ティヴォリのエステ家別荘

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
世界遺産 ティヴォリのエステ家別荘
イタリア
エステ家別荘の庭園
エステ家別荘の庭園
英名 Villa d'Este, Tivoli
仏名 Villa d'Este, Tivoli
登録区分 文化遺産
登録基準 文化遺産(i) (ii) (iii) (iv) (vi)
登録年 2001年
公式サイト ユネスコ本部(英語)
地図
ティヴォリのエステ家別荘の位置
使用方法表示
デステ家別荘の景観

ティヴォリのエステ家別荘(ティヴォリのエステけべっそう)は、イタリアティヴォリにあるユネスコ世界遺産登録物件名。4.5haにという広大な敷地の庭園内には、オルガンの噴水エフェソスのアルテミス(多産の女神)百噴水など使われているモチーフがギリシャ・ローマ時代の噴水500ほど、築かれている。後期ルネッサンス期の代表的な庭園であり、イタリア一美しい噴水庭園として称えられ、現在に伝わっている。

フランツ・リストのピアノ曲集「巡礼の年第3年」には、この庭園をモチーフに作曲された曲が3曲収められており、中でも《エステ荘の噴水》は壮麗に吹き上げる噴水を表題とした曲として知られている。

目次

[編集] 概要

ティヴォリは、ローマの東約30kmにある丘陵にある町。穏やかな気候と豊かな森に囲まれ古代ローマ時代から上流階級の保養地であった。

16世紀半ば、ランゴバルド人の血統のエステ家枢機卿イッポーリト2世・デステアルフォンソ1世・デステルクレツィア・ボルジアの子)はローマ教皇の座を巡る争いに敗れて、1550年9月にティヴォリの隠匿生活を決めた。

イッポーリト2世は、ベネディクト会修道院だった建物を住居として、その周囲に大規模な庭園を作らせた。設計は、ピーロ・リゴーリオ(1500年 - 1583年)で、彼は考古学にも造詣のある人物であった。まず1563年から1565年に斜面をならし、アニオ川から地下水道を別荘内に引き込む工事を行った。1565年ごろから本格的な建築物の工事が始まったが、1572年にイッポーリトが死去した時点でも完成はまだ先のことであった。

その後、イッポーリトの甥にあたるルイージ・デステにより別荘は引き継がれるが、彼の財力では別荘の維持が精一杯であった。1605年に、アレッサンドロ・デステの所有となり、レイアウトの変更など大規模な改修が行われた。1641年以降はモデナの公爵家のもとので続けられた。

18世紀に入ると別荘邸宅は放棄され、荒れ放題となったが、1920年から1930年の間、修復運動が行われるようになった。しかし、1944年の爆撃でさらなる破損を被った。

[編集] オルガンの噴水

高い位置に溜めた水をパイプに通すことで、水が10m以上吹き上がることに成功し、完成当時は噴水史上の革命と云われた。

[編集] 登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた(以下の基準は世界遺産センター[1]からの翻訳、引用である)。

  • (i) 人類の創造的天才の傑作を表現するもの。
  • (ii) ある期間を通じて、または、ある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、町並み計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
  • (iii) 現存する、または、消滅した文化的伝統、または、文明の、唯一の、または少なくとも稀な証拠となるもの。
  • (iv) 人類の歴史上重要な時代を例証する、ある形式の建造物、建築物群、技術の集積、または景観の顕著な例。
  • (vi) 顕著な普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰、または、芸術的、文学的作品と、直接に、または、明白に関連するもの。


[編集] 関連項目

Icon of Sekaiisan.svg Icon of Sekaiisan.svg イタリアの世界遺産
World Heritage Sites in Italian Republic

文化遺産
北西部 クレスピ・ダッダ | ジェノヴァのレ・ストラーデ・ヌオーヴェとパラッツィ・デイ・ロッリ制度 | マントヴァサッビオネータ | ポルトヴェーネレチンクエ・テッレと小島群 (ティーノ島,ティネット島) | サヴォイア王家の王宮群 | レーティシュ鉄道アルブラ線/ベルニナ線と周辺の景観(スイスと共有)| ヴァルカモニカの岩絵群 | ピエモンテ州とロンバルディア州のサクリ・モンティ | レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院
北東部 アクイレイアの遺跡地域と総大司教座聖堂のバシリカ | パドヴァの植物園(オルト・ボタニコ) | モデナの大聖堂市民の塔グランデ広場 | フェラーラ:ルネサンス期の市街ポー川デルタ地帯 | ラヴェンナの初期キリスト教建築物群 | ヴェネツィアとその潟 | ヴィチェンツァ市街とヴェネト地方のパッラーディオのヴィッラ | ヴェローナ市街
中央部 アッシジ、フランチェスコ聖堂と関連修道施設群 | チェルヴェーテリとタルクイーニアのエトルリア墓地遺跡群 | フィレンツェ歴史地区 | ヴィッラ・アドリアーナ (ティヴォリ) | ピサのドゥオモ広場 | ピエンツァ市街の歴史地区 | ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂 | サン・ジミニャーノ歴史地区 | シエーナ歴史地区 | ウルビーノ歴史地区 | ヴァル・ドルチャ | ティヴォリのエステ家別荘
南部 アルベロベッロのトルッリ | アマルフィ海岸 | デル・モンテ城 | パエストゥムヴェーリアの考古遺跡群やパドゥーラのカルトゥジオ修道院を含むチレントおよびヴァッロ・ディ・ディアーノ国立公園 | ナポリ歴史地区 | カゼルタ18世紀の王宮と公園ヴァンヴィテッリの水道橋サン・レウチョの邸宅群 | ポンペイエルコラーノおよびトッレ・アヌンツィアータの遺跡地域 | マテーラの洞窟住居と岩窟教会公園
島々 ヴァル・ディ・ノートの後期バロック様式の町々 | アグリジェントの考古的地域 | ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレ | シラクサパンターリカの岩壁墓地遺跡 | スー・ヌラージ・ディ・バルーミニ
自然遺産
エオリア諸島 | ドロミーティ| サン・ジョルジョ山(スイスと共有)
世界遺産 | ヨーロッパの世界遺産 | イタリアの世界遺産 | 五十音順 | [編集]
Commons-logo.svg ウィキメディア・コモンズに、イタリアの世界遺産に関連するカテゴリーがあります。
個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語