[8]、屋号のトミダヤはそのまま残しながら、コノミヤに店舗を統合された。

沿革[編集]

  • 1945年(昭和20年)9月 - 富田繁雄と、実父の高三郎がともに荷車を引いて野菜の行商を始める。富田商店を構え創業[2]
  • 1962年(昭和37年)9月 - 株式会社フードセンター富田屋を設立。
  • 1970年(昭和45年)12月 - 本社屋完成。
  • 1975年(昭和50年)11月 - 穂積店が第2号店としてオープン。以後多店舗化を進める。
  • 1980年(昭和55年)12月 - コンピュータシステムによるオンライン化を開始。
  • 1984年(昭和59年)1月 - 岐阜県内で最初にPOSシステムを導入。
  • 1990年(平成2年)
    • 2月 - 会員システム(FTカード)稼働開始。
    • 12月 - INS64による、ローカルネットワークを完成させる。
  • 1991年(平成3年)12月 - 巣南町に惣菜生産センターを開設。
  • 1992年(平成4年)
    • 4月 - 瑞穂市田之上に営業本部を移転。
    • 8月 - 創立30周年記念祝賀会を大垣フォーラムホテルにて挙行。
  • 2007年(平成19年)
    • 5月10日 - 以前からの不採算店舗であったこと、各務原那加店オープン時の人員確保のため穂積店の営業休止。
    • 5月16日 - 岐阜県各務原市に25店舗目となる各務原那加店をオープン。スーパーマーケット「ヤナギヤ那加店」の跡地ではあるが、譲渡ではなく、ヤナギヤ撤退後に新規にオープンしたものである。
  • 2011年(平成23年)- オークワと業務提携[9]
  • 2013年(平成25年)9月 - オークワとの業務提携を解消。
  • 2015年(平成27年)
    • 8月25日 - 地域経済活性化支援機構より、登記上の本店を瑞穂市に移転した上で、コノミヤが設立する子会社・株式会社トミダヤに事業を譲渡することが発表された。全店舗の営業と従業員の雇用は継続される。
    • 11月4日 - 株式会社フードセンター冨田屋の商号を、株式会社FT商事に変更。株式会社フードセンター富田屋の事業を株式会社トミダヤに承継する。
  • 2016年(平成28年)
    • 1月4日 - FT商事の本店を岐阜県大垣市伝馬町33番地から東京都千代田区に移転した上で、株主総会にて解散を決議。
    • 3月25日 - 東京地方裁判所より、FT商事が特別清算手続開始決定を受ける。
    • 12月13日 - 株式会社フードセンター富田屋に対する再生支援の完了[10]
    • 12月28日 - 株式会社FT商事の法人格が消滅。
  • 2020年令和2年)6月21日 - コノミヤに吸収合併され、株式会社トミダヤの法人格が消滅。

店舗[編集]

現在はコノミヤ(東海事業本部)が全て経営と販売をしている[11]。なお、「トミダヤ」の屋号は引き続き使用されている。

  • 神戸店(神戸町)- 開店1977年5月、改装2003年6月
  • 大野店(大野町)- 開店1978年10月
  • 宿地店(大垣市)- 開店1980年9月、改装1996年9月、改装2010年12月
  • 垂井店(垂井町)- 開店1981年8月
  • 池田店(池田町)- 開店1984年11月、改装2017年4月
  • 本巣店(本巣市)- 開店1992年6月
  • 島店(岐阜市)- 開店1993年11月、改装2011年11月25日
  • 三田洞店(岐阜市)- 開店2006年7月
  • 結店(安八町)- 開店1995年9月、改装2015年2月21日(※旧 新鮮結市場)
  • 養老店(養老町)- 開店1997年5月
  • 笠松店(笠松町)- 開店1999年11月
  • 羽島店(羽島市)- 開店2002年6月
  • 岐大店(瑞穂市)- 開店1983年3月

閉店した店舗[11]

  • 富田商店(大垣市)- 開店1945年9月(※大垣本店近くに、八百屋として開店)
  • 第一号店(大垣市)- 開店1962年9月(※大垣店東側の場所に、トミダヤ初となるセルフ方式のスーパーマーケットとして開店[2]
  • 穂積店(瑞穂市 別府723)- 開店1975年11月、閉店2007年5月11日(※HOZUMI S.P 内、第二号店)
  • 改田店(岐阜市 西改田松の木89)- 開店1991年7月、改装1996年3月、閉店2013年6月30日
  • 大福店(岐阜市 大福町7-70)- 開店2006年8月、閉店2013年12月31日
  • 真正店(本巣市 政田1404-1)- 開店2002年10月、閉店2016年10月25日(※LCワールド本巣 内、2016年4月20日以降タマネギの無人販売のみ営業していた)
  • 大垣店(大垣市 伝馬町33)- 開店1962年9月、改装1970年12月、閉店2018年1月15日(※旧トミダヤ本店・初代本社、開店当初は八百屋だった。1970年の改装とともにスーパーマーケット化した)
  • 那加店(各務原市 那加前野町4-179-1)- 開店2007年5月、閉店2018年1月15日(※旧 新鮮那加市場)
  • 荒尾店(大垣市 荒尾町東牧野1756)- 開店1983年7月、改装1996年12月、閉店2018年2月19日
  • 鏡島店(岐阜市 鏡島南1-11-8)- 開店1986年8月、改装1998年11月、閉店2018年3月12日
  • 北方店(北方町 春来町2-35)- 開店1988年4月、閉店2018年4月16日(※旧 新鮮北方市場)
  • 揖斐川店(揖斐川町 三輪1155)- 開店1997年3月、閉店2019年1月14日(※いびプラザ 内、老朽化による閉店)
  • 巣南店(瑞穂市 田之上165)- 開店1977年9月、改装1997年9月、閉店2022年4月(※旧 営業本部・生産センター・二代目本社)
  • 岐南店(岐南町 徳田3-191-1)- 開店2003年10月、改装2012年4月13日、閉店2022年9月25日

経営[編集]

株式会社フードセンター富田屋について、以下の通り

経営理念 - 「皆良い誠心」会社と全社員の繁栄と幸せ!→お客様からのニーズを全うすること![12]

  • お客様が食生活を通して何をお望みなのか?何がお困りなのか?お客様の情報を迅速かつ確実につかみ、すみやかにご要望におこたえし、支援と信頼に支えられて、お手伝いすることがトミダヤの使命です。

経営方針 - 「全天候型未来企業を目指す[12]

  • わが社は社員とともに永遠に繁栄しなければなりません。何故ならばこの会社に働く全社員は、その家族の生活の「みなもと」であり、我々が商品を通じて地域社会に奉仕貢献しなければならないからです。
  • 全天候型優良中堅企業をめざします。
  • 消費者とともに歩みます。
  • わが社の目標と業態にあった組織・運営をめざします。
  • 利益は経営のバロメータです。常に利益を忘れずに。
  • 儲けるだけが会社でありません。利益の1/3は社員に、1/3は会社発展のために、1/3はお客様(消費者)に。
  • 今の仕事と平行して未来を活性化する行動を忘れません。

その他[編集]

  • かつての株式会社フードセンター富田屋で使用されていたキャラクターの名前は『トミー君(トミー坊や)』だった[13][14]
  • 株式会社フードセンター富田屋のマークは、緑を基調とした「T」をモチーフにしていた。ただし、コノミヤの子会社となった株式会社トミダヤでは、コノミヤのマークに変更された。
  • 株式会社フードセンター富田屋が運営していた時期にはテレビCMも流れていた。(岐阜放送、名古屋のテレビ局)なお、CMでは弥富又八が歌っていた[15]
  • 自社会員カード「FTカード」を発行していた。謝恩還元とし、割引を実施したり、毎年有名歌手などの催しへのご招待、チケットプレゼントなどを実施していた[12]

脚注[編集]

  1. ^ a b 株式会社トミダヤ 第6期決算公告
  2. ^ a b c Wayback Machine”. web.archive.org (2002年9月23日). 2024年4月24日閲覧。
  3. ^ 株式会社フードセンター富田屋に対する再生支援決定について
  4. ^ トミダヤが事業譲渡へ 大阪の会社に全22店、営業は継続:岐阜:中日新聞(CHUNICHI Web)、2015年8月26日閲覧
  5. ^ (株)FT商事(旧:(株)フードセンター富田屋)(東京商工リサーチ)
  6. ^ FT商事/岐阜県の元・地場スーパー経営、特別清算で負債49億円(流通ニュース・2016年4月5日。5月19日閲覧)
  7. ^ 株式会社FT商事国税庁法人番号公表サイト
  8. ^ コノミヤ・会社沿革
  9. ^ オークワ、フードセンター富田屋と業務提携 東海圏の競争力強化目指す”. 日本食糧新聞電子版. 2024年4月21日閲覧。
  10. ^ 株式会社フードセンター富田屋に対する再生支援の完了について”. 株式会社地域経済活性化支援機構. 2024年4月21日閲覧。
  11. ^ a b フードセンタートミダヤ - 基礎情報と店舗一覧”. 日本全国スーパーマーケット情報 by AJSM. 2024年4月22日閲覧。
  12. ^ a b c Wayback Machine”. web.archive.org (2007年10月27日). 2024年4月24日閲覧。
  13. ^ トミー君は引退!今日から富田屋さんは新生トミダヤへ行ってきました”. コラム更新日記. 2024年4月21日閲覧。
  14. ^ genewhite0 (2023年2月17日). “トミダヤのキャラクター”. Blog型メモ帳 Ver.2019.08.20. 2024年4月21日閲覧。
  15. ^ TOPPYのくびったけ日記 (2015年8月26日). “フードセンタートミダヤが事業譲渡~コンツネ・ハローフーヅと同じコノミヤに”. TOPPYのくびったけ日記. 2024年4月21日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]