デビュタント

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デビュタントフランス語: débutante)とは、フランス語で、初心者、初舞台の人、年若い、若々しいの意味であるが、西欧諸国、アメリカ大陸諸国、オーストラリア、フィリピンなどのキリスト教国で、18歳から20歳の上流階級貴族の娘で、初めて正式に社交界デビューした者をさす。

これは、女子は18歳になると一人前のレディと認められ、恋愛結婚の対象になった事を意味する。現代のデビュタントボールは、チャリティーイベントで行われている。

イメージできる例としては、ウィーン国立歌劇場のオーパンバルの白のゆったりとふくらんだイブニングドレスが代表的な装いとされ、花飾りあるいはディアデムと呼ばれる小さい冠をかぶる。母親はダークな(黒で避ける)正式なイブニングドレスで娘より目立たないようにする。

日本でも鹿鳴館時代に、娘を夜会にデビューさせる事はあったが、当時の日本では「男女七歳にして席を同じうせず」の考えがあり、男女が組んで踊る社交ダンスを恥ずかしがり、またキリスト教社会の恋愛結婚の思想が根付いておらず、上流階級ほど見合いだったので、ピエール・ロティの「江戸の舞踏会」等に描かれた、娘は踊らず、婆ばかり踊る奇妙な状態で、鹿鳴館時代が終了すると共に娘を夜会にデビューさせる事は無くなり、社交ダンスが特別視されなくなった現代でも職場恋愛コンパ同棲などで結婚相手を探すのでデビュタントは日本では根付かなかった。

参考文献[編集]

  • 田中千代 『新・田中千代服飾辞典』 同文書院、1991年