トコン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
トコン
Psychotria ipecacuanha - Köhler–s Medizinal-Pflanzen-251.jpg
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asterdiae
: アカネ目 w:Gentianales
: アカネ科 w:Rubiaceae
: ボチョウジ属 w:Carapichea
: トコン C. ipecacuanha
学名
Psychotria ipecacuanha
シノニム

Cephaelis acuminata
Cephaelis ipecacuanha
Cephaelis ipecacuanha (lapsus)
Psychotria ipecacuanha
Uragoga ipecacuanha

和名
トコン(吐根)
英名
ipecacuanha

トコン吐根学名:Carapichea ipecacuanha)とは、アカネ科ボチョウジ属多年草

特徴[編集]

かつてはケファエリス属(トコン属 Cephaelis)に分類されていたこともあり、学名がCephaelis ipecacuanhaと表記されることもある。

ブラジルが原産地。高さは約10~20cmほどの小低木で、地中を這って数珠上の太い側根を張る。には四稜があり、短毛を生じる。は革質、楕円形もしくは卵形で対生する。

は白色で小さく、先端が五つに分かれた筒状花で、大形の総苞の上に密集して咲く。朝方咲くと夕方にはしぼんでしまう。花後はエンドウ大の果実を結ぶ。この果実は未熟のときは紅色だが、熟すと紫色に変色する。

学名の由来は現地のトゥピ族の言葉で「吐き気を催す草」という意味の「ipecacuanha」が語源。その名の通り、トコンの根には催吐作用のあるケファエリンエメチンなどのアルカロイドが含まれている。特にエメチンはアメーバ赤痢に効果があり、現地でも古くから根を乾燥させたものを民間薬として使ってきた。

根を乾燥させたものを生薬吐根」といい、日本薬局方にも記載されている。去痰、催吐、緩下作用がある。

トコンシロップ[編集]

トコンのエキスに甘味料を加えてシロップにしたもの。催吐薬の一種で、タバコなどの異物や化学薬品を飲み込んだときの応急処置として用いられる。

しかし、場合によってはトコンシロップが使用できないケース[1]があり、エメチンなどの毒性のため慢性的に用いると身体に悪影響を及ぼす恐れがある。

外国では誤飲時の応急処置用としてトコンシロップが家庭に常備されていたが、トコンシロップの有害性から、アメリカでは2003年11月からから使用中止となった。日本でもわずかながら流通しているが、注意が必要な薬に分類されており、2012年にはツムラの製品が販売中止になっている[2]

ホメオパシーではイペカックとして基本的レメディーにされている[3]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ ヒガンバナ科の植物を誤飲した場合、リコリンなどのアルカロイドの影響で催吐作用が増幅される恐れがあるため、禁忌である。他にも、強、強アルカリ農薬類、灯油ガソリン、一部の洗剤、突起物のあるもの、麻薬覚醒剤などの誤飲にも使用できない。
  2. ^ トコンシロップ「ツムラ」販売中止のご案内 2013年6月10日閲覧。
  3. ^ 由井寅子『ホメオパシーin Japan―基本36レメディー』ホメオパシー出版、2005年。

関連項目[編集]