ツムラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
株式会社 ツムラ
Tsumura & Co.
種類 株式会社
市場情報
東証1部 4540
本社所在地 郵便番号:107-8521
東京都港区赤坂二丁目17番11号
赤坂シグマタワービル[1]
設立 1936年4月25日
業種 医薬品
事業内容 医薬品、雑貨品などの製造販売
代表者 代表取締役社長 芳井順一
資本金 194億8,700万円
(2009年9月30日現在)
発行済株式総数 7,077万1,662株
(2010年9月30日現在)
売上高 単体846億74百万円
連結900億16百万円
(2009年3月期)
営業利益 158億20百万円
(2009年3月期)
純利益 91億39百万円
(2009年3月期)
純資産 連結724億11百万円
(2009年3月31日現在)
総資産 連結1351億46百万円
(2009年3月31日現在)
従業員数 単体2,205名、連結2,631名
(2009年3月31日現在)
決算期 3月
主要株主 日本トラスティ・サービス信託銀行 13.22%
日本マスタートラスト信託銀行 8.16%
三菱東京UFJ銀行 3.81%
(2010年9月30日現在)
主要子会社 関連会社の項を参照
関係する人物 津村重舎
外部リンク http://www.tsumura.co.jp/
テンプレートを表示
旧本社(千代田区二番町)。1986年竣工

株式会社 ツムラ (Tsumura & Co.) は、東京都港区赤坂に本社を置く漢方薬品メーカーである。1893年(明治26年)創業。

コーポレート・スローガンは「自然と健康を科学する」で、かつての津村順天堂時代には「漢方を科学する」を名乗っていた[2]

現在は、会社ロゴのスペースに「漢方のツムラ」と表記している。

概要[編集]

大和国(現在の奈良県)に生まれた初代津村重舎が上京し、日本橋に漢方薬局を開いたのが始まり。津村が故郷から受け継いだ秘薬を元に改良され、創業と同時に、婦人保健薬「中将湯」を発売する。その他にも1907年(明治40年)に胃腸薬「ヘルプ」を発売する。1900年(明治33年)、中将湯を精製する過程で出るくずを従業員が持ち帰り風呂に入れたところ、夏のあせもが消え、冬には体がよく温まるという経験をヒントに、「くすり湯中将湯」を発売する。さらにこれを改良・研究の結果を得て「バスクリン」となる。

1936年(昭和11年)に改組。当初の社名は株式会社 津村順天堂だったが、1988年(昭和63年)10月1日に「ツムラ」に変更する[3]。なお「順天堂」と名乗っていたが、順天堂大学ホームセンタージュンテンドー(本社・島根県益田市[4])とは無関係である。

1980年代に入ってからは、雑貨販売、美術品の輸入・販売、米国での日用品製造・販売、化粧品販売を展開するなど、事業の多角化を進めていった。この多角化の一環としてフジテレビ関連会社が企画したサーカスの冠スポンサーとなり、「ツムライリュージョン」という名称で興行が行われた。これらの多角化事業は、バブル景気の崩壊以降多くが赤字に転落し、経営を圧迫した。

1995年(平成7年)に、第一製薬(現:第一三共)から芳井順一が取締役として招聘され、それまでの多角化した事業を集約し、医療用漢方製剤を中心とする事業へのシフトを行った。現在では、医療用漢方薬で日本国内シェアの8割以上を占める(2007年(平成19年)9月末現在)[5]。また、一般用医薬品 (OTC) の漢方部門でもクラシエ薬品などとシェアを寡占する(業界3位)。

こうした改革が進行している1997年(平成9年)、創業者一族で元社長の津村昭が総額70億円の不正債務保証により商法の特別背任罪で逮捕・起訴され、一審・二審ともに有罪判決を受けている。

入浴剤「バスクリン」シリーズ、ヘア・ケア商品「モウガ」シリーズをはじめとする家庭用品部門については、2006年(平成18年)10月よりツムラの100%子会社であるツムラ ライフサイエンス株式会社(現在は、ツムラから完全独立し、株式会社バスクリンとなっている)に引き継がれた。

沿革[編集]

  • 1893年(明治26年):初代津村重舎津村順天堂の商号で創業。婦人用生薬製剤「中将湯」の生産販売を開始。
  • 1900年(明治33年):くすり湯浴剤「中将湯」発売
  • 1919年(大正8年):目黒工場竣工
  • 1924年(大正13年):漢方生薬の研究を目的として津村研究所と津村薬草園を設立
  • 1926年:学術雑誌「植物研究雑誌」(主宰:牧野富太郎)を創刊
  • 1930年(昭和5年):芳香入浴剤「バスクリン」の生産販売を開始
  • 1936年(昭和11年):株式会社化
  • 1941年(昭和16年):津村重舎 (二代目)が社長に就任
  • 1943年(昭和18年):満州津村順天堂を奉天に設立
  • 1948年(昭和23年):土壌害虫駆除用農薬「D-D」の輸入販売を開始
  • 1952年(昭和27年):中央区日本橋に本社竣工、中将湯ビルとして運用される
  • 1954年(昭和29年):婦人薬「ラムール」発売
  • 1959年(昭和34年):大宮工場竣工(1965年(昭和40年)閉鎖)
  • 1962年(昭和37年):津村交易株式会社を吸収合併
  • 1964年(昭和39年):バスクリン静岡工場竣工
  • 1972年(昭和47年):浴槽洗浄剤「バスピカ」発売
  • 1976年(昭和51年):漢方製剤が薬価基準収載
  • 1976年(昭和51年):津村昭が三代目社長に就任
  • 1978年(昭和53年):株式公開
  • 1982年(昭和57年):東証一部上場
  • 1983年(昭和58年):富士枝急送株式会社(現株式会社ロジテムツムラ)に出資
  • 1983年(昭和58年):茨城工場竣工
  • 1983年(昭和58年):日本生薬株式会社を設立
  • 1986年(昭和61年):千代田区二番町(通称:麹町・日本テレビ放送網麹町分室向かい)に本社竣工、移転
  • 1986年(昭和61年):入浴剤「日本の名湯」発売
  • 1988年(昭和63年):社名をツムラへ変更
  • 1990年(平成2年):深セン津村薬業有限公司を設立
  • 1991年(平成3年):Pacific Marketing Alliance,Inc.をパルタックとの合弁で設立(後にマンダムエステー化学太田胃散キンカンも出資)
  • 1992年(平成4年):ツムラ日本漢方記念館開館
  • 1995年(平成7年):風間八左衛門(初代津村重舎の孫)が四代目社長に就任
  • 1997年(平成9年):創業一族の津村昭(元社長)が巨額債務保証で特別背任罪で逮捕(ツムラ事件)。
  • 1999年(平成11年):行動勲章「ツムラスタンダード」を制定
  • 2000年(平成12年):上海津村製薬有限公司を設立
  • 2000年(平成12年):TSUMURA USA,INC.を設立
  • 2004年(平成16年):創業一族以外で初の社長誕生(芳井順一
  • 2005年(平成17年):日本生薬株式会社を吸収合併
  • 2006年(平成18年):家庭用品部門を会社分割により分社化(社名:ツムラ ライフサイエンス株式会社)。本社ビルおよび六番町ビルを売却
  • 2007年(平成19年):港区赤坂に本社を移転
  • 2007年(平成19年):Pacific Marketing Alliance,Inc.の持分をJFC INTERNATIONAL INC.(キッコーマングループ)へ売却。
  • 2008年(平成20年):家庭用品を扱う子会社であるツムラ ライフサイエンス株式会社の全株式を投資ファンドのWISE PARTNERSへ売却し、同社はツムラから独立。
  • 2009年(平成21年)
    • ツムラ ライフサイエンス株式会社はWISE PARTNERSの子会社と合併し、ツムラ ライフサイエンス株式会社の現経営陣や従業員の一部が自社株取得 (MBO) により資本参加。
    • 夕張ツムラを設立[6]
  • 2010年(平成22年)
    • ツムラ ライフサイエンス株式会社が社名を「株式会社バスクリン」に変更(2012年2月29日よりアース製薬の子会社となる)。

製品・商品[編集]

BYR color wheel.svg この項目ではを扱っています。
閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。

医療用医薬品[編集]

医療用漢方製剤[編集]

医療用漢方製剤(129処方(エキス顆粒剤128処方、軟膏剤1処方))
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
葛根湯 葛根湯加川芎辛夷 乙字湯 - 安中散 十味敗毒湯 八味地黄丸 大柴胡湯 小柴胡湯 柴胡桂枝湯
11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
柴胡桂枝乾姜湯 柴胡加竜骨牡蛎湯 - 半夏瀉心湯 黄連解毒湯 半夏厚朴湯 五苓散 桂枝加朮附湯 小青竜湯 防已黄耆湯
21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
小半夏加茯苓湯 消風散 当帰芍薬散 加味逍遙散 桂枝茯苓丸 桂枝加竜骨牡蛎湯 麻黄湯 越婢加朮湯 麦門冬湯 真武湯
31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
呉茱萸湯 人参湯 大黄牡丹皮湯 白虎加人参湯 四逆散 木防已湯 半夏白朮天麻湯 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 苓桂朮甘湯 猪苓湯
41 42 43 44 45 46 47 48 49 50
補中益気湯 - 六君子湯 - 桂枝湯 七物降下湯 釣藤散 十全大補湯 - 荊芥連翹湯
51 52 53 54 55 56 57 58 59 60
潤腸湯 薏苡仁湯 疎経活血湯 抑肝散 麻杏甘石湯 五淋散 温清飲 清上防風湯 治頭瘡一方 桂枝加芍薬湯
61 62 63 64 65 66 67 68 69 70
桃核承気湯 防風通聖散 五積散 炙甘草湯 帰脾湯 参蘇飲 女神散 芍薬甘草湯 茯苓飲 香蘇散
71 72 73 74 75 76 77 78 79 80
四物湯 甘麦大棗湯 柴陥湯 調胃承気湯 四君子湯 竜胆瀉肝湯 芎帰膠艾湯 麻杏薏甘湯 平胃散 柴胡清肝湯
81 82 83 84 85 86 87 88 89 90
二陳湯 桂枝人参湯 抑肝散加陳皮半夏 大黄甘草湯 神秘湯 当帰飲子 六味丸 二朮湯 治打撲一方 清肺湯
91 92 93 94 95 96 97 98 99 100
竹筎温胆湯 滋陰至宝湯 滋陰降火湯 - 五虎湯 柴朴湯 大防風湯 黄耆建中湯 小建中湯 大建中湯
101 102 103 104 105 106 107 108 109 110
升葛根湯 当帰湯 酸棗仁湯 辛夷清肺湯 通導散 温経湯 牛車腎気丸 人参養栄湯 小柴胡湯加桔梗石膏 立効散
111 112 113 114 115 116 117 118 119 120
清心蓮子飲 猪苓湯合四物湯 三黄瀉心湯 柴苓湯 胃苓湯 茯苓飲合半夏厚朴湯 茵蔯五苓散 苓姜朮甘湯 苓甘姜味辛夏仁湯 黄連湯
121 122 123 124 125 126 127 128 129 130
三物黄芩湯 排膿散及湯 当帰建中湯 川芎茶調散 桂枝茯苓丸加薏苡仁 麻子仁丸 麻黄附子細辛湯 啓脾湯 - -
131 132 133 134 135 136 137 138 501
- - 大承気湯 桂枝加芍薬大黄湯 茵蔯蒿湯 清暑益気湯 加味帰脾湯 桔梗湯 - 紫雲膏

「-」は製品番号/識別コードの欠番。製品番号/識別コードの1桁目の数字ごとに識別向上のための色が決められている。

漢方製剤以外[編集]

かつてアスタット、シンフェーズT28錠を扱っていたがそれぞれマルホ科研製薬に譲渡した。アスタットの一般用は第一三共ヘルスケアのウィンダムと全薬工業のゼスパートである。製造元は日本農薬である。

OTC医薬品[編集]

漢方製剤[編集]

漢方製剤以外[編集]

  • 婦人薬中将湯【第2類医薬品】、中将湯ティータイプ【第2類医薬品】、中将湯ラムール【第2類医薬品】、ラムールQ【指定第2類医薬品】
  • 健胃・消化薬:ツムラ胃腸内服液【第2類医薬品】(製造販売元:大昭製薬)、熊膽丸【第3類医薬品】(製造販売元:廣貫堂
  • 滋養強壮内服剤:ワンテンPα【第2類医薬品】(製造販売元:大昭製薬)、ハイクタンエース50【第2類医薬品】(製造販売元:日新薬品工業)、ハイクタンD【第2類医薬品】(製造販売元:日新薬品工業)、ハイクタンDプラス【第2類医薬品】(製造販売元:日新薬品工業)、ハイクタンゴールドX【第2類医薬品】(製造販売元:日新薬品工業)

その他[編集]

  • 薬用入浴剤:バスハーブ【医薬部外品】
なお、「バスクリン」など、「バスハーブ」以外の入浴剤については、現在、株式会社バスクリンが製造販売を行っている。バスクリンとツムラとの人的・資本関係は一切ない。

販売終了品[編集]

  • 生薬分包機:漢包名人(専用分包紙は販売継続)
  • 陰圧式勃起補助具:リテント【医療用具】
  • 薬用入浴剤:浴剤中将湯【医薬部外品】
  • 農業資材:ツムランド(生薬のリサイクル堆肥)、自然倶楽部(植物活力剤)、D-D【農薬】(土壌殺虫剤)
  • ツムラ化粧品

関連会社[編集]

提供番組[編集]

2014年4月時点、テレビにおける提供番組はない。

ラジオ

以下過去に提供された番組

テレビ
ラジオ(一社提供のみ)

CM出演者[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ なお、登記上の住所は2006年3月までは中央区日本橋3丁目4-10にあった中将湯ビルであったが、2006年4月より千代田区二番町日本テレビ旧本社向かい側)の社屋に変更となった。2007年5月に現住所へ移転することになり、千代田区二番町の社屋と千代田区六番町の社屋は売却された。
  2. ^ 社名変更前のスローガンで医薬品のCMが放送されるのみであり、その頃からカタカナ書きの「ツムラ」になっていた。
  3. ^ 「津村順天堂」から「ツムラ」に社名を変更した際のキャッチコピーは「ツムラ君、おめでとう。」になる予定だったが、その当時に昭和天皇が闘病中であったことを配慮し、「ツムラ君をよろしく。」に差し替えた。このコピーを手掛けたのは、後にツムラの入浴剤のCMにも出演する伊丹十三である。その後も、「中将湯」のパッケージには「中将姫」マークが引き続き使用される。
  4. ^ かつては薬局を運営していた。
  5. ^ ツムラのビジネス - 製品
  6. ^ a b 「北海道における生薬事業に関する子会社の設立」、2009年6月23日ツムラリリース、ツムラ公式サイト(2009年8月5日)閲覧。
  7. ^ ラジオ東京スピリッツ・TBSラジオ番組表(1986年4月期)
  8. ^ ラジオ東京スピリッツ・TBSラジオ番組表(1987年4月期)
  9. ^ ラジオ東京スピリッツ・TBSラジオ(1987年10月期)
  10. ^ ラジオ東京スピリッツ・TBSラジオ番組表(1988年5月期)
  11. ^ ラジオ東京スピリッツ・TBSラジオ番組表(1989年4月期)
  12. ^ ラジオ東京スピリッツ・TBSラジオ番組表(1989年10月期)
  13. ^ ラジオ東京スピリッツ・TBSラジオ番組表(1990年4月期)

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]