ツチグリ (菌類)

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ツチグリ
Astraeus hygrometricus
Astraeus sp
和歌山県、2006年4月30日)
分類
: 菌界 Fungi
: 担子菌門 Basidiomycota
: 菌蕈綱 Hymenomycetes
: ニセショウロ目 Sclerodermatales
: ツチグリ科 Astraeaceae
: ツチグリ属 Astraeus Morgan
: ツチグリ A. sp.
学名
Astraeus sp.
和名
ツチグリ(土栗)、ツチガキ(土柿)
Astraeus hygrometricus
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菌類学的特性
基本体子実層
識別可能な傘は無し
胞子紋は茶色
生態は菌糸
食用: 適さない

ツチグリ(土栗、学名: Astraeus sp.)は、担子菌門菌蕈綱ニセショウロ目ツチグリ科ツチグリ属キノコから内の道端などで普通に見られる中型のキノコで、ツチガキ(土柿)とも言われる。

特徴[編集]

扁球形の袋の中に作る胞子の外側には皮質の厚い外皮があり、成熟すると外皮は7片から10片に裂け、形に開く。星型の座布団の上に胞子の入ったが乗っている形になり、胞子は袋の先端のから放出される。外皮はおもに2層の構造となっており、内側の層が水分を吸収して膨張することで乾湿に合わせ、開閉する。乾燥すると外皮は丸まり、胞子の袋を包んで全体が球形になるが、その際に袋が押されて胞子が放出される。

外皮に覆われたツチグリの幼菌
川崎市麻生区・2014年10月
外皮が一部開いた個体
川崎市麻生区・2014年10月
外皮がすべて開いた個体
川崎市麻生区・2014年10月


分布[編集]

利用[編集]

内部が白い幼菌は食用になり、東南アジアなどでは缶詰にもされるが、日本ではあまり食べられない。しかし、東北地方の南部(特に福島県など)ではマメダンゴママダンゴと呼ばれ、6月下旬から7月上旬にかけての梅雨の時期に、季節の味として食卓へ上る。味噌汁の具や、佃煮などにされることが多い。

学名について[編集]

本種は長期にわたり、Astraeus hygrometricus (Pers.) Morganという学名が用いられてきたが、 分子系統解析の結果、A. hygrometricusとは異なる未記載種であることが示唆されている。[1]

その他[編集]

3月から5月にかけては、海岸のクロマツ林にコツチグリ (var. koreanus V.J.Stanék) が発生する。ごく稀に、タマノリイグチ (Xerocomus astraeicola) が寄生することがある。

植物にも、同名の種であるツチグリPotentilla discolorバラ科)が存在する。

脚注[編集]

  1. ^ Fangfuk W, Petchang R, To-anun C, Fukuda M, Yamada K. 2010. Identification of Japanese Astraeus, based on morphological and phylogenetic analyses. Mycoscience 51:291-299

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]