デビッド・ジョーンズ (パンアメリカン航空)
デビッド・ジョーンズ(David Jones, 1916年 - 2005年2月2日(アメリカの現地時間))は、パンアメリカン航空(パンナム)元極東地区広報担当支配人。日本では、大相撲の幕内最高優勝力士表彰の際の活躍で有名であった。
[編集] 人物
1916年、アメリカ合衆国ネブラスカ州オマハ生まれ。ネブラスカ大学卒業後、パンアメリカン航空入社。 1961年5月場所(優勝者は佐田の山)から1991年5月場所(優勝者は旭富士)まで、大相撲本場所において幕内最高優勝力士に対して贈られるパンアメリカン航空賞を贈呈する役を担当。最初は洋服を着用していたが、2場所目より羽織袴で登場し、高らかに「ヒョー・ショー・ジョウ!」と読み上げただけで客席から拍手・喝采が上がった。各本場所の地域方言を使ったユニークな表彰状朗読(大阪(3月)場所では「アンタハンハ」、名古屋(7月)場所では「オミャーサンハ」、九州(11月)場所では「アンタハクサ」など)や、それに続くパンナム提供の巨大な地球をかたどった優勝トロフィーの贈呈は、相撲ファンに非常に喜ばれた。トロフィーの重さ(42kg)によろける姿さえユーモラスで(1973年、琴櫻の表彰の時一度落としてしまい、北の湖にたしなめられたこともある。その後はトレーニングを積み、呼出のサポートを断り最後まで自分で持ち続けた)、長きにわたり千秋楽の表彰式になくてはならない存在であった。観衆や視聴者の注目を集めていることが徐々に浸透し、NHKの実況中継アナウンサーも、NHK金杯授与と彼の表彰中は授与の前に「おなじみのデビッド・ジョーンズさんです。」という一言の後、黙して朗読の邪魔にならないよう配慮していた。また、彼の「ヒョー・ショー・ジョウ!」のフレーズはチェコ国友好杯(当時の大部分の期間はチェコスロバキア)を授与するチェコ国大使をはじめ、サウジアラビア国大使など多くの各国大使も彼に倣い、千秋楽の魅力の一つとなった。
ある意味、大相撲の人気に寄与した功労者であり、同時に日本におけるパンナムのイメージキャラクター的存在として親しまれた。映画『アルプスの若大将』ではパンナムのクルーを務めた星由里子演ずる岸澄子の上司役として出演したほか、劇中のテレビ番組でも「ヒョー・ショー・ジョウ!」のシーンが収められている(同作品はパンナムとのタイアップ作だった)。
表彰式ではいかにも外国人然とした日本語で読み上げを行っていたが、実際の日常では非常に流暢な日本語を話した。ただ、1972年7月場所、はじめてアメリカ出身力士である高見山大五郎優勝の時には、授与の際に英語でやりとりをしている。反面、やはりお茶目な面はあったらしく、輪島の表彰の際に名前をど忘れし、「あんた誰だっけ?」とこっそり尋ねたというエピソードが残されている。またパンナム社内で再三栄転の話があったが、大相撲表彰式を続けたいために断り続けたと伝えられている。
パンナムの経営難によって最後の贈呈となった1991年5月場所の「ヒョー・ショー・ジョウ!」のあと、土俵上で挨拶を行った。この挨拶は予定されていたものらしく、中継時にアナウンサーが「ご挨拶があります」と告げ、挨拶終了までそのまま放映した。
それから約半年後の同年12月4日にパンナムは破産した。この日の『筑紫哲也NEWS23』でこのニュースを報じた際に本当に最後の「ヒョー・ショー・ジョウ!」を披露していた。その表彰状の相手は長年勤務したパンナムだった。
MBS『世界まるごとHOWマッチ』の初期に解答者として出演していた。