デュアルチャネル

出典: Wikipedia

デュアルチャネルまたはデュアルチャンネルは、広義には同一の規格の通信インターフェイスを二重に備えること。狭義としてはDDR SDRAMあるいはDDR2 SDRAMランダムアクセスメモリ(RAM)の規格に対応したマザーボードで、メモリとノースブリッジ間(メモリバス)のデータの転送速度を二倍に引き上げる技術である。

本稿では狭義について述べる。

目次

[編集] 経緯

かつて、高速ではあるが技術的断絶を必要とした Direct RDRAM の一般普及に失敗したインテルが、DRDRAM の転送速度を前提に開発したPentium 4のメモリ転送能力要求に見合う速度を、市場で一般的な安価ではあるが相対的に低速なSDRAM系技術を利用して実現する代替手段として、同社の Intel 865 chipset に DDR2 SDRAM インターフェイスを2つ並列で実装した

[編集] 技術

二枚一組のDDR SDRAMあるいはDDR2 SDRAMをマザーボードに挿入し同期させることで効果が得られる。例として、DDR SDRAMでは一枚のメモリで64ビットのデータ幅で転送されるが、デュアルチャネルの環境下では128ビットとなる。転送速度もPC4000(DDR 500)であれば4.0GB/秒の速度で転送されるが、デュアルチャネルでは8.0GB/秒となる。周波数は二枚のメモリが同期をとる特性上、同じとなる。

デュアルチャネルで動作させるためには制約があり、マザーボード(正確にはチップセット)がデュアルチャネルに対応していること、対応するメモリの規格が二枚とも同じである必要がある。前者ではDDR SDRAMやDDR2 SDRAMを使っていても、チップセットがデュアルチャネルに対応していなければ恩恵を受けることはできない。後者では例えば512MBのメモリと1GBのメモリで、あるいは容量が同じでもPC4300とPC4000のメモリでデュアルチャネルにしようとしても同期がとれない問題などでデュアルチャネルで動作することはできない。ただし、インテルのフレックス・メモリ・テクノロジなどでは容量やモジュールが異なるメモリであっても、メモリの上位互換によりデュアルチャネル動作が可能なチップセットもある。

[編集] 利点

メモリの帯域幅が狭いがためにパフォーマンスが引き出せない
メモリの帯域幅が狭いがためにパフォーマンスが引き出せない

フロントサイドバス#FSBとメインメモリのバランスを参照

デュアルチャネルには転送量が増加するメリットだけではなく、環境によってはCPUや各種バス間とのやりとりを効率よくすることができる。

CPUや各種バスよりメモリの転送量が少ない場合、メモリ(メモリコントローラ)はCPUと各種バスの間に位置するものであるため、そこがボトルネックとなり、コンピュータのパフォーマンスを低下させる原因になる。デュアルチャネルを利用することで転送量が増加し、CPUや各種バス間との転送量のギャップを少なくすることで、総合的にパフォーマンスを向上させる要因となる。


[編集] 関連項目