テハチャピループ線

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テハチャピループ線の空撮画像
アッチソン・トピカ・アンド・サンタフェ鉄道(当時)の東行き貨物列車の先頭部が、その列車の後部の上に差し掛かる様子、1987年4月
テハチャピループ線のパノラマ画像

テハチャピループ線(テハチャピループせん、英語: Tehachapi Loop)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州の南部においてテハチャピ峠を鉄道が越える場所にある全長1.17 kmループ線である。勾配を緩和するために、線路が周回するように敷かれている。全長が1.2 kmに達する列車(典型的な有蓋車では85両ほど)がこのループ線を走ると、列車の最後部の上を先頭部が通ることになる。このループ線の高低差は77フィートある[1]

この路線は、サンホアキン谷 (San Joaquin Valley) にあるベーカーズフィールドと、アンテロープ谷 (Antelope Valley) にあるモハーベ (Mojave) の間を結んでいる。この路線はサザン・パシフィック鉄道によって1876年に建設され、その当時としては最高の土木技術の成果の1つとされ、また単線の鉄道としては世界的にみても列車本数の多い区間とされている。アーサー・ド・ウィント・フット (Arthur De Wint Foote) とウィリアム・フッド (William Hood) がこの路線の建設に携わった[2]。1998年には米国土木学会の指定する歴史的土木施設に指定された。

2010年現在、この線はユニオン・パシフィック鉄道が所有している。また線路使用権の取り決めにより、BNSF鉄道もこの路線を利用している。列車が頻繁に運行されていることと優れた景観から、この地域はアメリカにおける鉄道ファンの関心を集める場所となっている。多くの関連物品を収蔵する鉄道博物館が近くのテハチャピに存在している。

ループ線の存在している場所の地名は、サザン・パシフィック鉄道の地域監督官であったW.A. Longにちなんで、ワロング (Walong) とされている[3][4]。このループ線には、ワロング側線という側線もある。また途中に第9トンネルというトンネルもあり、この名前はもともとはベーカーズフィールドから9番目のトンネルであったことから来ている。

大きな白い十字架が、このループの中央にある丘の頂上に置かれている。これは1989年5月12日にサンバーナーディーノで起きた列車脱線事故で死亡したサザン・パシフィック鉄道の2人の従業員を追悼するものである。

ラ・メサ模型鉄道クラブ (The La Mesa Model Railroad Club) は、このループ線のスケールモデルをサンディエゴにある模型鉄道博物館に制作し、一般に公開している。

脚注[編集]

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  1. ^ Ande, Howard (2010). “Tehachapi in the 21st Century”. NRHS Bulletin (National Railway Historical Society) 75 (Spring 2010): 4–21. 
  2. ^ Rickard, Thomas Arthur (1922). Interviews with Mining Engineers. San Francisco: Mining and Scientific Press. p. 172. OCLC 2664362. http://books.google.com/books?id=HcUJAAAAIAAJ&pg=PA171&lpg=PA171&dq=%22Arthur+De+Wint+Foote%22&source=web&ots=8tOS6_Z0Qn&sig=29ZCwyu1bMJtjcrhDpksq-LoLQ0&hl=en&sa=X&oi=book_result&resnum=2&ct=result#PPA172,M1. 
  3. ^ Jenkins, Jim C. and Jenkins, Ruby Johnson (1995). Exploring the Southern Sierra, West Side. Wilderness Press. p. 23. ISBN 0899971814. 
  4. ^ Durham, David L. (1998). California's Geographic Names. Quill Driver Books. p. 1124. ISBN 1884995144. 

外部リンク[編集]