ツァンパ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ツァンパ(チベット語: རྩམ་པ་ rtsam pa、英: tsampa、正: 糌粑 [zānbā])とは、主にオオムギの変種であるハダカムギ(裸麦、学名:Hordeum vulgare L. var. nudum Hook. f.、 正体字: 青稞 /qīngkē/ )の種子を脱穀し、乾煎りしてから、粉にした食品である。コムギやオオムギ、上新粉など別の穀物を用いる場合もある。
目次 |
[編集] 概要
チベット人の主食で、日に3回ほど食べる。年間を通じて食べられる保存食でもある。遊牧生活をしているチベット人は、粉にしたものをヒツジの皮袋に入れて保存、携行している。
日本のはったい粉(麦焦がし)とほぼ同じものであるが、調味の方法が異なる。 ジャ(チベット語でバター茶のこと)、または、湯とヤクのギー[1]であるヤクバター (de:Yakbutter)を加えて練り、粘土状にしてから食べる。水分、ヤクバターの配合比率が適切であれば、器の中できれいにまとまるが、多すぎたり、少なすぎたりすると、べたべたするか、ばらばらのままとなるので、慣れない者は、徐々に水分を足してゆくと良い。
[編集] ツァンパを使った菓子
- マルセン - ツァンパにヤクバター、粉チーズ、黒砂糖を混ぜて作る練り菓子
[編集] 伝統行事
- ツァンパ祭り
- チベットではダライ・ラマの生誕日に、すれ違った人に挨拶しながらツァンパをふりかける風習があり、俗にツァンパ祭りと呼ばれている。
- チェマー
- 元旦にはツァンパを練って作った、チェマーと呼ぶ山状の供え物の一部をつまみ取り、無病息災などを祈りながら、空中に投げる祭礼を行う風習がある。
[編集] タルカン
新疆ウイグル自治区などに住むウイグル人も、タルカン(talqan、تالقان)と称してツァンパを食べる場合があるが、ウイグル人の主食は小麦粉のナンと呼ばれるパン類や、ラグマンなどの麺類なので、補助的な食品である。
[編集] 注
- ^ 光永俊郎「嗜オオムギについてⅤ-歴史・文化・科学・利用」、『FFIジャーナル』第216巻第1号、日本食品化学研究振興財団、2011年1月、64頁。
[編集] 関連項目
- はったい粉(麦焦がし)