デニング・藤川彗星

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デニング・藤川彗星
72P/Denning-Fujikawa
彗星
周期彗星の一覧 / 非周期彗星の一覧
発見
発見者  ウィリアム・デニング藤川繁久
発見日  1881年10月4日
符号・別名  72P/1978 T2=1978 XIX=1978n;

72P/1881 T1=1881 V=1881f

軌道要素 - IAUNASA
元期 1979年1月7.0日TT
離心率 (e)  0.81986
近日点距離 (q)  0.77973 AU
軌道長半径 (a)  4.33 AU
遠日点距離 (Q)  7.88 AU
公転周期 (P)  9.01
軌道傾斜角 (i)  8.64°
近日点引数 (ω)  334.32°
昇交点黄経 (Ω)  41.53°
前回近日点通過  1978年10月2.14日TT
次回近日点通過  2014年7月11日TT

デニング・藤川彗星(デニング・ふじかわすいせい、Comet Denning-Fujikawa)は、1881年に発見され、1978年に再発見された短周期彗星。1978年以降失われていたが、2014年6月に再び検出された。

歴史[編集]

発見[編集]

イギリスの天文学者ウィリアム・デニングは、1881年10月4日早朝、しし座に8等級で明るく輝く彗星を発見した。この時彗星は9月13日に近日点を通過していた。彗星は11月25日まで観測され、周期8.7年の短周期軌道が計算された。デニングは後に別の周期彗星デニング彗星(D/1894 F1)も発見したため、この1881年のデニング彗星はデニング第1彗星と呼ばれた。

続く1916年、1960年、1969年の回帰は地球に0.2au前後まで接近して観測条件が良かったが再発見されず、完全に見失われたと思われた。

再発見[編集]

1978年10月10日早朝(JST)、香川県アマチュア天文家藤川繁久は、12cm双眼望遠鏡で彗星捜索中、しし座に11等級の尾と核のない新彗星を発見し「藤川彗星(1978n)」と命名された[1]。初期軌道が計算されると、見失われたデニング第1彗星の再発見の可能性が指摘された[2]。11月までの観測から連結軌道が計算され「デニング・藤川周期彗星」に改名された[3]

1978年の回帰では最大9等級で眼視観測されたが、中央集光のないコマが特徴で、11月下旬には急速に減光した。

現在[編集]

続く1987年の回帰は観測条件が良く11等級に達すると期待されていたが、出現しなかった。1996年、2005年の回帰でも再観測されず、見失われた彗星と見なされていた。

2014年6月17日 (UT、日本時間18日午前4時頃) 東京のアマチュア天文家佐藤英貴が、オーストラリアサイディング・スプリング天文台にある iTelescope.net の望遠鏡を遠隔操作して撮影した画像から、16.8等で36年ぶりに検出に成功した。彗星は現在くじら座に位置し、やや集光した直径25"のコマが見られるが、尾は捉えられていない[4][5]

脚注[編集]

  1. ^ IAUC 3284: 1978n; 1978m; 1978 SB”. 2014年6月22日閲覧。
  2. ^ IAUC 3289: 1978n”. 2014年6月22日閲覧。
  3. ^ IAUC 3300: 1881 V = 1978n”. 2014年6月22日閲覧。
  4. ^ 行方不明のデニング・藤川彗星を36年ぶり再発見”. アストロアーツ (2014年6月20日). 2014年6月22日閲覧。
  5. ^ MPEC 2014-M11 : COMET 72P/DENNING-FUJIKAWA”. 小惑星センター (2014年6月18日). 2014年6月22日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]


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